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【海外発!Breaking News】「アフロヘアは無理」と髪の寄付を断られた11歳少女、6年越しの夢が叶いヘアドネーションへ(英)

TechinsightJapan 2022年1月13日 5時0分

病気などの理由で髪を失った子供たちのためにヘアドネーションを希望していたイギリス在住の少女が、6年間伸ばし続けたアフロヘアを寄付することになった。以前は「アフロヘアからウィッグを作ることはできない」と断られた少女だが、このほど新しい技術の開発によりそれが可能になったという。「髪を失った人の力になりたい」と5歳の時から髪を伸ばしてきた少女の夢がまもなく実現しようとしている。『BBC』『The Mirror』などが伝えた。

英ウェールズのロンザ・カノン・タフに暮らすポピー・リー・バロウズさん(Poppy Lee-Burrowes、11)は、病気などの理由で自分の髪を失った子供たちにウィッグを提供している慈善団体「リトル・プリンセス・トラスト(Little Princess Trust)」に近々自分のアフロヘアを寄付する予定だ。

今から6年前、当時5歳だったポピーさんが同団体にヘアドネーションの希望を申し出たところ「アフロヘアからウィッグを作ることはできない」と断られてしまったそうだ。しかし状況が変わることを期待して、その後も髪を伸ばし続けていた。

そして昨年、ついにアフロヘアの寄付が受け入れられることとなった。

ポピーさんの母親ジェシカさん(Jessica)はこれまでの経緯をこう振り返っている。

「6年前、ポピーは友人たちが何年にもわたって髪を伸ばし続けていることを知り、自分の髪も寄付できるかどうか聞いてきたんです。でも当時は残念ながら娘の髪質ではウィッグが作れませんでした。それを聞いて最初はがっかりしましたが、ウィッグを作るには膨大な作業が必要なんですよね。子供用のウィッグをひとつ作るには550ポンド(約86000円)ほどかかるそうですから。」

「でもいつか寄付したいと思っていた娘は、その後も髪を伸ばし続けていました。すると昨年、友人からアフロヘアも寄付できるようになったという記事が送られてきて、それをポピーに見せるともう大喜びで。髪を切って寄付できることが嬉しくてたまらないようです。そんな娘を私たちは誇りに思います。」

リトル・プリンセス・トラストの最高責任者であるフィル・ブレイス氏(Phil Brace)によると、ひとつのウィッグを作るには手作業でおよそ30時間から60時間かかるそうだ。またアフロヘアは製造過程で切れやすいため、これまで直毛をカールさせたアフロスタイルのウィッグを提供してきた。

だが120年の歴史を持つロンドンにあるウィッグ専門会社「ラウル・ウィッグメーカーズ(Raoul Wigmakers)」と協力し、それまでウィッグ製作の過程で切れやすかったアフロヘアのウィッグを作ることに成功したそうだ。

ブレイズ氏はポピーさんの協力に対し、このように感謝を述べている。

「ポピーはさんスターです。『人のためになることをしたい』その気持ちが嬉しいですし、本当に心が温まります。彼女にはとても感謝しています。これはウィッグを必要とする子供たちにとって素晴らしい選択肢となるでしょう。」



そして数週間後についに夢が実現しようとしているポピーさんは、今の心境をこのように明かした。

「今月29日、8インチ(約20センチ)髪を切る予定です。大きなアフロヘアがなくなるのはちょっと寂しいけど、きっと私の髪を好きになってくれる人がいると思います。私は髪を失った人の力になりたくて5歳の頃からずっと伸ばしてきました。今まで毛先を揃えるほどのカットはしたことがありますが、ばっさり切るのは今回が初めてです。これは私にとって大きなイベントになるでしょう。新しい髪型が楽しみです。」

画像は『BBC 2022年1月11日付「Afro wigs: Aberdare girl’s six-year wait to donate hair」(FAMILY PHOTO)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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