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【海外発!Breaking News】5歳児に暴行された補助教員、裁判で2200万円超の賠償金を勝ち取る(英)

TechinsightJapan 2022年3月26日 4時0分

イギリスの学校で補助教員として働いていた女性は今から約5年前、当時5歳だった男児から殴る蹴るなどの暴行を受けて怪我をした。それ以降、身体には慢性的な痛みが残っており、女性は今も杖なしでは歩けないという。「学校側は職員を守るためにもっとやるべきことがあったはず」と主張した女性は、学校の運営管理を行っている自治体を訴え、このほど行われた裁判で約2250万円の賠償金を勝ち取った。『Metro』『The Sun』などが伝えている。

英ロンドンの幼児学校で補助教員として働いていたアレクサンドラ・オーケットさん(Aleksandra Aukett、44)は2017年3月、当時5歳の男児から授業中に暴行を受けて怪我をした。

外傷だけでなく軟部組織を傷つけられた身体には現在も慢性的な痛みが残っており、杖なしでは歩くことができなくなってしまったそうだ。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)やうつ病にも苦しみ復職できずにいるアレクサンドラさんは、学校の運営管理を行う自治体のヒリンドン・ロンドン自治区を訴えた。

そして今月、セントラル・ロンドン・カウンティー裁判所(Central London County Court)で行われた裁判でこのように主張した。

「年齢のわりに身体が大きいその男児に殴る蹴る、つねられるなどの暴行を受けてから、慢性的な痛みが残っています。今は杖なしでは歩けなくなってしまい、私の人生は変わってしまいました。精神的にもダメージが大きく、以前のような健康状態ではありませんし、体力もないので復職できずにいます。学校を管理している自治体は、職員を守るためにもっとやるべきことがあったはずです。」

またアレクサンドラさんの代理人であるジェマ・ウィザリントン弁護士(Gemma Witherington)は、当時の状況について次のように述べた。

「男児は最初、別の児童を攻撃していました。アレクサンドラさんはその児童を助け、安全な場所へ移動させようとしていました。するとその男児は今度は彼女に襲いかかり、胸を殴り、つねった後に腰や脚を蹴ったそうです。そのせいで彼女の腰や胸、左臀部の軟部組織は傷つき、長期にわたる炎症を引き起こしました。男児は学習障がいを抱えており、弱い立場にあることは理解しています。ですがこれは身体だけでなく精神的にも影響を及ぼす卑劣な暴行なのです。」

「また男児は、過去にも他のスタッフや児童に暴行を加えたことがありました。そのことからも再び同じことが起きることは予測できたはずです。彼がどのような状態でどんな行動をするか、それに対応する術をアレクサンドラさんが知っていればこのような事態は回避できたことでしょう。」

それに対し、ヒリンドン・ロンドン自治区のロデリック・アボット弁護士(Roderick Abbott)は「この男児が物を投げ、職員や他の児童が怪我をするリスクがあることは周知されていました。なのでアレクサンドラさんが彼の行動を知らなかったということはあり得ません。男児が彼女に暴行を加えたことは認めますが、学校は職員と児童をあらゆる危険から守るために全力を尽くしてきました」と述べ、学校側がアレクサンドラさんを保護する義務を怠ったことを否定した。

双方の主張により、アレクサンドラさんが暴行を受けたという事実を確認したリチャード・ロバーツ判事(Richard Roberts)は3月22日、ヒリンドン・ロンドン自治区に140338ポンド(約2250万円)の賠償金と弁護費用を支払うように命じた。

ロバーツ判事は「今回のような事件を証明することも、法的に主張することも大変難しいのですが、アレクサンドラさんたちはそれをやり遂げました。それは称賛に値するでしょう。本当によくやったと思います」とコメントを残した。

この結果を受けてアレクサンドラさんは「本当に恐ろしい経験をしましたが、これから人生の新しい章を開くのが楽しみです」と語っている。

画像は『Metro 2022年3月22日付「Teaching assistant beaten up by five-year-old boy wins £140,000 payout」(Picture: Champion News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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