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【海外発!Breaking News】首から下だけ逆さまになって飛ぶ渡り鳥 専門家は「仲間に自慢しているのかも」(オランダ)

TechinsightJapan 2021年8月11日 21時50分

体だけ上下逆さまになりながら空を飛ぶ渡り鳥の姿が写真に収められ、話題を呼んでいる。撮影した写真家も「本物の写真だと誰にも信じてもらえないのではないか」と不安を口にするほどの不自然な格好で飛ぶ渡り鳥に驚いていたが、専門家からは「自慢しているのかも」という意見も出ていることを『WBFF』などが伝えた。

驚きの体勢で空を飛ぶ鳥の姿を捉えたのは、アマチュア写真家のヴィンセント・コーネリッセンさん(Vincent Cornelissen)だ。ヴィンセントさんは野生動物の写真を撮影するため、オランダのヘルダーラント州アーネムを訪れていた。

「当時は天候が悪く、撮影するにはあまり良い条件では無かった」と話すヴィンセントさんは、湖の近くに座ってシャッターチャンスを待っていた。すると3羽のビーン・グース(Bean goose)、日本語で“ヒシクイ”と呼ばれている渡り鳥が飛んできたという。

ヒシクイはガチョウと似たような体形をしている鳥で日本にも生息しており、湖などの水面に浮いて羽を休める姿を見かける。空を飛んでいる姿は、長い首を前に突き出すようにして飛ぶガチョウと大差ない。

「3羽のうちの1羽が、まっすぐに飛べていませんでした。風のせいだと思いましたが飛ぶのに苦労していた様子で、とりあえず写真を撮りました」と当時の様子を淡々と語るヴィンセントさんは、写真を現像するまで驚きのショットが撮れたことに気がつかなかったそうだ。

現像された写真を見て「なにか特別なものが写っていると、すぐに気がつきましたよ。こんな風に飛べるなんて知らなかったので、とても驚きました。それと同時に、まるでフォトショップで加工したような写真だったので『誰も私が実際に撮った写真だって信じてくれないのではないか』と不安にもなりましたね」と明かした。

この写真は今年3月に撮影され、ヴィンセントさんは自身のSNSに投稿していたが、最近になってオランダでの写真コンテストに応募したことで大きな注目を集めたという。

今回の不思議な飛行姿について、オランダの鳥類保護団体で科学技術コミュニケーターを務めるラース・ソーリンクさん(Lars Soerink)は「飛ぶことをマスターした若い雁やガチョウは、何ができてどこまで飛べるのかを見極め始めます」と話している。今回のヒシクイは、様々な飛び方に挑戦している最中の姿だった可能性も高い。

その一方でラースさんは「仲間たちに自慢するためにやっている可能性もありますね。『ほら見てよ!』と言うようにね」とお茶目な一面をのぞかせた可能性もあると指摘した。

どちらにしてもこうした姿を見せるのは一瞬の出来事のため、写真に収めることができるのはとても珍しいことだという。この写真は専門家たちの注目を集めており、「マイナーな方法ではあるが、速度を落とすために使われる“ウィフリング(whiffling)”ではないか」という声もあがっている。

こうした意見に対してヴィンセントさんは、以下のようにコメントした。

「イスタンブール大学の教授は、体をねじることで翼にダウンフォース(下向きに働く力)がかかるので、今回の行動はウィフリングだと考えているそうです。私の写真を授業で使っているみたいですよ。」

「自慢のためか、ウィフリングを行っていたのか真実は分かりませんが、私はどちらの説も好きですね。」

「多くの人から好反応をいただき、皆さんがこの写真を見て笑顔になってくれることを光栄に思っています。3月のあの雨と風の日に、その場にいてこの写真を撮影できたことに感謝しています。」

画像は『Vincent TC 2021年3月14日付Instagram「Ondanks het slechte weer (of in mijn geval: vanwege het slechte weer) toch nog even op pad geweest vanmorgen.」、2021年2月28日付Instagram「Vroeg naar de Hatertse Vennen」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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