このほど海水浴客で混みあう豪ビクトリア州の人気ビーチに野生のコアラが姿を現し、人々を大いに賑わせた。コアラはサーフボードにまたがったり、波打ち際で涼むなどして存分に堪能した後、近くの森に帰っていったという。『ABC News』などが伝えている。
ビクトリア州のグレート・オーシャン・ロード(Great Ocean Road)と言えば、美しいビーチが続く海岸線や森林地区で野生動物の観察などが楽しめるオーストラリアでも屈指の人気観光スポットだ。
そんなグレート・オーシャン・ロード沿いにあるアポロ・ベイ(Apollo Bay)のメインビーチに12月29日、野生のコアラが突如姿を現した。
ビーチにやって来たコアラはそのまま一直線にサーフボードに向かったようで、居合わせた海水浴客らは「サーフィンでもするのか?」と盛り上がったという。しかし3つ並んだボードにまたがるように乗っかったコアラは、そのままそれらを乗り越えて歩き続ける。
そして「どこに行こうか」とでも悩むように一度立ち止まった後、波打ち際へと向かったコアラはゆっくりと腰を下ろして海水浴を楽しんでいた。
好奇心旺盛なコアラはしばしば民家に出没するものの、木々のない海に姿を見せるのは大変珍しい。
この日、偶然にもその場に居合わせたアマチュア写真家のキム・ベッドフォードさん(Kim Bedford)はインスタグラムにコアラの写真を公開しており、興奮冷めやらぬ様子で以下のように綴った。
「今朝、アポロビーチで素晴らしい場面に出くわしました。どうやらコアラが波の具合をチェックしに来たみたい!!」
「信じられないわ! カメラを持っていて本当にラッキーだったわ!」
このコアラと海というかなりミスマッチな光景に、写真を見た人々からは「こんなのオーストラリアでしか見られないね!」「コアラがビーチにいるところなんて見たことがない」「この写真は間違いなく2020年のベストフォトだね!」といった驚きと興奮の声が相次いだ。
一方でこの珍しいコアラの行動に、ビクトリア州南西部の動物保護区で長年コアラの保護活動を行っているトレーシー・ウィルソンさん(Tracey Wilson) は「当時、コアラは強いストレス状態にあった可能性がある」として、以下のように警鐘を鳴らした。
「コアラが積極的にビーチにやってきたという話は聞いたことがありませんが、このようにコアラが意外な場所に出没することが普通になってきています。」
「おもな原因は開発、都市計画によって生息地が少なくなってきたことでしょう。」
このコアラが現れたアポロ・ベイのビーチは地元の人々に「海辺の楽園」の愛称で親しまれており、このビーチの北に位置する熱帯雨林にはコアラをはじめ多くの有袋類が生息することでも知られている。
トレーシーさんは「コアラがなぜこの海岸にやってきたのかはわからない」としつつも、その原因をこのように推測している。
「コアラは非常に目が悪いので、おそらくただ逃げようとしていたのだと思います。」
「それがたまたま(ビーチという)コアラにとって良くない場所だったのです。大勢の人々に見られたり、追いかけられてストレスを感じたコアラはパニックに陥ってしまったようです。」
ビーチを満喫していたかのように見えたコアラは、実はかなりのストレス下にあったようだ。コアラはその日のうちに森に帰っていったという。
オーストラリアでは最近、民家に忍び込んでクリスマスツリーにしがみついていたコアラや、ドアをノックして招き入れられた家でくつろぐコアラなどが相次いで話題になっていた。
画像は『Kim Bedford 2020年12月29日付Instagram「Amazing scenes at Apollo Bay Beach this morning!!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)
ビクトリア州のグレート・オーシャン・ロード(Great Ocean Road)と言えば、美しいビーチが続く海岸線や森林地区で野生動物の観察などが楽しめるオーストラリアでも屈指の人気観光スポットだ。
そんなグレート・オーシャン・ロード沿いにあるアポロ・ベイ(Apollo Bay)のメインビーチに12月29日、野生のコアラが突如姿を現した。
ビーチにやって来たコアラはそのまま一直線にサーフボードに向かったようで、居合わせた海水浴客らは「サーフィンでもするのか?」と盛り上がったという。しかし3つ並んだボードにまたがるように乗っかったコアラは、そのままそれらを乗り越えて歩き続ける。
そして「どこに行こうか」とでも悩むように一度立ち止まった後、波打ち際へと向かったコアラはゆっくりと腰を下ろして海水浴を楽しんでいた。
好奇心旺盛なコアラはしばしば民家に出没するものの、木々のない海に姿を見せるのは大変珍しい。
この日、偶然にもその場に居合わせたアマチュア写真家のキム・ベッドフォードさん(Kim Bedford)はインスタグラムにコアラの写真を公開しており、興奮冷めやらぬ様子で以下のように綴った。
「今朝、アポロビーチで素晴らしい場面に出くわしました。どうやらコアラが波の具合をチェックしに来たみたい!!」
「信じられないわ! カメラを持っていて本当にラッキーだったわ!」
このコアラと海というかなりミスマッチな光景に、写真を見た人々からは「こんなのオーストラリアでしか見られないね!」「コアラがビーチにいるところなんて見たことがない」「この写真は間違いなく2020年のベストフォトだね!」といった驚きと興奮の声が相次いだ。
一方でこの珍しいコアラの行動に、ビクトリア州南西部の動物保護区で長年コアラの保護活動を行っているトレーシー・ウィルソンさん(Tracey Wilson) は「当時、コアラは強いストレス状態にあった可能性がある」として、以下のように警鐘を鳴らした。
「コアラが積極的にビーチにやってきたという話は聞いたことがありませんが、このようにコアラが意外な場所に出没することが普通になってきています。」
「おもな原因は開発、都市計画によって生息地が少なくなってきたことでしょう。」
このコアラが現れたアポロ・ベイのビーチは地元の人々に「海辺の楽園」の愛称で親しまれており、このビーチの北に位置する熱帯雨林にはコアラをはじめ多くの有袋類が生息することでも知られている。
トレーシーさんは「コアラがなぜこの海岸にやってきたのかはわからない」としつつも、その原因をこのように推測している。
「コアラは非常に目が悪いので、おそらくただ逃げようとしていたのだと思います。」
「それがたまたま(ビーチという)コアラにとって良くない場所だったのです。大勢の人々に見られたり、追いかけられてストレスを感じたコアラはパニックに陥ってしまったようです。」
ビーチを満喫していたかのように見えたコアラは、実はかなりのストレス下にあったようだ。コアラはその日のうちに森に帰っていったという。
オーストラリアでは最近、民家に忍び込んでクリスマスツリーにしがみついていたコアラや、ドアをノックして招き入れられた家でくつろぐコアラなどが相次いで話題になっていた。
画像は『Kim Bedford 2020年12月29日付Instagram「Amazing scenes at Apollo Bay Beach this morning!!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)