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【海外発!Breaking News】クジラの死骸をむさぼるサメ、その瞬間をカメラが捉えた(米)<動画あり>

TechinsightJapan 2021年3月19日 5時0分

体長約15メートル、体重約70トンにもなるタイセイヨウセミクジラ(North Atlantic right whale)の死骸に、カミソリのような鋭い歯を持つホホジロザメが食らいつく姿が捉えられた。貴重な映像はSNSに投稿され、『LADbible』『NDTV.com』などが伝えて拡散している。

米サウスカロライナ州ヒルトンヘッドアイランドで、釣り船のレンタル・ツアー会社「アウトキャスト・スポーツ・フィッシング(Outcast Sport Fishing)」を経営するチップ・ミシャローブさん(Chip Michalove)は、フィッシングガイドとして20年以上活躍するベテランである。

そのチップさんが今月11日、同州マイトルビーチの約24キロ沖で非常に珍しいホホジロザメの姿を捉え、Instagramに投稿した。

動画では、絶滅危惧種に指定されているタイセイヨウセミクジラの死骸に、水面から頭部を出したホホジロザメが食いついているのが見て取れる。クジラの肉を噛みちぎるためだろう、頭部を左右に揺らし、鋭い歯で何度もむしゃぶりついている。



貴重な場面に遭遇したチップさんは「これまでにないほどのクレイジーな経験をした」と明かすと、撮影に至った過程や当日の様子を次のように説明した。

「2月末のことだった。マイトルビーチ沖でクジラが死んで、ホホジロザメが群がっているという話を聞いてね。僕らのチームは船を出すタイミングをずっと見計らっていたんだ。研究のためにサメを捕らえ、追跡タグをつけて逃がすには絶好の機会だからね。」

「ただずっと天気が悪く、チャンスが巡ってきたのは今月11日だった。午前3時に船を出した僕らは、6時間後にクジラの死骸を見つけたんだ。」

「現場に着くとまず悪臭が鼻を突いた。そのうち慣れてきたけれど、サメにしてみれば焼きたてのチョコレートチップクッキーのニオイを嗅いでいるようなものだったと思う。その後の約8時間は次から次へとホホジロザメがやってきたんだ。それはまさに僕たちが期待していたことで、その場を去るのがつらいほど興奮したよ。」

「ホホジロザメは僕らがそこにいた8時間、ずっと船の周りをグルグル回って押してきたり、モーターを噛んだりしてきた。恐怖は感じなかったけど、モーターは船の上に引き上げなくてはならなかったんだ。」

「あの経験は僕がこれまで生きてきた中で、最高の一日といっても過言ではないよ。クジラを探すのには苦労したけど、わざわざ来た甲斐があったというものさ。一生忘れることはないだろうね。」



ちなみにアメリカ海洋漁業局(National Marine Fisheries Service)によると、サメの餌食となった個体は11歳のタイセイヨウセミクジラ(North Atlantic right whale)のオスだという。身体に漁具のロープが絡まっているのが最初に報告されたのは昨年10月のことで、救出を試みたものの約4か月後の2月27日にマイトルビーチ沖で死んでいるのが確認されていた。

タイセイヨウセミクジラが暮らす海域では近年、船と衝突したり漁具に絡まる事故が多発しており、アメリカ海洋大気庁(NOAA)は現時点での生息数は400頭以下と推測している。

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画像は『Capt. Chip Michalove 2021年3月9日付Instagram「This big girl kept coming back」、2021年3月5日付Instagram「Maybe one of the best days I’ve been alive today.」、2021年3月7日付Instagram「Some day.」、2021年3月8日付Instagram「Quick fly by.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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