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【海外発!Breaking News】ヘルニア発症から1年以上経つ男性 お腹が妊婦のように膨むもいまだ手術を受けられず(英)

TechinsightJapan 2022年3月8日 4時0分

ヘルニアが悪化し、腹部が妊婦のように大きく膨らんでしまった男性のニュースがイギリスより届いた。手術が必要な男性だったが新型コロナウイルスの影響で順番待ちとなっており、既にヘルニアを発症してから13か月が経過しているという。男性の妻は「あまりにも不公平だ」と優先順位に不満を訴えていることを『The Sun』などが伝えた。

英サウスヨークシャー州ロザラム在住のゲイリー・ユリアンさん(Garry Urien、46)の悪夢のような事態は、昨年2月に激しい腹痛に襲われたことが始まりだった。ゲイリーさんは近くにある「Rotherham Hospital」の救急外来に運び込まれた。

叫んでしまうほど激しい痛みに襲われていたゲイリーさんは、MRIなどの検査により虫垂炎であると診断された。医師の判断により手術による治療が選択され手術の予約も取れたのだが、その後に何度も手術のキャンセルと再予約が繰り返された。

妻のジュリアさん(Julia、57)は「ゲイリーの手術が病院側の都合で2回キャンセルされ、3回目に予約した手術もキャンセルされた時、虫垂炎が破裂してしまいゲイリーは倒れてしまったのです」と恐ろしい状況を振り返っている。

虫垂炎は破裂すると命に関わる感染症を引き起こす可能性が高くなるため、ゲイリーさんは緊急手術を行うことになった。幸いにも手術が成功したゲイリーさんだったが、悪夢はここで終わらなかった。

この手術の後、今度は腸が腹壁を突き破りヘルニアを発症してしまったのだ。ヘルニアとは体内にある臓器が本来のあるべき場所からはみ出てしまった状態のことを指すが、“脱腸”や“でべそ”と言われるのもヘルニアの一種である。

脱腸を起こしたゲイリーさんは、お腹がポッコリと膨らんでしまった。ジュリアさんは「手術をした外科医が縫合をしっかりと行っていなかったので、腸が全て腹部に出てきてしまったのです」と手術の不手際を指摘した。



さらに驚くべきことにヘルニアを発症したのは13か月も前のことだが、腹膜再建手術がリスクの高い手術であることや新型コロナウイルスの影響も重なり、1年以上が経った今も手術を待っている状況という。その間ゲイリーさんは手術に向けた体力を維持しなくてはならず、大きなお腹のままでジムに通い心臓や肺機能の維持に努めているそうだ。

しかしゲイリーさんのヘルニアの状態は酷く、腹部は臨月の妊婦のような見た目で「外に出るのも恥ずかしい」と外出が億劫になってしまった。34インチ(約86センチ)だったウエストは54インチ(約137センチ)と1.5倍以上になってしまい、傷口はヨレてヘソの位置も曲がってしまっている。

ジュリアさんは「ゲイリーは自分で靴下を履くことができないので、全て私がやってあげています。しかし私自身も体調が良くないので、そのせいでゲイリーに精神的な負担がかかりうつ病となってしまいました」と近況を明かした。

こうした状況になってもなかなか手術の順番が回ってこないことについて、ジュリアさんは「13か月も経っているのにまだ手術を受けられないなんて」と手術の優先順位に怒りを露わにした。

「この状況は、ゲイリーが新型コロナウイルスに感染した人ほど重要な状態ではないことになります。亡くなっている方が多くいるのも分かっていますが、どうしてゲイリーの状態が重要視されないのでしょうか。私たちは棚の上に置かれたまま放置されているようで、不公平に感じますよ。」

同病院は個別のケースについて回答はできないとしながらも「コロナ禍で当院の外科チームは緊急性のある手術を優先的に行ってきました。コロナの治療を受ける患者が減少しているため、治療を待っている患者の待期期間を短縮するために受け入れ人数を増加できるように努めています」とコメントしている。

画像は『YorkshireLive 2022年3月4日付「Rotherham man left with hernia so big it looks like he’s ‘nine months pregnant’」』『The Sun 2022年3月3日付「TUM-BELIEVABLE My husband looks nine months pregnant after routine op went wrong」(Credit: MEN Media)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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