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【海外発!Breaking News】マスク装着に手こずる南ア大統領 国民から「ロックダウンで一番笑った」の声

TechinsightJapan 2020年4月25日 11時6分

南アフリカでは4月23日夜8時半に行われた、シリル・ラマポーザ大統領の発表を国民は真剣に聞いていた。新型コロナウイルスのロックダウン(都市封鎖)措置が緩和されるという内容だったからだ。しかし大統領はスピーチ後にデモンストレーションとしてマスクをつけたのだが、その手間取りぶりが話題になっている。『News24』などが伝えた。

ロックダウンが「レベル5」の南アフリカは現在、必要不可欠な仕事のみが許可され、移動は最低限しか許されていない。4月23日は国内の感染者が3953人、死者が75人と発表されている。ロックダウンのレベルが緩和されるという噂が浮上したものの、ここ数日は感染者数が大きく増加したことから「ロックダウンが再び延長されるのではないか」と国民は不安を抱きながらラマポーザ大統領の発表に耳を傾けていた。

夜8時半を過ぎた頃、テレビカメラの前に現れた大統領は「経済活動を再開した結果、感染者が激増して再びロックダウンをレベル5に戻すことは避けなければならない。経済活動再開と人命を守ることのバランスをうまくとっていかなければならない」などと述べ、5月1日からはレベル4に緩和すると発表した。再開可能な業種が増え、タバコの販売が可能になり、人々の活動エリアも広くなるというものだった。それでも10人以上の集会は禁止、国境も封鎖、レストランなど多くの業種はいまだ再開できない状態である。

真剣な表情の大統領は発表を終えた後、カメラを少し見つめるとうなずき、一歩下がり自身のマスクを取り出した。外出時にはマスクを装着するよう発表したばかりだったため、デモンストレーションでマスクをつけようとしたのだろう。しかしマスクのゴムはなかなか耳にかからず、しかも口ではなく目を覆っている。テレビ画面では手こずりながらマスクをつけている大統領の様子がしばらく続いた。その後ようやくマスクをつけた大統領は「ありがとう」と言って去っていった。

これを南アフリカ国民は見逃すはずがなく、ソーシャルメディアでは瞬時にラマポーザ大統領のマスク姿で溢れた。目が隠れている状態の写真をニンジャ・タートルズ(Ninja Turtles)にたとえるものや、真似をして目を覆う姿、また大統領の横にいた無表情の手話通訳者の女性を捉えたものなどが投稿され、「人間らしい」「ロックダウンで一番笑った」「危機的状況の国を率いることに手こずるよりも、マスクをつけるのを手こずっている大統領のほうがずっと良い」など大統領への好意的なコメントが多数あがっている。

翌24日、ハウテン州にあるシャーロット・マクセケ病院の隔離施設を視察したラマポーザ大統領は、取材陣に対し「昨日、私を笑った人達へひとこと言わせてもらいます。私は新たにテレビのチャンネルを作り、そこでマスクの正しいつけ方を教えます」と笑いを誘った。しかしケープタウン大学のメンデルソン教授がYouTubeに投稿した正しいマスクのつけ方は、大統領のように目を覆うようにつけてから、マスクの下を顎までひっぱるというものだった。大統領のつけ方は間違っていなかったものの、少し練習が必要だったのかもしれない。



画像は『News24 2020年4月23日公開 YouTube「WATCH | Face mask gets the better of President Cyril Ramaphosa」』のサムネイル、『Mandla Gingirikani 2020年4月24日付Twitter「When trying to get to Level 4 via」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)

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