スマートフォンを操作しながら歩いたり、時には自転車や車を運転しながら操作するという“ながらスマホ”による事故は、小さなものから深刻なものまであとを絶たない。そんな状況からアイディアを得た韓国出身の大学院生が、“第3の目”と呼ぶデバイスを開発した。額に装着することで、スマホを使用している際に障害物との距離が近くなるとアラームで使用者に注意を促すものだという。スマホ中毒の根本的な解決にはならないものの、少しでも事故を減らす希望となるかもしれない。『New York Post』などが伝えた。
韓国出身のペン・ミン=ウクさん(Paeng Min-wook、28)は、英ロンドンにある国立の美術大学「王立美術院(Royal College of Art)」と理工系名門大学の1つ「インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)」が共同運営を行うイノベーション・デザイン・エンジニアリング(Innovation Design Engineering)学部の大学院生である。
このたびペンさんは、“第3の目:ホノ・サピエンス(Phono Sapiens)への進化”と名付けた風変わりなデザインのデバイスを開発した。
携帯を意味する“フォン(Phone)”と、人類の学名である“ホモ・サピエンス(Homo sapiens)”を組み合わせてできた名前であり、「“ホノ・サピエンス”は、スマートフォンから誕生した新人類です。これは3個目の目を持つ未来の人類の姿であり、スマートフォンから目を離すことができないのであれば、さらにもう1つの目が必要になります」とペンさんは説明する。
アートの一部として作ったというこのデバイスは半透明のカバーに覆われ、目のようにアーモンド形に開いた部分から黒いセンサー部が覗く。スマートフォン中毒者のために作られており、手元を見るように下を向くと ジャイロセンサーが首の傾きを検知し、瞼を模したカバーが開く。
そして搭載されている超音波センサーが、使用者から1~2メートル以内に障害物を検知すると、警告音を発するという仕組みだ。
「スマートフォンは現代人の生活に深く根付き、それ無しで生きていくのは難しいほどになりました。これはネガティブなことだと認識されていますが、人類が“ホノ・サピエンス”に進化したことは紛れもない事実です。」
「だから私はこれをポジティブな変化として考えることにしました。まだ進化の過程にある“ホノ・サピエンス”を広い視野で捉えることで、私たちは完成形を予測することができるのです。」
そのように説明するペンさんのもとには、「これはかっこいい」「アイディアが面白い」などの声が寄せられており、好感触のようだ。
実際に使用している場面を見たというイー・オク=チョさん(Lee Ok-jo)は「最初は額にある目を見て、エイリアンみたいだなと思っていました。でもながらスマホで事故に遭う若者は多いので、そうした人の助けになるといいですね」と明かした。
ペンさんは「今回の皮肉めいた発明が、人々にスマホ中毒の深刻さの認識を促し、自分自身を振り返ってくれるといいですね」とコメントしている。
ちなみにこのデバイスはまだテスト段階にあり、多くの実験を重ねて改良していくという。
画像は『Minwook Paeng 2021年3月12日付Instagram「The 3rd Eye : Evolution to Phono Sapiens(prototype)」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)
韓国出身のペン・ミン=ウクさん(Paeng Min-wook、28)は、英ロンドンにある国立の美術大学「王立美術院(Royal College of Art)」と理工系名門大学の1つ「インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)」が共同運営を行うイノベーション・デザイン・エンジニアリング(Innovation Design Engineering)学部の大学院生である。
このたびペンさんは、“第3の目:ホノ・サピエンス(Phono Sapiens)への進化”と名付けた風変わりなデザインのデバイスを開発した。
携帯を意味する“フォン(Phone)”と、人類の学名である“ホモ・サピエンス(Homo sapiens)”を組み合わせてできた名前であり、「“ホノ・サピエンス”は、スマートフォンから誕生した新人類です。これは3個目の目を持つ未来の人類の姿であり、スマートフォンから目を離すことができないのであれば、さらにもう1つの目が必要になります」とペンさんは説明する。
アートの一部として作ったというこのデバイスは半透明のカバーに覆われ、目のようにアーモンド形に開いた部分から黒いセンサー部が覗く。スマートフォン中毒者のために作られており、手元を見るように下を向くと ジャイロセンサーが首の傾きを検知し、瞼を模したカバーが開く。
そして搭載されている超音波センサーが、使用者から1~2メートル以内に障害物を検知すると、警告音を発するという仕組みだ。
「スマートフォンは現代人の生活に深く根付き、それ無しで生きていくのは難しいほどになりました。これはネガティブなことだと認識されていますが、人類が“ホノ・サピエンス”に進化したことは紛れもない事実です。」
「だから私はこれをポジティブな変化として考えることにしました。まだ進化の過程にある“ホノ・サピエンス”を広い視野で捉えることで、私たちは完成形を予測することができるのです。」
そのように説明するペンさんのもとには、「これはかっこいい」「アイディアが面白い」などの声が寄せられており、好感触のようだ。
実際に使用している場面を見たというイー・オク=チョさん(Lee Ok-jo)は「最初は額にある目を見て、エイリアンみたいだなと思っていました。でもながらスマホで事故に遭う若者は多いので、そうした人の助けになるといいですね」と明かした。
ペンさんは「今回の皮肉めいた発明が、人々にスマホ中毒の深刻さの認識を促し、自分自身を振り返ってくれるといいですね」とコメントしている。
ちなみにこのデバイスはまだテスト段階にあり、多くの実験を重ねて改良していくという。
画像は『Minwook Paeng 2021年3月12日付Instagram「The 3rd Eye : Evolution to Phono Sapiens(prototype)」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)