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【海外発!Breaking News】隕石の落下を目撃した男性、1年半かけてついに見つけた隕石に1500万円超の価値か(英)

TechinsightJapan 2022年3月21日 21時0分

深夜に自宅の庭で煙草を吸っていた男性が、近くに隕石が落下する瞬間を目撃した。その隕石を手あたり次第に探し続けて1年半後、男性はようやく隕石を見つけて手にすることができた。詳細な鑑定はこれからだが世界中の専門家やコレクターが関心を示しており、発見者の男性は「この隕石には1500万円以上の価値がある」と推測しているという。『North Wales Live』などが伝えている。

英ウェールズ北部レクサム在住のトニー・ウィールディングさん(Tony Whilding、38)は今から約1年半前のこと、自宅から隕石の落下を目撃した。トニーさんは当時のことをこのように振り返っている。

「深夜に自宅の裏庭で煙草を吸っていた時、空が光っていることに気付いたんです。見上げてみると渦を巻くような2筋の煙を伴って低く飛んでいる火球が見え、家の2倍くらいの高さに近づくにつれて明るくなりました。本当に低く飛んでいて、空中にサッカーボールを蹴り上げれば届きそうなほどでした。隕石が目の前を横切ると数秒で消えてしまいました。音もなく消えて、そこには煙がたなびいているだけでした。」

隕石が近くに落ちたと思ったトニーさんは何とかして見つけ出したいと考え、落下したと思われる場所を何度も訪れて隕石を探した。しかし地球上に落下してしまえば、道端の小石と見た目はさほど変わらないことから捜索は困難を極めた。

トニーさんは来る日も来る日も隕石が落下したと思われる場所に行き、それらしい石を何度も拾ってはいたが隕石の特徴を持つものはなかったという。そして約1年半が経ったある日、ついにトニーさんは隕石を発見した。「耕された状態のトウモロコシ畑の中にあったので、これまで見つけることができなかったんでしょうね」とトニーさんは発見時のことを明かしている。

自宅に戻ったトニーさんが泥まみれだったその石を洗い流してみると、隕石特有の“フュージョンクラスト”が現れた。フュージョンクラストとは、隕石が落下時に大気との摩擦で表面が融けた部分を指す。通常は黒っぽい色をしているが、トニーさんが見つけた隕石にはガラスのような白っぽいフュージョンクラストが付いていたという。

またその隕石は白い結晶の筋が入り2色で構成されていたが、結晶状の鉱物である石英とは異なることをトニーさんは確信していた。それでも自分だけでは判断しきれなかったトニーさんは、世界中の専門家やコレクターに連絡して意見を求めた。英ロンドン自然史博物館が興味を示していたそうだが、ロックダウンの影響ですぐに鑑定などの行動を起こすことができなかった。またアメリカ在住の専門家が画像を見て隕石の可能性を示したが、サンプルを調べない限りはハッキリとしたことは分からないという返事だった。

その後、1人のコレクターが「サンプルを調べますよ」と快く提案してくれたため、トニーさんは隕石を削るためのダイヤモンドを用いた刃物を購入した。そして1.1キロあった大切な隕石に刃を入れて、小さな破片を2つ切り落としてサンプルとして郵送した。だがその結果は期待していたものではなかった。一般的な隕石には酸化鉄が多く含まれており、“希土類磁石”という特殊な磁石に引き寄せられる特徴を持つが、コレクターの調べによるとトニーさんが送ったサンプルはその磁石に反応しなかった。

期待が高まっていただけに肩を落としたトニーさんだったが、その数か月後に送った隕石のサンプルがオンライン上で販売されているのを発見した。「オンラインで販売されていたのは、まさに私が切り出したサンプルと同じ形をしていました。『本物の隕石でないのなら、なぜ売りに出されているんだ?』と思いましたね」とトニーさんは語っている。

専門家に鑑定を依頼するかどうかは明かされていないが、トニーさんは現在ベッドサイドのキャビネットに隕石を置いて保管し、毎晩のように隕石の落下を目撃した夜のことを思い出しているという。隕石について様々な情報を集めたトニーさんは、今回発見した隕石は10万ポンド(約1570万円)の価値があるのではないかと推測しているそうだ。

ちなみに今年2月には、隕石の落下により穴の空いた犬小屋にオークションで3400万円超の高値が付く可能性が報じられており、トニーさんが発見した隕石もかなりの価値があるものではないかと期待されている。

画像は『North Wales Live 2022年3月6日付「Man tracks down ‘space rock’ after watching ‘huge fireball’ fly past his house」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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