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【海外発!Breaking News】極寒の川に落ちた犬2匹 消防隊員の体を張った救出活動に称賛の声「素晴らしい仕事ぶり」(米)

TechinsightJapan 2021年12月31日 17時50分

今月27日、凍った川の氷が割れて遊んでいた2匹の犬が落ちてしまう事故がアメリカで発生した。目撃者がすぐに通報し、駆けつけた消防隊員が体感温度マイナス30度という過酷な環境の中で救助を開始した。あまりの寒さで犬は一時的にショック状態に陥り動かなくなってしまったが、懸命な救助により2匹とも無事に救出されたという。『KRTV』などが伝えている。

事故が起きたのは今月27日午後12時半、米モンタナ州グレート・フォールズにあるブロードウォーター・ベイでガチョウを追いかけて遊んでいた2匹の犬が、誤って近くを流れるミズーリ川に落ちてしまった。

川の表面は氷に覆われていたが上に乗った衝撃で割れてしまい、2匹の犬は凍えるほど冷たい川へ落下してしまった。目撃者からの通報を受け、「グレート・フォールズ消防隊(Great Falls Fire Rescue)」がすぐに駆けつけた。

2匹はそれぞれ岸から15フィート(約4.5メートル)と30フィート(約9メートル)ほど離れた場所にあった氷の上に乗ろうと必死だったが、後ろ脚を乗せることができずもがいていたという。

現場に駆けつけた1人である同消防隊のエリック・ネルソンさん(Erik Nelson)は「川の中にいる犬のうち1匹が、寒さで体の機能が停止し始めているのが見えました。沈んでしまわないようにと祈るしかなかったですね」と一刻を争う事態だったと明かした。

当時は体感でマイナス30度だったと報道されており、エリックさんらは冷たい川へ入るために専用スーツに着替え、命綱を付けて犬の救助へ向かった。川の水温は明かされていないが、表面が凍結し雪が積もっている様子から1桁台の水温だったと予想される。

水温4.5度以下の環境に防護服なしで身を晒した場合は1時間半以内に死に至るとされており、過去には氷の張った池に落ちた愛犬を救おうとした飼い主が溺死した悲しい事故も起こっていた。今回の救出は4分ほどで終わったそうだが、身を守るために専用のスーツを着るのは重要なことである。



冷たい川から救助された犬2匹は低体温症に陥っており、すぐに治療が必要な状態で、2匹の体から滴る水はつららと化していたという。

隊員の1人であるエミリー・ブアさん(Emily Boor)が2匹の保護先に暖房がないと聞き、犬たちを毛布で包んで暖房が効いた救急車に乗せた。そして2匹の体を温めながら、保護先であるグレート・フォールズのアニマシェルターに運んだ。寒さによりショック状態で一時は動けなくなってしまった2匹だったが、幸いにも順調に回復して元気を取り戻したそうだ。



同消防隊がFacebookにこの救助活動を報告すると、「素晴らしい仕事ぶりだ」「本当にリスクのある仕事だったと思うけど、感謝しかないよ」など称賛の声が相次ぎ、「通報してから現場に到着するまで本当に速かったよ。ありがとう」と通報者から感謝のコメントも届いていた。



なお2匹は同じ飼い主に飼われていたことが判明し、動物管理局員が飼い主に注意喚起した。今後、飼い主は民事裁判を受けなければ犬を家に連れて帰ることはできないと報じられている。

ちなみに犬が凍った川や湖などに落ちてしまう事故は多発しており、ジョギング中に凍った湖に落ちた犬を発見し迷いなく飛び込んだ男性や、上半身裸になって凍った池に飛び込み2匹の犬を救助した男性も話題になっていた。

画像は『Outsider 2021年12月29日付「First Responders Battle Sub-Zero Temperatures To Save Dogs from Icy River」』『KRTV 2021年12月28日付「Great Falls emergency personnel recount rescuing 2 dogs from frigid river」』『Great Falls Fire Rescue 2021年12月28日付Facebook「A-Shift E-2 & E-1 rescued two pups that got themselves into serious trouble in the river just below Broadwater Bay.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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