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【海外発!Breaking News】多嚢胞性卵巣症候群で髭を持つ女性、剃るのを止めてから自分を愛せるように(米)

TechinsightJapan 2020年8月23日 21時0分

多様性という言葉が一般的に聞かれる昨今、アメリカで髭を生やした女性が人々に身体の違いを受け入れて欲しいと訴えている。彼女は女性として生まれ育ってきたものの、ホルモン値のバランスが崩れて髭が生えてくるようになってしまった。『Metro』などが伝えている。

米ニューヨーク在住のアルマ・トーレスさん(Alma Torres、27)の顎には男性のような髭が生えている。アルマさんは15歳の時に髭が生え始め、自分の症状に疑問を持ち医師を訪れたところ、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断された。

PCOSは若い女性に見られ、卵巣内の男性ホルモンが正常値より多くなってしまう疾患である。髭が生えて毛深くなってしまう以外にも、月経の周期が35日以上空いたり、ニキビが増える、または肥満になりやすくなり、場合によっては不妊症を引き起こすこともあるという。

アルマさんは15歳で髭が生え始めたことにより、クラスメートから心無い言葉をかけられることもあったようだ。そして16歳の時に初めて髭を剃り、18歳でPCOSと診断された。当時のことをアルマさんは次のように語っている。

「髭は私の人生を変えてしまいました。16歳の時、プロム(卒業パーティ)の前に初めて髭を剃りました。それから8年間、私はなんとか髭を無くそうと努力してきたのです。」

アルマさんはワックス脱毛から脱色、さらにはレーザー脱毛まで試して髭を取り除こうとしたそうだ。しかしあらゆる方法を試みても、その髭が無くなることはなかった。

ところがアルマさんの心に大きな変化が起きた。SNSで同じPCOSを持つイギリス出身のハナーム・カウルさん(Harnaam Kaur)の存在を知ったのだ。髭をそのまま伸ばし自信に満ちた表情をするハナームさんの姿に、アルマさんは心打たれたようだ。

ちなみにハナームさんはInstagramに15万7千人以上ものフォロワーがおり、モデルデビューまで果たしている。そんなハナームさんについてアルマさんはこのように述べている。

「ハナームにはたくさんの髭がありましたが、それを恥じていませんでした。彼女は気にしていないのです。その時『私も同じようになれる!』と思ったのです。」

アルマさんはハナームさんの存在によって「他人が自分をどのように思っているのかを気にしない」ことを学び、4年前の2016年から髭を剃ることを止めて自然のままにした。悩まされ続けた髭が今では自分のアイデンティティとなったことで、これまで以上に自分を好きになることができたそうだ。

今でも外を歩くと物珍しさから写真を撮られることもあるようだが、全く気にならないという。そしてアルマさんは自分が前向きになれたこれまでの経験をSNSで共有し、見た目が他の人と違うことで悩む人達に向けてこのように話している。

「全ての人が見た目はそれぞれ違っているのです。あなたはそれを変える必要はありません。ただ自分自身を愛してそれを受け入れることができるようになればと思っています。」

画像は『Metro 2020年8月21日付「Woman whose hormone condition made her grow a beard says ditching shaving is the best thing she’s ever done」(Picture: SWNS.com)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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