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【海外発!Breaking News】泥まみれのタワシ? 救出されたハリネズミの見事なビフォーアフター(英)

TechinsightJapan 2021年8月30日 13時49分

工事現場で発見された泥まみれのハリネズミ。丸くなったその姿は泥だらけのタワシにしか見えなかったが、保護スタッフの手でキレイに洗われると見事に元の姿を取り戻した。発見から救助に至るまでの詳細を、『Metro』などが伝えている。

英ハートフォードシャー州セント・オールバンズで今月23日、週末の休み明けに工事現場に出勤した作業員が、穴に溜まっていた泥水の中でもがくハリネズミの姿を発見した。

作業員は驚きながらもすぐにハリネズミをすくい上げ、同州ロンドン・コルニー地区でハリネズミの保護活動を行う団体「London Colney Hedgehog Rescue」に連絡し、スタッフのエスター・チャントさん(Esther Chant)が現場へ駆けつけた。

このハリネズミに“クレイラ(Clayla)”と名付けたエスターさんは「クレイラは泥でできたボールのように丸まっており、凍えていました。落ちた穴から外に出ようと奮闘していたために、爪もすり減っていましたね。週末の工事現場は無人であり、クレイラの状態から見てもずっと泥水の中にいたのでしょう」と話す。

クレイラは寒さから頑なに体を丸めていたので、リラックスさせて体を広げることができなかったという。エスターさんは「通常は救助したハリネズミが施設に到着したら、先に体を温めます。しかし今回は温めてしまうと、泥が固まり硬くなってしまっていたと思います」と明かしている。

丸まったまま洗浄するとクレイラが泥水を吸ってしまう可能性があるので細心の注意が必要だったが、先に泥を洗い流すことに決めた。

その時の様子が写真に残っており、ピンク色の手袋をはめたスタッフの手の上でクレイラが丸まっている姿がある。体のほとんどが泥に覆われており、その姿はタワシと言われても違和感がないほどだった。

そして30分以上かけてシンクで丁寧に泥を落としてもらったクレイラは、見違えるほどキレイな姿になった。寒さで体を丸めた洗浄前の姿と比較すると、泥だらけの姿がクレイラであることがよく分かる。



今後、クレイラは近くの庭へ返される前に、健康であることが確認されるまで保護施設で過ごす予定だという。

エスターさんは今回の救助について「クレイラが授乳中でなくて本当に良かったです。同じ状況に置かれた人は新たな場所へハリネズミを移動させてしまうこともありますが、それは誤った対処法です。その子供の死の原因となってしまいますから」と話しており、ハリネズミ救出の際にはハリネズミの保護団体や動物病院に相談してほしいと訴えている。

ロンドン周辺では野生のハリネズミが棲みついており、以前より数は減っているものの現在は100万匹ほどが生息しているそうだ。

「ハリネズミが生息するのは地方の森や原っぱだけだと思っている人もいますが、残念ながらそうではないのです。民家の庭のフェンスに空いた穴は“ハリネズミ・ハイウェイ”(通り道)となり、繁殖できる場所となります。」



なお今回のような事故が再び起きないように、作業員たちは穴の底から外にかけてスロープのように板を設置したという。

画像は『London Colney Hedgehog Rescue 2021年8月24日付Facebook「A busy day off work today!」』『The Sun 2021年8月27日付「HEDGECLOG Hedgehog saved from sticky situation after getting totally encased in clay」(Credit: Esther Chant/ Magnus News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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