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【海外発!Breaking News】「生き延びる可能性は15%」妊娠23週で誕生した赤ちゃん 142日間の入院生活を経て無事退院(英)

TechinsightJapan 2022年3月15日 21時0分

昨年10月に妊娠23週で誕生した男児が、このほど無事に退院したというニュースがイギリスより届いた。医師からは「出産に耐えられても、その後の数週間を赤ちゃんが生き延びる可能性は15%」と告げられていたが、男児は様々な試練を乗り越えてきた。母親は「もし同じ経験をする親がいるならば、決して希望を捨てないでほしい」と語っている。『BBC』『Liverpool Echo』などが伝えた。

英マージーサイド州リザーランドで暮らすサラ・シャルトンさん(Sarah Chialton、30)は昨年10月、妊娠23週で息子のルーカス君(Lucas)を出産した。

医師からは「赤ちゃんが生き延びる可能性は15%」と告げられたというサラさん。予定日より4か月以上早く生まれたルーカス君の体重はわずか1ポンド3オンス(539グラム)で、その大きさはボールペンほどしかなかったという。

サラさんは当時の状況をこのように明かした。

「妊娠が分かってから経過はずっと順調でした。でも妊娠23週に入ってすぐ、仕事中に様子がおかしいことに気付いて。私は看護師なので、自分のおりものが少し変だと分かったんです。それで『リバプール・ウィメンズ・ホスピタル(Liverpool Women’s Hospital)』に電話して診察を受けることになりました。」

「最初は尿路感染症と思われていたのですが、実際には子宮口が2センチ開いた状態で、医師からは赤ちゃんが出産に耐えることはできたとしても、その後も生き延びる可能性はわずか15%と言われました。それが妊娠23週1日のことで、私たちはこれからどうするか一緒に考えました。でも医師たちによると23週の出産だと厳しく、基本的には良い結果にはならないとのことでした。」

そして妊娠23週4日を迎えた2021年10月16日、サラさんはルーカス君を出産した。

サラさんは「ひとりの医師が『息をしている!』と言っていたのを覚えています。でも健康状態が良くなかったので『覚悟してください』と告げられました」と振り返った。



ルーカス君はその後、感染症や敗血症、肺虚脱など様々な病気を患い、何度か輸血も受けたという。厳しい状況だったにもかかわらず、次々と試練を乗り越えていくルーカス君は「ファイター」と呼ばれていたそうだ。

そして142日間の入院生活を経て体重8ポンド4オンス(3742グラム)にまで成長したルーカス君は今年3月6日、ついに退院し生まれて初めて自宅に帰ることができた。

そんなルーカス君の現在の様子について、サラさんはこのように語っている。

「出産後、早産になった原因を調べるため胎盤を検査に出しました。でも結局のところ原因不明のままだそうです。1年間は自宅でも酸素治療が必要になりますが、彼は本当に頑張っています。ルーカスが誕生したその日からサポートしてくれた病院の医師や看護師はみなさん素晴らしくて本当に感謝しています。息子の命を救ってくれたのですから、感謝してもしきれません。もし同じような経験をする親がいるならば、諦めずに希望を持ち続けてほしいです。私は最初から希望を捨てることはありませんでした。そしてそれが良い結果を招いてくれたと思っています。」

画像は『Liverpool Echo 2022年3月11日付「‘Miracle’ baby born at 23 weeks with ‘15% chance of survival’ finally arrives home」(Image: Sarah Chialton)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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