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【海外発!Breaking News】母親を亡くした子リスを見守ってきた女性写真家、5か月後に奇跡の再会(スウェーデン)<動画あり>

TechinsightJapan 2021年3月13日 4時0分

母リスを交通事故で亡くしてしまった4匹の赤ちゃんリスを見つけた女性写真家は、毎日森を訪れてその成長を近くで見守っていた。しかし一旦森を離れなければならなくなり約5か月後に戻ってみると、宿泊していた部屋の窓際に子リスが現れたのだ。子リスも女性のことを覚えており、近づいても逃げ出すことは無かったという。野生のリスと信頼関係を築いてきた絵本のようなストーリーが話題を呼んでいる。『PetaPixel』などが伝えた。

英ロンドン出身の野生動物写真家で動物学者でもあるダニー・コナーさん(Dani Connor)は昨年6月、撮影のためにスウェーデン北部の森を訪れていた。

その中で出会った1匹の雌のキタリスを“レミー(Remy)”と名付け、追いかけて撮影していたという。しかしある日、車に轢かれて変わり果てた姿のレミーを道路で見つけてしまった。

心を痛めたダニーさんは、小さな葬式をしてレミーとの別れを惜しんだ。すると近くの木に子どものキタリスがいて、それがレミーの子ども達だと気付いたという。



ダニーさんはその近くに腰を下ろし、子ども達を育てる大人のキタリスが現れるかどうか7時間ほど待ってみたが、一向に現れる気配はなかった。

「アニマルレスキューに連絡すると『親無しで生きるには幼すぎます。保護が必要です』と言われました。でも生後7週の小さなリスたちをどうやって捕まえればいいのか、見当もつきませんでした。」

戸惑ったダニーさんだったが何かしなければと思い、森を訪れて毎日4~6時間も全部で4匹いた子リスたちを見守り始めた。

「ずっと観察していると、4匹を見分けられるようになってきました。ペア(洋ナシ)が大好きな“ベイビー・ペア(Baby Pear)”、丸い耳を持つ“チェブラーシカ(Cheburashka)”、一番体が小さくて毛の色が明るい“ベイビー・ムーミン(Baby Moomin)”、そして最後の1匹には“リトル・フレーム(Little Flame)”と名付けました。みんなそれぞれ性格が異なっていましたね。」

「キタリスは生後1年の死亡率が70%と言われています。猫などの天敵や交通事故、森林伐採なども子リスにとっては大きな危険となるのです。」



一緒に過ごすうち、子リスたちはダニーさんの声が分かるようになり、声をかけるとすぐに近づいてくるようになったという。その後もダニーさんは子リスたちが木を昇り降りして追いかけっこをしたり、食べ物を隠したりして成長していく様子を毎日見守った。



しかしダニーさんが徐々に子リスたちと過ごす時間を減らしていった昨年7月、ベイビー・ムーミンとリトル・フレームは行方が分からなくなってしまった。

「もしかしたら遠くに行ってしまったのかもしれませんが、他の動物に食べられてしまった可能性もあります。」

2匹との突然の別れに寂しさを感じつつも、ダニーさんは仲が良かったベイビー・ペアとチェブラーシカの2匹を見守り続けていた。だがある時、森を離れなければならない用事があり、約5か月後の11月末に再び森に戻ってきた。ダニーさんは雪に覆われた森の中で、ベイビー・ペアとチェブラーシカを探したが、2匹の子リスはなかなか見つからなかった。

「もしかしたら厳しい森の中で命を落としてしまったかもしれない」とダニーさんは肩を落とし、宿泊していた部屋に戻った。そして気分転換をしようとダニーさんが不意にカーテンを開けると、なんとそこにはベイビー・ペアがいたのだ。窓を開けて近づいても逃げることは無かったという。

奇跡的な再会に驚いたダニーさんだったが近くにもう1匹いることに気付き、なんとそのリスはチェブラーシカだった。2匹は森の中で生き抜いていたのである。

「多くの時間を一緒に過ごしたので、すぐに2匹がベイビー・ペアとチェブラーシカだと分かりましたね。スウェーデンに来た当初は、こんなに強い繋がりをこの子たちと持てるなんて思ってもいませんでした。」



ダニーさんと子リスたちのストーリーがYouTubeに投稿されると、「本当に美しい話と映像だ」「毎日長い時間リスを世話していたなんて尊敬するよ」「母リスは可哀そうだけど、ダニーさんに見つけてもらえてよかったね」と多くの人が心を打たれたようだ。



画像は『PetaPixel 2021年3月8日付「How a Wildlife Photographer Rescued Four Baby Red Squirrels」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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