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【海外発!Breaking News】パートナーを亡くしたカワウソ デートアプリでクリスマス前に愛を見つける(英)

TechinsightJapan 2020年12月11日 6時45分

パートナーを亡くし悲しみに暮れるオスのカワウソのために、英コーンウォールのグウィークにある保護施設が一肌脱いだ。新しいパートナーを探そうとスタッフが利用したのはデートアプリで、オスはクリスマス前に運命のパートナーにめぐりあったという。温かい愛のニュースを『Metro』『New York Post』などが伝えている。

「コーニッシュ・シール・サンクチュアリ(Cornish Seal Sanctuary)」に暮らすオスのコツメカワウソ“ハリス(Harris、10)”は8月26日、4年間連れ添ったメスの“アプリコット(Apricot、16)”を亡くした。

ハリスは2016年初め、家族に拒絶されて「ウェルシュ・マウンテン動物園(Welsh Mountain Zoo)」から同施設に移動。コツメカワウソは一夫一婦でつがいの結びつきが非常に強いと言われており、ハリスはアプリコットを溺愛した。

伴侶であり親友であったアプリコットを失ったハリスの悲しみは相当のもので、なかなか立ち直れずにいるハリスを心配したスタッフは9月初旬、「Fishing for Love」というカワウソ専用のデートアプリを立ち上げた。「第2のチャンスを与えたい」との思いからだった。

スタッフはハリスの写真付きのプロフィールを作り「カワウソが生涯連れ添うパートナーを探しています」と綴ると、こうアピールした。

「僕はとても魅力的で、愛情込めて抱きしめることが好き。聞き上手でもあります。ほかのどんなカワウソよりも君のことを愛します。」



そして数週間後、このアピールに応えたのが英ノース・ヨークシャーのスカボローにある保護施設「シー・ライフ・スカボロー・サンクチュアリ(Sea Life Scarborough Sanctuary)」に暮らすメスのコツメカワウソ“パンプキン(Pumpkin)”だった。パンプキンも9月末にパートナーの“エリック(Eric、21)”を亡くしており、同施設のスタッフがパートナーを探していたのだった。

こうして2匹はまずチャットアプリ「WhatsApp」を使ってネットで何度かお見合いをし、ハリスがパンプキンのいるスカボローの保護施設へとやってきた。カワウソを実施にお見合いさせることは非常に難しく、メスのテリトリーにオスを移したほうがうまくいくからだという。

同施設内の仮住まいに移された2匹はその後、何度もデートを重ねてお互いの相性を確かめ合った。そして周りの心配をよそに2匹はすぐに意気投合し、再び愛を見つけて寄り添うようになったという。



そんな2匹の様子を目の当たりにしたスカボローの保護施設の飼育員であるトッド・ジャーマンさん(Todd German)は「2匹はつらい時期を乗り越え、パンプキンは再び幸せを掴みました。またハリスも私たちの施設に非常によく馴染んでおり、もうすっかり私たちの家族の一員です」と嬉しさを隠せない様子で語っている。

一方でハリスを送り出したコーニッシュ・シール・サンクチュアリの飼育員のタマラ・クーパーさん(Tamara Cooper)は「2匹が再び愛を見つけたことは、まるでおとぎ話の結末のようですね」と祝福しており、今後も「WhatsApp」を使ってスカボローの施設とやり取りをしていくことを明かした。

なおスカボローの保護施設は今月初め「クリスマス前に愛を見つけることができた2匹の幸せなカワウソ」と題して声明を出しており、2匹が出会うまでの経緯や最近になって一緒に暮らし始めたことなどを公表した。同施設は今月2日に規制付きで開園しており、2匹の睦まじい姿を見ることが可能だそうだ。



ちなみにコツメカワウソはカワウソ類の中ではもっとも体が小さく体長は40~65センチほどで、平均寿命が15歳と言われる。生息数は減少しており、国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅危惧種に指定されている。

画像は『SEA LIFE Scarborough 2020年12月3日付Facebook「We have some ‘ottertly’ amazing news」』『Metro 2020年9月29日付「Lonely otter Harris finds love through online dating site built just for him」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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