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【海外発!Breaking News】「食べることが怖い」珍しい摂食障害を抱える5歳女児 母親は「ただの偏食かと思っていた」(英)

TechinsightJapan 2022年4月7日 23時30分

イギリス在住のある5歳女児は珍しいタイプの摂食障害「ARFID(回避・制限性食物摂取障害)」を抱えている。それは食べることを拒否したり、食べ物に無関心であることが特徴で体重減少や栄養不足に陥ってしまうこともあるという。母親は当初、娘が偏食なだけだと思っていたが、ある時から食べ物をお皿に載せるだけでパニック状態になったり癇癪を起こすようになり、食べることに対して恐怖を感じていることが分かったそうだ。現在は専門の栄養士の協力のもと娘の食事の管理を行っているという母親は、この病気と向き合ううえで最も大切なのは「自分自身を責めないこと」と語っている。『The Daily Star』が伝えた。

英レスターシャー州ヒンクリーに暮らすフェリシティ・サージェントちゃん(Felicity Sargent、5)は「回避・制限性食物摂取障害(ARFID)」を抱えている。

それは珍しいタイプの摂食障害で、食べることを拒否したり、食べ物に無関心だったりすることで体重の減少や栄養不足に陥ってしまうもので、大人よりも子供に多く見られるという。

母親のリニさん(Lyni)は、フェリシティちゃんの食事に関する苦悩をこう語った。

「フェリシティが生まれた時にへその緒が首に巻きついていたのですが、やがて喉に何かが触れるのを嫌がることが分かりました。そういう子供は食事の問題を抱えやすいことが知られています。あと私は帝王切開で娘を産んだあとに出血がひどくて、母乳が出なかったのです。娘は胃酸の逆流がひどく、授乳後に嘔吐することもよくありましたね。今思えばその経験がトラウマになってARFIDの原因になっているのかも知れません。」

「離乳食を始めた頃は単に好き嫌いが激しいだけと思っていました。でも好き嫌いではなく、娘は食べることに対して恐怖を感じていると分かったんです。食べ物をお皿に載せると癇癪を起こすようになって、まるでスパゲッティではなくタランチュラでも出されたかのようなパニック状態になるんです。誰もそれを治すことはできないし、無理に食べさせるのは逆効果です。チキンナゲットやポテトを食べさせようと協力してくれる人たちはいますが、娘にとっては恐ろしいことなので逆にダメージを受けてしまうんです。今でもパーティで食べ物が載ったお皿を渡されると不安でたまらないようで、私はどこへ行くにも娘が安心して食べられるものを持って行くようにしています。」

通常だと1年に3~4ポンド(約1.4キロ~1.8キロ)増えると言われる体重も、わずか1ポンド(約400グラム)しか増えなかったというフェリシティちゃん。そんな娘の成長が心配になったリニさんが医師に相談したところ、栄養士を紹介されたという。



「娘が健康的に成長するために十分な食事が摂れているのか分からなくて。あまり気にしすぎると母親失格だと感じてしまうので良くないのですが…。気持ちのバランスを取るのが難しいです。」

そう明かすリニさんは現在、専門の栄養士の助けを借りながらフェリシティちゃんの食事の管理を行っているそうだ。そしてこの病気と向き合ううえで最も大切なことは、専門家の助けを借り、子供が食事を摂らないのは自分のせいではないと安心できたことだと述べた。

「栄養士はどんな食べ物でも良いと言っていました。私が一番心配しているのは、娘が健康に育っているか、十分な栄養とカロリーを摂取できているかということです。娘は現在、ビスケットやパンケーキを食べて生活しています。カロリーを摂取できているのであれば、それだけで素晴らしいことです。たとえ夕食にヨーグルトを食べたとしても私は感謝しています。今は毎日ビタミンとミネラルの錠剤を飲んでいますが、それを砕いて溶かしたチョコレートに混ぜた特製チョコレートドリンクも飲んでくれるようになったんです。」

「ありがたいことに娘は毎年少しずつ成長して体重が増え、体調を崩すことはほとんどありません。でも娘のお弁当はちょっと変わっているので、昼休みに仲間はずれにされないか少し心配です。それに放課後、友達とお茶を飲む時も不安にならないか心配ですね。残念ながら食事に対する恐怖心を克服する方法は今のところありません。プライベートセラピーを受ける余裕もないので、後遺症が残らないことを祈りながら待つしかないのでしょう。ARFIDの子供を持つ親は、とにかく自分を責めないことが大切です。」

画像は『The Daily Star 2022年3月30日付「‘I could cry as I think I failed as a mum due to my kid’s rare eating disorder’」(Image: Lyni Sargent/Unlockd Marketing)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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