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【海外発!Breaking News】健康問題を抱えた妊婦に寄り添う 出産にも立ち会い任務を全うした介助犬(英)

TechinsightJapan 2021年12月27日 13時50分

非てんかん性の発作に心的外傷後ストレス障害(PTSD)、心臓病を抱え、三度の流産など厳しい経験をしてきた女性。ついに出産の時を迎え、心の拠り所として相棒に選ばれたのは愛犬だった。これまで女性の発作を知らせるなど介助犬として活躍してきた犬は、女性が安心して出産に臨めるように立ち会ったという。『The Guardian』などが報じている。

英ドーセット州在住のシャーロット・ビーアドさん(Charlotte Beard、24)はここ数年間、心臓病や心的外傷後ストレス障害(以下、PTSD)、非てんかん性の発作など多くの健康問題に苦しんできた。

そんなシャーロットさんは約2年前、生後10か月のマルチーズ“フランプ(Flump、2)”を飼い始めた。トレーニングを行い発作が起きる直前に知らせる立派な介助犬として成長したフランプは、どこへ出かけるにも常にシャーロットさんに寄り添い、なくてはならない存在となった。

介助犬のフランプとパートナーのアッシュ・フェニックスさん(Ash Phoenix、29)とともに多くの健康問題を乗り越えて過ごしてきたシャーロットさんはある日、自身が妊娠していることを知った。これまで三度の流産を経験し辛い思いをしてきたシャーロットさんにとって、これほど嬉しいことはなかった。

しかしシャーロットさんは出産の時が近づくにつれて、再びPTSDや発作を起こしてしまうのではないかと大きな不安に襲われた。そこで病院にお願いして、入院や出産の間にもフランプがそばにいられるようにしたのだ。

「フランプはパートナー、あるいは私自身の延長のような存在です。人生の中で大切であり、かつ弱りやすい瞬間である出産時にフランプがそばにいないというのは良くないと思いました。」

イギリスでは法律により介助犬が病院に立ち入ることが許可されているが、英メディア『The Guardian』によるとこの事実を知らない病院も多いという。ドーセット州にあるプール病院(Poole Hospital)は、これまでに介助犬を連れての出産を経験したことがなかったが、スタッフらは介助犬が伴う出産についてのリスクを詳細に調べ上げて万全の態勢でシャーロットさんの出産に臨んだ。

一方で、シャーロットさんの出産を手伝うことになったフランプも事前の準備を怠らなかった。妊娠中の健診なども全てシャーロットさんとともに病院を訪れ、病院という特殊な環境やスタッフらに慣れる訓練を行った。入院中はアッシュさんがフランプを散歩に連れ出し、適度な休憩も忘れなかった。



出産の2日前に入院したシャーロットさんは今月4日、待望の第1子を出産した。フランプとアッシュさんの立ち合いのもと6ポンド10オンス(約3005グラム)で元気に生まれてきた男の子は、アルフィー君(Alfie)と名付けられた。



分娩室ではフランプがベッドの端に座って寄り添ってくれたそうで、シャーロットさんは「もし出産時にフランプがいなかったら、『発作が起きるかも』という大きな不安に襲われていたと思います。看護師さんたちが私の発作に対応できないということを言いたいのではありません。看護師さんは発作を事前に察知できませんが、フランプはそれができるのです。前もって知らせてくれることにより、適切なサポートを行うための貴重な時間が生まれます。どんな時も予防は治療を上回るのです」と明かした。



出産後、アルフィー君やフランプとともに5日間入院したシャーロットさんは「フランプが出産に立ち会い生まれてすぐのアルフィーに会ったことは、絆が深まったかどうかは分かりませんがみんなにとって素敵な経験となりました。フランプはアルフィーを目にした瞬間から夢中になっていましたよ」と新しい家族の誕生を喜んだ。

画像は『WhatsNew2Day 2021年12月23日付「Woman, 24, Gives Birth In Hospital With DOG At Bedside As ‘Medical Aid’」(charlotte beard)(facebook/charlottebeard)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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