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【海外発!Breaking News】中国初の人体冷凍保存された妻の復活を待つ夫、4年半後に新たな恋人と再婚を考える(中国)

TechinsightJapan 2021年12月10日 5時3分

4年半前に中国で初の人体冷凍保存手術が行われ、国内外の多くのメディアが注目した。人体冷凍保存された末期がん患者の妻の復活を夫は心から願っていたようだが、最近になって夫に新しい恋人ができて再婚を考えているという話が浮上した。『捜狐』『NewsBeezer』などが伝えている。

2017年5月14日、低温医学界において世界的に著名な医師であるアーロン・ドレーク氏(Aaron Drake)が同月8日に中国・山東省の肺がん患者で当時49歳だったヂャン・ウェンレンさん(展文蓮)に人体冷凍保存手術を行ったと発表した。

中国では2015年に膵臓がん患者の女性の頭部が米国「アルコー延命財団」によって冷凍保存された事例があるが、ヂャンさんの人体冷凍保存においては国内で行われたとあって同国で初の人体冷凍保存となるようだ。

当時の報道によるとヂャンさんは2015年5月、47歳の時に末期の肺がんと診断され、2017年2月にはホスピスでその生涯を閉じようとしていた。ところが同年3月のある日のこと、ヂャンさんの夫グイ・ジュンミンさん(桂軍民)が、病院の棚で「人体冷凍保存施設」について紹介している本をふと目にしたという。

グイさんは調べたのち人体冷凍保存の技術を持つ山東銀豊生命科学研究院に連絡し、ヂャンさん合意のもとで彼女の体を献体として人体冷凍保存することにした。当時のグイさんは「可能であれば将来自分も冷凍してもらい妻と一緒に復活させて欲しい」と語っていたそうだ。

ヂャンさんは主治医によって法律で定められた手順ののち臨床的な死を宣告され、その2日後に液体窒素により零下196度に保たれた特製タンクの中に保存された。これによりヂャンさんは将来、がん治療が可能な最新医療技術が確保された日が来るまで特製タンクの中で最長で30年間眠ることとなった。

一方で夫のグイさんは幼なじみだったヂャンさんと結婚を経て人生のほとんどを彼女と一緒に過ごしてきたとし、良き夫で愛妻家でもあったことが地元メディアで伝えられた。グイさんはヂャンさんが特製タンクに保存された直後、涙ながらにこのように語っていた。

「妻が目を覚ました時、彼女はまだ49歳で私は疲れ切った老人になっているだろう。私はこれからの人生について日記をつけてたくさん写真やビデオを撮って、妻が目を覚ました日に全てを少しずつ話してあげ、この体験による人生の空白を埋めてあげたいと思っています。」

ところがヂャンさんが冷凍保存されてから4年半が経ち、今月上旬になって中国メディアが「30年は妻のために待つ」と誓っていたグイさんに新しい恋人ができたことを一斉に伝えた。このニュースに多くの中国国民からグイさんに対して非難の目が向けられてしまった。

また妻のヂャンさんは献体として人体冷凍保存されたこともあり、夫であるグイさんは冷凍保存中にかかる経費は一切負担することはなかったそうだが、『捜狐』によると彼は献体に対する報酬を受け取っていたことが明らかとなり、中国国民の怒りをさらに買ったようだ。報酬の額はグイさんが機密保持書にサインをしていることから公にはなっていないが、『NewsBeezer』では“多額の金額”だったと伝えている。



そんなグイさんは現在、冠状動脈性心疾患を患っており歩行も容易ではない状態で健康の懸念もあることから新しい恋人を作ったと明かしている。また彼には年老いた母親と息子がいることもあって「自分はまだ生きねばならない」と感じ、自分の世話をしてくれるような恋人が必要だったという。



グイさんはメディアのインタビューで「もしヂャンさんが目を覚まし、その恋人と向き合う状態になったらどうしますか?」と問われ、「現在の恋人はそれを理解して受け入れることを学ぶ必要があるでしょう」と答えた。今も左手薬指にヂャンさんとの結婚指輪をつけたままのグイさんだが、今月5日に『捜狐』が伝えた内容によると、彼は最近のメディアのインタビューで「新しい恋人と再婚を計画している」と述べたそうだ。

画像は『搜狐 2021年11月24日付「4年前,他将去世的妻子冷冻,等待将来复活,如今怎么样了?」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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