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【海外発!Breaking News】2つの子宮を持つ女性がそれぞれの子宮で妊娠 生まれた超低出生体重児が1%の生存率を生き延びる(米)

TechinsightJapan 2022年1月1日 12時30分

アメリカ在住のある女性は生まれつき子宮を2つ持っており、これまで2度の妊娠・出産は右側の子宮で行ってきた。しかし昨年、両方の子宮それぞれで妊娠していることが発覚した。そして早産となり、赤ちゃん2人は体重450グラム以下という超低出生体重児として誕生した。残念ながら1人は亡くなってしまったものの、生存率1%と言われる中でもう1人の赤ちゃんは今も順調に成長しているという。奇跡的な赤ちゃんの誕生を『Good Morning America』などが伝えている。

昨年6月、米ネブラスカ州リンカーンにある病院「Bryan Health hospital」にて2人の女の子を出産したメーガン・フィップスさん(Megan Phipps、24)は、生まれつき子宮を2つ持っている。上の子2人は右側の子宮で妊娠・出産を経験したといい、このことからメーガンさんは「きっと左側の子宮は機能していないだろう」と考えていた。

ところがある日、2つの子宮それぞれで妊娠していることが発覚し、メーガンさん本人も医師も驚いたという。出産予定日は10月中旬となり、それまで医師と共に慎重に経過を見守っていた。しかし6月に入り激しい痛みを訴えて病院に運ばれたメーガンさんは、予定日よりも数か月早く陣痛が始まっていることが判明した。

このまま出産すると、赤ちゃんは低出生体重児として誕生してしまう。これは赤ちゃんの生存率に大きく影響するといい、メーガンさんの特殊な妊娠状況などを考慮した担当医のマーク・ブリッソさん(Mark Brisso)は「赤ちゃんたちが生き延びる確率は1%でしょう」と分娩室でメーガンさんに告げた。

米メディア『Good Morning America』によると、妊娠22~23週で生まれた新生児は97~98%の確率で死亡し、わずか1%のみが神経発達の障害もなく生存しているという。

メーガンさんはこの事実を知り強い不安に襲われたが、陣痛を止めることはできず出産するしかなかった。その時は妊娠22週だったが、6月11日にライリーちゃん(Riley)、その翌日にリースちゃん(Reece)が誕生した。2人とも体重が1ポンド(約450グラム)を下回っており、超低出生体重児として生まれてきた。



同病院は低出生体重児をケアする設備を整えており懸命に治療を行ったが、残念ながら最初に生まれたライリーちゃんは生後12日で息を引き取ってしまった。

我が子が亡くなってしまい悲しみに暮れるメーガンさんは、ライリーちゃんの遺灰を入れた骨壺を近くに置きリースちゃんの無事を願った。リースちゃんは新生児集中治療室(NICU)にて大量の輸血や1か月に及ぶ点滴治療を受け、45日間は人工呼吸器が欠かせなかったという。早産で生まれた場合には脳や肺に深刻な問題を抱えることが多いが、リースちゃんは奇跡的に大きな合併症もなかった。



順調に成長を続けたリースちゃんは体重が8ポンド5オンス(約3770グラム)まで大きくなり、11月2日に144日間の入院生活を終えて自宅へ帰ることができた。アイオワ大学がまとめている低出生体重児を記録する「Tiniest Babies Registry」によると、リースちゃんは妊娠23週以下で誕生するも生存している世界で26番目の赤ちゃんという。

病院スタッフらも「奇跡的だ」と話すリースちゃんの誕生についてシェアすることで、メーガンさんは早産を経験した母親やNICUで我が子の回復を祈る親たちを励ましたいと考えており、「お母さんたちには何でも可能であるという希望を諦めないでほしい」とコメントを残した。

画像は『People.com 2021年12月27日付「Woman with Double Uterus Gives Birth at 22 Weeks: Baby ‘Is a True Miracle’」(CREDIT: MEGAN PHIPPS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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