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【海外発!Breaking News】白血病の愛犬を手押し車に乗せて最後の山登り 多くの人の手を借りて頂上へ(英)<動画あり>

TechinsightJapan 2021年7月9日 15時42分

白血病に罹り、治療を施すもみるみる弱っていく愛犬。今まで多くの山を一緒に登ってきた愛犬の痛ましい姿に死期を悟った飼い主は、最後の山登りに連れていくことにした。歩けなくなってしまった愛犬を手押し車に乗せて山道を進むと、道中に出会った多くの人が1人と1匹の最後の登頂を手伝った。近くの山の頂上まで登り切ることができた犬は、その週に体調が悪化し、安らかな顔で息を引き取ったという。『WalesOnline』などが伝えている。

英ロンドンでホテルを経営するカルロス・フレスコさん(Carlos Fresco、57)は、ラブラドゥードルの愛犬“モンティ(Monty、10)”とずっと一緒に過ごしてきた。山歩きが大好きなカルロスさんは、イギリス中にある多くの山をモンティと一緒に歩いてきたという。

ところが今から1年半前、モンティが体調不良を起こして動物病院に連れて行くと、白血病であることが判明した。カルロスさんは「モンティは化学療法がよく効いて一時は回復したのですが、白血病を再発してしまい、急速に衰弱していったんです」と語る。

約2か月前に再発が発覚し、モンティはどんどん弱っていった。カルロスさんは「見た目はいつもと変わらないように見えました。少しは歩けるのですが、長距離を歩くことはできませんでした」と当時のモンティの様子を明かし、このように続けた。

「ちょうど同じタイミングで、ロンドンにいた私の友人が網膜剥離を起こしてしまい、ブレコンの自宅に戻る必要がありました。それで私が車で送ることになって、その時にモンティも一緒に連れて行きました。」

「結局、友人の家に1週間ほど滞在しており、モンティは友人宅の広くてキレイな庭でのびのびと過ごしていました。私はその庭で古くて錆びた手押し車を見つけたので埃を払い、油を差して修理しました。」

手押し車にモンティを乗せて最後の山登りに連れていくことを決めたカルロスさんは翌日、近くにあったブレコンビーコンズ国立公園にあるペン・イ・ファン山へモンティと一緒に出かけた。

「モンティは手押し車の乗り心地を気に入ったようでした。途中で出会った人たちにモンティの状態を説明すると、とても悲しみ、涙を流してくれました。そして『最後の旅を一緒に手伝わせて欲しい』と言って、順番にモンティの手押し車を押してくれたんです。モンティは多くの人に囲まれて可愛がられるのが大好きだったので、とても嬉しそうにしていましたよ。」



「正直、初対面の人たちが時間を割いて挨拶してくれたり、モンティを頂上まで運ぶのを手伝ってくれたことに感激しました。モンティを励まし、心配してくださった皆さんへの感謝の気持ちでいっぱいです。」



カルロスさんは、デコボコした山道を苦労しながらも手押し車を押して進み、無事にモンティと一緒に頂上へ辿り着くことができた。

それからモンティの体調は週末にかけて急激に悪化したという。そして先月21日、友人宅に滞在中、カルロスさんのベッドの近くで息を引き取った。

「父の日の翌朝まで頑張っていました。私がベッドの上から足元にいたモンティを不意に覗くと、モンティは静かに亡くなっていました。とても安らかな顔でした。」

モンティが亡くなった後、ロンドンにある自宅の庭に埋葬したというカルロスさんは「モンティは今まで接してきた多くの人を笑顔にし、『人生はそれほど悪いこともない』ということを考える時間を与えてくれましたね。モンティはいつもそばにいて、物事がうまくいかないときには慰めてくれたのです」と思い出を振り返る。



「最後の冒険に一緒に行くことができて本当に良かったよ。10年間ずっとそばにいてくれたモンティは、本当に特別な存在だった。」

「神のご加護がありますように。そしておやすみなさい。」



画像は『WalesOnline 2021年7月7日付「Man pushed his dying dog up Pen y Fan in a wheelbarrow for ‘one last adventure together’」(Image: Carlos Fresco)』『BBC 2021年7月8日付「Sick dog takes final walk in wheelbarrow」(HOOK NEWS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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