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【海外発!Breaking News】ヘビメタ好きだった亡き叔父の骨をギターに変えたミュージシャン(米)<動画あり>

TechinsightJapan 2021年2月13日 21時50分

ヘビーメタルミュージシャンとして活躍する男性が、同じくヘビーメタル好きの叔父の死に敬意を表し、その骨を使ってギターを作り上げた。実際に音を出すことも可能で、骨のギターを使った演奏の様子を男性がSNSに投稿し話題を呼んでいる。『Tampa Bay Times』などが伝えた。

米フロリダ州タンパ市在住のヘビーメタルミュージシャン、芸名プリンス・ミッドナイトさん(Prince Midnight)は今月4日、亡くなった叔父の骨でギターを作ると自身のInstagramに公表した。

叔父のフィリップさん(Filip)は1996年、当時28歳の時にギリシャで交通事故に遭い命を落とした。フィリップさんは自分が亡くなった時は、その遺体を科学に役立てるために寄付して欲しいと生前から伝えていたという。家族はこの願いを聞き入れ、ギリシャの学校にフィリップさんの骨を寄付した。

それから長い間、フィリップさんの骨は寄付した学校の授業で使用されたが、学校側はもう使わないと判断したという。フィリップさんの両親はすでに他界しており、その骨は姉にあたるプリンスさんの母親にその後を委ねることになった。

ギリシャで火葬は一般的ではないため、土葬費用、もしくは骨を保管するための管理費を毎月支払うか、プリンスさんの母親はその2択を迫られた。お金を払いたくないと話す母親の話を耳にしたプリンスさんは、「じゃあ自分が引き取ろう」と決意した。

プリンスさんはいくつもの役所手続きを行い、ギリシャにあるフィリップさんの骨を苦労して米フロリダ州タンパ市に輸送した。

「叔父の骨を目の前にして、最初はどうしたらいいのか分からなかったよ。でもギター職人の友人を見て、ギターにすることを閃いたのさ。叔父の死に敬意を表すベストな方法だし、叔父も喜ぶと思う」とプリンスさんは明かす。というのも生前のフィリップさんはヘビーメタルが大好きだったといい、プリンスさんは幼い頃からフィリップさんの影響を受けて育ったそうだ。

このアイディアを打ち明けた時、プリンスさんの母親は「罰当たりだ!」と激怒したという。しかしプリンスさんの「叔父さんはギターになるのと骨を箱詰めにされるの、どっちを喜ぶと思う?」という説得に、母親は「ギターだと思う」と渋々承諾した。



そしてギター作りに取りかかったプリンスさんは「今まで人間の骨からギターを作った人はいないと知って驚いたよ。学ぶことがたくさんあったね。最初は脊椎の骨にドリルで穴を空けようとしたら、骨が砕けてしまって。作り方を考え直さないといけなかった」と明かしており、一筋縄ではいかなかったという。

最終的には金属板を溶接して背骨に付け、フェンダー・テレキャスターという種類の古いギターを分解して、弦の振動を伝えるブリッジとギターのネックを取り付けた。また、動脈と静脈を連想させる赤と青のワイヤーを使って機械と繋げた。



四苦八苦しながらもギターを完成させたプリンスさんは、実際にそのギターを使って演奏する様子をInstagramに投稿しており、本物のギターと遜色ない音色を響かせた。この投稿にユーザー達の中には「よくこんなことできたね。信じられない」とネガティブなコメントを書く人もいたが、大半のユーザーは「素晴らしい! 叔父さんも喜ぶだろうね」「最高にかっこいいよ」「現存するギターの中で完璧なギターじゃないか!」と驚きと称賛の声をあげた。

プリンスさんは「このギターのおかげで、叔父さんがすぐそばにいると感じることができるんだ。叔父さんもギターとして第2の人生を楽しんでいるんじゃないかな」とフィリップさんを偲んでいる。

この投稿をInstagramで見る Prince Midnight(@princemidnightx)がシェアした投稿

画像は『Tampa Bay Times 2021年2月11日付「Tampa man who ‘built guitar from uncle’s skeleton’ sure looks familiar」(Facebook)』『Prince Midnight 2021年2月4日付Instagram「As many of you know, my uncle Filip was a big metal head and very influential to me growing up.」、2021年2月9日付Instagram「Fact: drilling bone smells worse than soldering wires」「Some have asked about the construction of the guitar, wondering how to action is, if it stays in tune, ease of play」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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