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【海外発!Breaking News】湖に捨てられた金魚が巨大化 個体数が爆発的に増え制御不能に至るケースも(米)

TechinsightJapan 2021年7月17日 7時0分

釣り人が釣果を披露しているのかと見紛うような魚たちの写真。片手には収まりきらないほどの大きさのこの魚、実は金魚だという。ペットとして飼育されていた金魚たちが湖に捨てられた結果、大きく成長したものだ。一部の地域では個体数が急激に増えたことで湖の生態系を脅かす問題にまで発展しており、「安易に湖に放流しないで」と警鐘を鳴らしている。『CBS News』などが伝えた。

米ミネソタ州バーンズビル市は今月10日、公式Facebookにて「ペットの金魚を池や湖に放流することは止めてください。金魚たちはあなたの想像以上に大きくなるのです」と綴り、市が抱える問題を訴えた。

同市は隣接するアップルバレー市と、コイの管理における問題解決を専門に扱う会社「Carp Solutions」と協力し、ケラー湖にいる金魚やその他の魚の個体数を調査した。最近ではこの湖で「巨大な金魚の群れがいる」という目撃情報が相次いでおり、今回の調査に踏み切ったようだ。

「写真の金魚たちは、今回の調査で捕獲されたものです。ペットの金魚を近くの池や湖に放つことはせず、責任を持って飼育できる友人や近所の人に譲るなど他の方法を見つけてあげてください。」

そのように締めくくられた投稿には、両手で巨大な金魚を抱える写真もアップされていた。この投稿を見たユーザーからは、「本当にこれって金魚なの? こんなに大きくなるなんて知らなかった」「金魚って環境に合わせて大きくなるって聞いたことがあるよ」など驚きの声があがっている。

なお金魚の放流による影響は、すでに同州イーガン市で現実のものとなっている。数年前に同市のセントラルパークに捨てられた金魚は個体数が増えすぎて制御不能となり、水を濁らせて在来の植物にダメージを与えてしまったという。水質悪化の原因にもなるこの問題を解決するために、3年間の労力と多額の費用を費やしたそうだ。



同市の水資源専門家であるジェシー・ケーラーさん(Jessie Koehle)は「金魚をすべて捕まえようとして数千匹を捕獲しましたが、全部は無理でした。最終的に殺魚剤を使用して全ての魚を殺し、一から立て直すことになりました」と苦労を明かした。



ちなみにコメントにもあるように、金魚は水槽の大きさに合わせて成長するという俗説がある。魚介類についての情報を発信する雑誌『Tropical Fish Hobbyist Magazine』によると、金魚の大きさは水槽の大きさよりも水質が大きく影響するとして以下のように述べている。

「金魚は適切に世話をしていればその成長が止まることはなく、人間と違って死ぬまで成長し続けます。小さいサイズの個体は、水質の悪さと不適切なケアが原因で成長が妨げられています。」

「金魚鉢などの小さな水槽では、一般的に非常に水質が悪化しています。濾過がほとんど行われなかったり、水換えの頻度も少ないので金魚は水質の悪さに苦しんでいるのです。この結果として発育不全が起きますが、これは良いこととは言えません。むしろこれは体調不良の兆候であり、若くして奇形によって死んでしまう個体も多いのです。」

「金魚の中には非常に大きく成長する個体もいますので、購入する前にどのくらいのサイズになるのかを把握し、適切な世話をしてあげることが大切です。」

画像は『City of Burnsville, Minnesota - Municipal Government 2021年7月10日付Facebook「Please don’t release your pet goldfish into ponds and lakes.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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