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【エンタがビタミン♪】<坂本美雨インタビュー>愛猫・サバ美は保護猫、愛を教えてくれた存在 辛い過去も「すぐに心を開いてくれた」

TechinsightJapan 2021年9月11日 20時30分

ミュージシャンの坂本美雨と言えば、音楽活動以外にも愛猫家として知られている。愛猫のサバ美ちゃんは彼女のSNSにも頻繁に登場する人気の猫だ。気品漂う美しい顔をしたサバ美ちゃんだが、実は保護猫だというのをご存じだろうか。テックインサイトでは坂本美雨からサバ美ちゃんとの出会いや、愛猫と娘との関係、そして保護猫について話を聞いた。

■里親募集サイトでサバ美に一目惚れ
―大の猫好きで知られる坂本美雨さんですが、もともと猫はお好きだったのですか。
坂本美雨(以下、坂本):生まれたときから猫がたくさんいる環境で育って、ニューヨークに引っ越してからも4匹の猫と暮らしていました。

―サバ美ちゃんとの出会いを教えてください。
坂本:サバ美は保護猫で、「ちばわん」という動物保護団体から譲っていただきました。保護猫なので本当の年齢は分からないのですが推定13歳ぐらい。家族になって11年目です。(里親)募集サイトで一目惚れでした。

■保護前に虐待されていたサバ美
―サバ美ちゃんはもともとどのような暮らしをしていたのですか。
坂本:「ちばわん」さんで保護される前に大きな公園で地域猫として暮らしていて、ボランティアさんがご飯をあげていたんですけど、そのときに避妊手術を終えています。その公園でサバ美が虐待に遭ってしまって、木にギュウギュウに縛り付けられていたそうです。それを見つけた方がいて保護されました。

―サバ美ちゃんにそのようなことがあったなんて…。最初、人間を警戒しませんでしたか?
坂本:そこが私も尊敬するところで、許しなのか、楽観的なのか、すごく人間に対して心を開いてくれたところがもうかなわないなあと。人間を信じ続けたり、身を預け続けるというのは本当にすごいなあと思いますね。サバ美は本当に懐が深くて優しくて、人間をよく見ていて包容力があります。



■すぐに心を開いたサバ美
―サバ美ちゃんとの特に印象深かった出来事は何ですか。
坂本:最初にうちに来たときから心を開いてくれて。どんな猫であっても新しい環境に3日間ぐらいは慣れないですよね。実家の猫たちもそうだったので。でもサバ美は最初に私の部屋に入ってきたら、ど真ん中にゴロンとなって、お腹を見せて「ここなのね」みたいな感じでリラックスして。すぐ受け入れてくれました。

■娘とは当たり前に共存、今はライバル?
―6年前に娘さんが誕生していますが、そのときはいかがでしたか。やはりサバ美ちゃんはすぐに受け入れたのでしょうか。
坂本:もしかすると我慢はしてくれたかもしれないですけど、絶対に爪を立てたりとかないですし、つかず離れず今も暮らしています。お互いにそんなに触れ合わないですし、ぐいぐい行かないですね。娘にとっては生まれてからずっと(サバ美は)そばにいるので特別な存在ではないので、当たり前に共存するという感じです。(サバ美は)私と一番仲のいい存在なので、どちらかというと今はライバルみたいです(笑)。「サバちゃんの方がお姉ちゃんなんだからね」と娘に言い過ぎたのかもしれませんね。



■保護猫を迎えるのが自然だった
―ところでペットショップで買うのではなく、なぜ保護猫だったのでしょう?
坂本:ショップで買うという選択はなかったですね。私が育ったニューヨークではショップはほとんどありませんし、まずは保健所に行くのが当たり前でした。そういうところでボランティアをするのも自然でしたが、当時は日本では、今ほど保護猫はポピュラーではなかったですね。だいぶ変わってきましたね!

―保護猫は子猫が人気という話も聞きます。大人になった保護猫を家族に迎えるのは、どのような感じでしたか。
坂本:私は子猫を飼ったことがないので、逆に分からないですが、大人になってからの方が性格も相性も分かりやすいです。人間同士も相性ってありますよね。この人とはなんとなく仲良くなりそうとか、最初から心を開けたりとか。動物と人間の関係もそうであって当たり前ですし、子猫じゃなくて大人の猫でもピタッと来る感じがあると思います。

■保護犬・保護猫がポピュラーに
―今はテレワークなどで在宅時間が増えて、ペットを迎えようとする人が増えているとも聞きます。
坂本:良い一面と心配な一面と両方あると思います。多くの人が家にいても仕事ができるという風にライフスタイルをシフトしていて、家族が集う時間が増えて、ペットにもいい環境になってきたというのは素晴らしいことだし、迎えるときにペットショップではなくて保護犬・保護猫がポピュラーになってきてすごく自然な選択の一つになってきたので、嬉しいですね。その反面、勢い(で飼ったり)や、“子どものために”というのもちょっと違うなと思うんです。一生幸せにするという覚悟と責任をもって、いろいろなリスクやお金がかかることなども長期的に考えてよ~くシミュレーションをして迎え入れて欲しい!と願っています。

―猫ブームについてはいかがですか?
坂本:猫ブームと言われてから5、6年経って、ブームというよりはある程度定着したのかなと思います。みんなの興味が集まっているのはいいことだと思うし、殺処分の問題もみんなが難しいことと思わずに自然に受け入れられてもらえるようになって、「いぬねこなかまフェス」(の主旨)も伝わりやすくなってきた気がしますので、ありがたいと思います。

■動物好きの著名人による手作りイベントに毎年参加
―そのイベント「いぬねこなかまフェス」に坂本さんは毎年出演されていますが、昨年は初めてオンラインでの開催でしたね。
坂本:ちょっと変なイベントなんですよね(笑)。真面目な内容とか獣医師さんのお話やトークもありながらも、(お笑い芸人の)椿鬼奴さんのライブがあったり、ジャンルがバラバラのミュージシャンがいたり、朗読があったり、統一性がないイベントなのでよく続いているなと思うんですけど(笑)。そのバラバラの感じがオンラインには合うような感じがしています。オンラインだと自分のタイミングでちょっと席を外したり…という楽しみ方もできるので。広くいろいろな場所から観てもらえたのも嬉しかったですね。



―今年も引き続きオンラインでの開催ですね。どのようになりそうですか。
坂本:お馴染みのメンバーや常連さんが何かしらの形で関わって、歌ありトークあり朗読あり…といった内容になると思います。私は毎年ジャズシンガーのakikoさんとピアニストの富樫春生さんと共演してきました。今年はまだ決まっていませんが、普段の自分とはちょっと違うのが毎年このイベントの楽しみです。



■愛を教えてくれたサバ美
―ライブを楽しみにされている方も多いと思いますが、坂本さんが生み出す音楽にサバ美ちゃんはどのような影響を与えていますか。
坂本:サバ美は自分で選んだ最初の家族なので本当にひとりではないというか、支えて支えられて愛し愛される関係で、愛を教えてくれた存在です。サバ美を歌った歌も何曲かありますし、自分の音楽にもそれはすごく反映されていると思いますし、音楽だけでなく自分自身にとても大きな影響がありました。サバ美と暮らし始めた30歳は、サバ美と出会ったことが人生のいろいろな転換期になったので、そこから人間的な成長が始まったというか…。だいぶ遅いですけど(笑)。30代にサバ美に教えてもらったことが本当に大きいですね。

■「いぬねこなかまフェス2021」
日時:2021年9月21日(火) 19:30~22:00 終了予定
形式:オンライン開催 アーカイブ(見逃し配信)あり
ゲスト:akiko/浅田美代子/黒猫同盟(コイズミキョウコ、上田ケンジ)/坂本美雨/清水ミチコ/鈴木杏/スティーヴエトウ/椿鬼奴/富樫春生/町田康/水越美奈/矢野顕子(VTR出演)/友森玲子(主催者)ほか 出演調整中含む(五十音順)

(TechinsightJapan編集部 取材・文:関原りあん)

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