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【海外発!Breaking News】渡り鳥が見せた真実の愛 病院に保護されたパートナーを見つけ出し寄り添う(米)<動画あり>

TechinsightJapan 2021年7月21日 10時36分

約25年の寿命を持つ渡り鳥の一種であるカナダガン(Canada goose)は通常3歳前後でパートナーを見つけ、その後の生涯をともに過ごすという。このほどそんな彼らの純愛を感じる出来事がアメリカで起こった。野生動物病院が負傷した野生のカナダガンを保護して治療を施していると、別のカナダガンが面会のために同病院を訪れたというのだ。窓に張り付いてパートナーを見守る姿に、スタッフらは「愛らしい光景だった」と心を和ませたようだ。『Cape Cod Times』などが伝えている。

米マサチューセッツ州バーンスタブルの野生動物病院「Cape Wildlife Center」は今月13日、近くの池に棲み“アーノルド(Arnold)”と名付けていた野生のカナダガンが足を引きずって何度も転んでいる姿を発見した。

人が近づくと逃げてしまうため、数人がかりでなんとかアーノルドを捕まえて獣医が診察すると、片足に2か所の開放骨折が見つかった。スタッフらは「池で泳いでいる時にカミツキガメなどの捕食者に襲われてしまったのではないか」と推測している。

このままでは野生に戻って生き延びるのは難しいと判断したスタッフたちは、アーノルドの爪先を一部切断し、傷を縫合する手術を行うことにした。



翌日になり抗生物質や鎮痛剤を投与して手術の準備をしていると、部屋の窓をコツコツとノックする音がかすかに聞こえたという。スタッフが振り返ると、そこにはアーノルドのパートナーがいたのだ。

同病院の執行役員であるザック・マーツさん(Zak Mertz)は「アーノルドがいないことに気付いたパートナーは、どうにかしてアーノルドの居場所を見つけ出したみたいです。病院の中に入ろうとしてかなり興奮している様子でした。普段は自分から人に近寄ることはないので、この行動には驚きました」と当時の様子を話す。

そしてパートナーのカナダガンはアーノルドの手術中、ずっと窓に張り付いて見守っていたという。ザックさんは「無事にアーノルドの手術は成功し、麻酔から目覚めるまで酸素吸入を行ったりしていましたが、パートナーは外で鳴き声をあげて大騒ぎしていました」と明かしており、パートナーはアーノルドが心配でたまらないようだった。

その後アーノルドは感染症を防ぐために数週間、病院内で過ごすことになった。その間にもパートナーと会えるように、スタッフらはアーノルドを窓際で回復させることにしたそうだ。



窓を開けて触れ合えるようにすると、パートナーは落ち着きを取り戻してアーノルドの毛づくろいを始めたという。ザックさんは「今まで見たこともないくらい、愛らしい光景でしたね」と2羽の様子を明かしており、アーノルドもパートナーもお互いの存在に安心したようだ。



アーノルドは手術の翌日には麻酔もすっかり抜け、元気を取り戻し始めたという。そしてお昼には、囲い越しだがパートナーと一緒に食事を楽しんだという。



ザックさんは「2羽のストレスを緩和するためにも、できる限り触れ合えるように善処しています。そうすることでアーノルドの早期回復にもつながっていきます」とコメントしている。



画像は『WCVB 2021年7月16日付「Goose at Cape Wildlife Center gets visit from mate during emergency surgery」』『Cape Cod Times 2021年7月16日付「Honking good love story: Goose watches over injured mate at Birdsey Cape Wildlife Center」(Merrily Cassidy/Cape Cod Times)(Eric Williams, Cape Cod Times)』『Cape Wildlife Center 2021年7月15日付Facebook「Through sickness and health...here is your feel good story of the day」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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