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【海外発!Breaking News】「無害」の表示のおもちゃ“ウォータービーズ”で生後10か月女児、脳に障がい(米)

TechinsightJapan 2021年12月13日 6時0分

アメリカ在住の生後10か月の女児が、「無害」と表示された子供用おもちゃ“ウォータービーズ”で脳に障がいを負った。女児は現在5歳になるが、母親は「事故前の娘は戻らない。こんなことが起きるなんて考えもしなかった」と憤り、ウォータービーズの危険性について訴えている。『Kidspot』などが伝えた。

ジョナサンさん(Jonathon)とアシュリーさん(Ashley)夫妻は2017年4月、当時6歳だった長女アビゲイルちゃん(Abigail)の誕生日に、水に入れると膨らむ高吸水性樹脂“ウォータービーズ”を購入した。

カラフルなウォータービーズは小さなボール状でグミやキャンディのようにも見えることから、アシュリーさんは生後10か月で活発な次女キプリーちゃん(Kipley)とアビゲイルちゃんの遊び場を別にし、キプリーちゃんがウォータービーズで遊ばないように配慮した。

ところがしばらくすると、キプリーちゃんが夜ぐずって眠らなくなり、顔に赤い発疹ができ始めた。心配した夫妻はキプリーちゃんをかかりつけ医に診せたものの「どこも悪くはないですよ」と言われてしまった。

そして数週間が過ぎると、朝目覚めたキプリーちゃんが噴出するように嘔吐、病院で数々の検査を受けたものの原因は分からなかった。明るく元気なキプリーちゃんが寡黙になりぐったりしているのを見た医師は2017年7月、奇妙な症状の原因を探るために手術を行うことを決断。その結果、胃の中からウォータービーズが摘出された。キプリーちゃんは夫妻の目の届かないところでウォータービーズを誤飲、小腸閉塞も起こしていた。

アシュリーさんは「今思えば、私たちが購入したウォータービーズには遊び方が書かれている紙は入っておらず、危険を知らせる警告さえありませんでした。ただ手術後のキプリーは少しずつ回復して体重も増え、もうこれで大丈夫だろうと思ったのです」と当時を振り返る。

だが夫妻が安堵したのも束の間、悲劇は続いた。実はウォータービーズには神経毒性や発がん性が確認されている「アクリルアミド」という有害な化学物質が含まれており、キプリーちゃんは脳に損傷を受けていたのだった。



アシュリーさんは「誤飲によって、キプリーの一部は死んでしまったも同然です。それは娘と私たち家族の人生を永遠に変えてしまったのです」と肩を落とし、「あれ以来、娘は歩き方、話し方、他の人との関わり方が変わってしまい、周りの彼女を見る目や眠りにまで影響が出ています。これは本当に悲劇的なことですが、キプリーは一生涯、脳の障がいを背負って生きていかなければならないのです」と続けた。



アシュリーさんはその後、「ウォータービーズはインテリアとしてだけ使用されるべきで、おもちゃとして販売されるべきではありません。『無害』と表示されているものは、規制をすり抜けて販売されているにすぎないのです」とウォータービーズの危険性を訴え、TikTokに娘のストーリーを投稿、ウェブサイトも立ち上げている。



専門家によると、ウォータービーズは誤飲すると体の中で膨らむため大変危険で、アクリルアミドを大量に摂取すると神経障害を起こすことがあるという。日本でも十二指腸閉塞で開腹手術を行ったケースや、耳の中で膨らんで緊急手術に至ったケースが報告されている。

ちなみに子供の誤飲事故で多いのはおもちゃやリモコンなどに使われているボタン電池で、1歳の時に誤飲したイギリスの男児は、5歳になっても100%の回復が見込めない状態だという。

画像は『displaynotplay 2021年11月9日付TikTok「#happyathome」、2021年10月8日付TikTok「Reply to @jarihannaalexia」』『Kidspot 2021年12月8日付「Our 6yo’s present was labelled ‘non-toxic’ - but it poisoned her baby sister」(Source: TikTok)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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