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【海外発!Breaking News】6世代続く前髪の白髪、“まだら症”遺伝子を持つ家族「この髪は誇り」(アルゼンチン)

TechinsightJapan 2021年2月20日 22時50分

アルゼンチンに住む39歳の男性は、前髪の一部が白髪になる「まだら症(限局性白皮症)」を患っている。実は男性の家族の半数に同じ症状があり、まだら症は6世代にわたり受け継がれているという。『Metro』などが伝えている。

アルゼンチンのリオ・セグンドに住むガブリエル・シーザー・ブフェさん(Gabriel Cesar Bufe、39)は、遺伝性の色素異常である「まだら症(限局性白皮症)」を患っている。この疾患は遺伝子変異により前額部や前頭部の白髪、腹部などに白斑が見られるもので、色素生成細胞の欠乏により発症する。

ガブリエルさんの場合は前髪の一部が白髪で、父、祖母、叔父7人、いとこ4人、いとこの子5人、そして次男のファリド君(Farid、10)を含む6世代、家族のほぼ半数が同じ症状を抱えている。



ガブリエルさんは「幼い頃は髪をジロジロ見られたし、学校では“スカンク”と呼ばれたよ。でも今はこの髪を受け入れて、自分のことを“ペペ・ル・ピュー”って呼んでるよ」と笑う。ペペ・ル・ピューとは米ワーナー・ブラザースのアニメシリーズ『ルーニー・テューンズ』のキャラクターで、黒と白のスカンクがモデルだ。

「私が子供の頃は、白髪のことを特別だと思ったことはなかった。家族の中ではそれが普通だったしね。もちろん幼い頃から周りの視線は感じていたし、いじめられることもあった。でも最近は『それは神様からの贈り物だよ』とか、『もしかしたらX-MEN(遺伝子の突然変異で超人的パワーを持ったスーパーヒーロー)の一人なんじゃないか』と言う人もいて、以前よりも人々の反応はいいね。」

「それにファリドと一緒に外出するとよく、『ペアで前髪を染めているの?』と聞かれるんだ。可笑しいだろう。ファリドも学校でよく同じ質問をされていたけど、今は周りが慣れてずいぶん落ち着いたみたいだ。」

そのように話すガブリエルさんの長男はまだら症ではなく、ファリド君が誕生した時は家族みんなが「白髪があるかどうか」に注目していたという。



ガブリエルさんは「ファリドが生まれた時はとても感情的になったのを覚えているよ。ファリドは頭の5分の1が白髪で覆われていてね。とにかく興奮したよ。白髪は家族のトレードマークのようなものだから、私はまだら症であることにプライドを持っているんだ」と明かし、こう続けた。

「息子には『初めて会った人は、白髪を持つ私たちのことを決して忘れることはない。だからこの髪を誇りに思いなさい』と言い聞かせているよ。」



実はガブリエルさんがそう語るのには訳がある。プロのダンサーとして活躍するガブリエルさんは駆け出しの頃に白髪が注目され、マジシャンやイリュージョニストとしてテレビ出演の機会を得たのだった。

ガブリエルさんは「ステージでは何もしなくても他の人より目立つことができた。それはまだら症というオリジナリティがあったからだ。白髪がキャリアを築く足掛かりとなったんだ」と明かし、最後にこう述べた。

「人は皮膚の色から髪の色まで様々な違いをもって生まれてくる。ファリドが白髪を誇りに思うよう励まし続けることは将来、より多くの人が“違いを許容すること”を後押しすることに繋がると思うんだ。」



ちなみにまだら症は、両親のどちらか一方が異常遺伝子を持つ場合、50%の確率で次の世代に受け継がれるという。ガブリエルさんは「もしまだら症を治療できるとしたらどうしますか」という質問に、「今のままでいるね。白髪は私のアイデンティティだから染髪もしないよ」と答えている。

画像は『DABKE Gabriel Cesar Bufe 2021年2月5日付Instagram「Vivimos incontables experiencias en la vida.」、2020年9月17日付Instagram「Farid Constantino Bufe」』『Metro 2021年2月18日付「Father and son have matching white patches of hair due to six-generation genetic condition」(Picture: MDWFeatures / @dabkevideo)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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