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【海外発!Breaking News】妊娠22週で誕生した双子 「生存の可能性はほぼゼロ」と告げられるもまもなく生後4か月に(英)

TechinsightJapan 2022年2月18日 6時2分

昨年10月、イギリスで予定日より4か月ほど早く双子の赤ちゃんが誕生した。両親にとっては11年間の不妊治療の末にようやく授かった双子だったが、妊娠22週5日という早産だったため医師からは「生き延びる可能性はほぼゼロ」と告げられた。しかし双子は数々の困難を乗り越えてまもなく生後4か月を迎えるそうで、退院して家族みんなで過ごせる日も近いという。『The Mirror』などが伝えている。

英ダービーシャー州在住のジェイド・クレーンさん(Jade Crane、39)は昨年10月26日、予定日より4か月ほど早く双子の赤ちゃんを出産した。

ずっと親になることを望んでいたというジェイドさんと夫スティーブさん(Steve、52)は2010年以降、8回の体外受精と数回の凍結胚の移植を行ってきた。そして11年間の不妊治療を経て、ついに双子を授かることができたという。

しかし妊娠22週5日で誕生したハーレーちゃん(Harley)とハリー君(Harry)はそれぞれ体重約500グラム、身長約15センチととても小さく、英国では妊娠24週未満で生まれた赤ちゃんへの蘇生措置を行わないこともあって医師からは「2人が生き延びる可能性はゼロに等しい」と告げられてしまった。

ジェイドさんは当時のことをこのように振り返っている。

「妊娠22週に入って、体から何かが漏れているのを感じていました。それで10月26日にノッティンガムのクイーンズメディカル病院(Queens Medical Hospital)で検査を受けたところ、前期破水と判明しました。分娩開始の前に起こる破水が起きてしまったのです。医師からは赤ちゃんは助からないと言われましたが、胎動を感じていたので大丈夫だと思っていました。でもこの妊娠期間では生きられないと言われて。私は妊娠22週で生まれた赤ちゃんの生存率を知らなかったのです。」

「それからすぐに陣痛が始まってハーレーが生まれました。私が『泣き声が聞こえない』と言うと、看護師に『生まれるのが早すぎたからね』と言われたことを覚えています。でもその後に子猫のような泣き声が聞こえて。”生命の兆候”を示した娘に医師は蘇生を行うと決めたのです。破水が起きてハーレーが誕生してから1時間後、ハリーは卵膜に包まれた状態で生まれてきました。日本では赤ちゃんが卵膜に包まれて生まれるのは幸運に恵まれると知って、とても嬉しかったです。そしてすぐにNICU(新生児集中治療室)に運ばれた2人は、人工呼吸器をつけたまま治療を受けました。」

なお出産時に卵膜が破れることなく膜に包まれたまま誕生する被膜児は、日本では幸帽児と呼ばれ、文字通り“幸”せの“帽”子を被って生まれた胎“児”として幸運の象徴と考えられている。

治療開始から2時間後、ジェイドさんは奇跡的に助けられた我が子たちに会うことができたそうだ。過去には子宮外妊娠や3回の流産も経験しているジェイドさんは、NICUなどの設備が充実している同病院を選択したことが幸運だったとして次のように語った。

「私たち夫婦は14年間一緒に過ごしてきましたが、そのうち11年は体外受精に費やしました。私は免疫系のトラブルを抱えていて、自分の体の中にいる胎児に拒絶反応を起こすことが分かったんです。それでロンドンの病院に通って様々な薬を処方してもらいました。8回目の体外受精で2つの胚を移植したところ、どちらも着床し男女の双子を授かることができました。本当に信じられませんでした。」

「でもまた流産したり、何か問題が起こるのではないかと怖くて…だから妊娠中は何もしなかったし、設備が充実していて高いレベルの医療が受けられるクイーンズメディカル病院を選びました。ここは教育病院にも指定されているので、妊娠23週以降に誕生した赤ちゃんには医療的介入を行うのです。私は22週5日での出産になりましたが、助けてもらえたことに感謝しています。」



奇跡的に救命されたハーレーちゃんとハリー君だが、生後1週間で壊死性腸炎と診断されて生死を彷徨ったこともあった。また慢性肺疾患や敗血症などの問題も抱えており、これまであわせて6回の手術を受けてきた。

数々の困難を乗り越えた2人は現在、医師たちを驚かせるほどの成長を遂げ、体重もそれぞれ約2.4キロまで増えたという。

ジェイドさんは、本来の出産予定日だった2月24日頃に双子を家に連れて帰ることを願いつつ、こう明かしている。

「私たち夫婦はハーレーとハリーを誇りに思っています。泣いたり、生き延びようと頑張っていたり…本当にすごいです。できないだろうと言われていたことを全てやっているのですから。まだ出産予定日にもなってないのに、こんなにたくさんのことが起こっているなんて本当に不思議です。医師たちも驚いているし、今は本当に応援してくれています。」

画像は『The Mirror 2022年2月12日付「EXCLUSIVE: Tiny twins born the size of a Mars Bar with ZERO chance of survival thriving 111 days on」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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