Infoseek 楽天

【海外発!Breaking News】白く光る目は“がん”かも! 気付かずに両目の視力を失いかけた女児の両親が注意喚起(英)

TechinsightJapan 2021年12月18日 6時0分

目に発生する悪性腫瘍「網膜芽細胞腫」は、自分で症状を訴えることができない乳幼児が患者のほとんどを占める。そのため多くは腫瘍がかなり大きくなってから発見され、子供だけでなく親の負担も大きい。長女が生後6か月の頃に病気の兆候があったにもかかわらず見逃してしまった母親が、メディアのインタビューに応じ「子供の写真に写る目が白く光っていたら、躊躇せず病院に行って!」と訴えた。『The Sun』『Hull Daily Mail』などが伝えた。

英キングストン・アポン・ハルに住むナターシャ・ミードさん(Natasha Mead)とパートナーのベン・サラさん(Ben Sala)の長女エラ・サラちゃん(Ella Sala、1歳6か月)は今年6月、遺伝子の変異によって網膜に発生する悪性腫瘍「網膜芽細胞腫」と診断された。

エラちゃんは様々な面で他の子よりも成長が早かったものの、食欲不振やスプーンが上手く使えないことが続き、保育園のスタッフの勧めもあって病院に連れて行ったところ病気が判明した。

「エラは私たちにとって初めての子で、何が普通ではないのか、当時はよく理解していなかったのです。それに『まだ赤ちゃんだから、そんなこともあるだろう』とあまり大事だとは思ってもいませんでした。ただベンはエラの両目が腫れぼったいことに気付いていたようです」と語るナターシャさん。かかりつけ医はそんな異常を見逃すことなく専門医を紹介し、エラちゃんの両目の後ろ側にある網膜に腫瘍があることが判明した。

なお網膜芽細胞腫は乳幼児に多く、患者の約40%が1歳で診断を受けると言われる。瞳が白く光って見える“白色瞳孔”、斜視、瞼の腫れ、目の充血などで発見されることがほとんどで、ナターシャさんは「エラが生後6か月の頃の写真を見たところ、すでに両目に白色瞳孔が見られたのです」と明かし、このように続けた。

「生後6か月頃からこの病気の特徴的な症状が現れていたにもかかわらず、私たちは娘の苦しみに気付いてあげることができませんでした。両目はすでに網膜剥離を起こしており、エラは1歳の誕生日を病院で迎えることになったのです。そして左目は完全に視力を失い、右目はわずかながら見えるだけという状態になってしまいました。」



現在1歳6か月のエラちゃんは、専門家による月1回の検診を受けており、最初の6サイクルの化学療法を終えて腫瘍はだいぶ小さくなったという。



ナターシャさんは「がんはまだ残っていて、今後はレーザーや凍結療法などが予定されています。ただもし治療が上手くいったとしても7歳くらいで再発する可能性が高く、他のがんにも注意しなければなりません。腫瘍が視神経や他の部位に広がらないように、継続的なモニタリングと毎年のMRI検査が欠かせないのです」と述べ、エラちゃんの治療や今後についてこのように説明した。

「もしエラの腫瘍が片目だけであれば、眼球全体を摘出したようですが、医師はエラの命を救うことを最優先にして両目を治療しています。そしてできれば眼球を温存し、視力を残したいと考えているようです。」

「エラの目はかなりの損傷を受けていますが、網膜芽細胞腫は腫瘍が網膜を超えて広がっていなければ予後は良いのです。化学療法を受けた直後のエラはつらそうですが、普段は明るく本当によく頑張っています。私は娘が将来独立し、充実した人生を送ることができるよう祈るばかりです。」



そして自身の経験を通し「子供が少しでもおかしいと思ったらすぐに助けを求めることです。異常が見つからなくてもあなたのことを笑う人なんていないのですから」と訴え、最後にこんなメッセージを残した。

「網膜芽細胞腫は、症状が進行する前の早い時期に治療を受けることが重要です。『白く光った目はがんの可能性がある』ということを多くの人に知ってもらいたいのです!」

画像は『Daily Record 2021年12月16日付「Mum’s warning over ‘glowing eye’ in photo that could be deadly sign of cancer」(Image: Natasha Mead)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

この記事の関連ニュース