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【海外発!Breaking News】世界でわずか13人 脂肪がつかない疾患を抱える18歳青年「多くの人にこの病気を知ってほしい」(スコットランド)

TechinsightJapan 2021年11月25日 5時2分

スコットランド在住の18歳の青年は、世界でたった13人しかいない極めて稀な病気を抱えている。生後18か月の頃から症状があったにもかかわらず、診断までに10年かかったというこの病気のことを多くの人に知ってもらいたいと願う彼は現在、自身のウェブサイトやSNSで活動しているという。『Daily Record』などが伝えている。

スコットランドのグラスゴーに暮らすディラン・ロンバードさん(Dylan Lombard、18)は、MDP症候群(Mandibular Hypoplasia, with Deafness and Progeroid Features 以下、MDP)という非常に珍しい病気を患っている。

この病気は脂肪組織が皮膚の下に蓄積されないという極めて稀な代謝異常で、『Dylan Lombard Photography』によると現在MDPと診断されている人は世界でわずか13人だけだという。MDPを発症すると脂肪が萎縮し、下顎の低形成、皮膚の硬化、難聴などの身体的徴候がみられる。

ディランさんはこう語っている。

「僕は生まれつきこの病気を持っていましたが、生後18か月になるまで症状は現れませんでした。母は僕の体重がどんどん減っていくのを見て、とても心配だったそうです。MDPだと明らかになるまで僕たちは何度も通院し、診断されるまで10年もかかりました。MDPの患者は僕を含めて世界で13人しかいませんからね。自分の病気が何なのかを知ることができた時はほっとしました。」

「MDPの影響で外見が特徴的になるので、じっと見られたり、笑われたり、おかしな扱いを受けたりすることもあって本当に嫌でした。でも年を重ねるごとにそれに影響されないようになりました。僕の周りにはサポートしてくれる人や僕という人間を愛してくれる人がいますから。」

この病気のため多くの運動をすることはできなかったが、11歳の時に写真に夢中になることができたと話すディランさんはこのように明かす。

「雨の日に散歩をしていて携帯電話で撮った写真を両親に見せるととても驚いていました。『もっと撮ってみたら?』と勧められたので、それからずっと撮り続けています。15歳の時に母がカメラを買ってくれたことで、すごく前向きになりました。僕にとって写真は素晴らしいものです。写真を撮る瞬間は一生心に残るし、その感覚がなんとも言えなくて。特に僕が住んでいるグラスゴーの街の魅力を伝えることが好きですね。」

ディランさんは現在、自身のウェブサイト『Dylan Lombard Photography』やSNSで活動中だという。



そんなディランさんは自分の使命について次のように明かした。

「今の僕ができることは、この病気について多くの人に知ってもらうことだと思っています。だからこそ僕自身のストーリーを共有することがとても重要だと感じています。自分のことを話して世界中の人々とつながって交流することが大好きだし、そうすることで自分がより強くなり、より自信が持てる人間になると信じています。」

「どんな人でも自分のパワーを最大限に引き出せる能力を持っていると信じています。自分が何者であるかを恐れる必要はありません。自分が幸せになれることをやり続けることが大切です。あきらめずに頑張ることが大切なのです。」

画像は『Daily Record 2021年11月23日付「Scots teen lives with ultra rare condition affecting just 12 other people in the world」(Image: Dylan Lombard / Caters News Agency)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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