Infoseek 楽天

【エンタがビタミン♪】バカリズムが語る“ピン芸人”の特殊な環境 多種多様な芸風も「ピン芸っていわれちゃう」

TechinsightJapan 2022年4月21日 13時30分

芸人としてはもちろん、脚本家やナレーター、番組MCなどマルチな活躍を見せるバカリズム。彼がピン芸人としての活動を始めたのは2005年のことで、現在使用している“バカリズム”は以前組んでいたお笑いコンビ名をそのまま引き継いだかたちだ。ピン芸人としての活動も20年近くになり、今や独自の立ち位置を築き上げたバカリズムだが、これまでにはピン芸人ゆえの不満や悩みも抱えてきたという。

19日に公開された、ナイツ・塙宣之のYouTubeチャンネル「ナイツ塙の自由時間」にゲスト出演したバカリズム。この日はバカリズムに関連した「ピン」に焦点を当て、コンビとしての活動経験もあるバカリズムがピン芸人に移行した経緯やピン芸人の魅力、ピンゆえの苦労などが独自の視点で語られることとなった。

「(自身の)ちょうど30歳の誕生日の翌日とか翌々日くらいにピンになった」というバカリズム。その後およそ2か月で出場した『R-1ぐらんぷり2006』では決勝進出を果たし早速ピン芸人としての才能を見せつけることとなったが、コンビ解散数か月前からその“空気”を察しピンのネタを作り始めていたのだという。コンビ解散に伴う周囲からの“可哀想な目”が「一番邪魔だと思った」と語ったバカリズム、ピンとしての活動を早く認めて貰うため、解散後すぐに単独ライブを実施したり、『R-1ぐらんぷり』の決勝進出を“最低条件”に設定したりと自身を追い込んでいたそうだ。

そこから20年近くピン芸人として活躍しているバカリズム。1人での活動ゆえのやりやすさも認めており、「役割分担しなくていい」「ネタから人柄を想像しやすいため、テレビ局側がブッキングしやすい」などのメリットを語っている。一方で強く違和感を覚えているのが、“ピン芸人”が特殊なジャンルとして扱われていることだという。

塙から「キングオブコント出れないのがよく考えたらおかしいって升野さん言ってたじゃないですか」と過去の発言について触れられると、笑いながらも「おかしいよね?」と語気を強めたバカリズム。「出れるようになったら『R-1』の意味がなくなるとかそういう問題も出てくるからあれだけど」としながらも、『キングオブコント』や『M-1グランプリ』などトリオやそれ以上の人数でもジャンルさえ満たしていれば出場できる賞レースにおいて、ピン芸人だけが出場できない規定があることに「『すっこんでろ!』って(言われている気分)」と疎外感があることを明かした。

また、「コント師」として名前を挙げられるコンビはあれど「ピン芸人はコント師として挙げられない」と指摘したバカリズム。自身のネタもコントが中心のため普段からあえて“1人コント”と口にしているそうだが、最終的には「ピン芸っていわれちゃう」と“ピン芸”として一括りにされることが多いという。だからこそ、ピン芸人が集結する『R-1グランプリ』は多種多様な芸風を一定の基準で審査する必要があり、同大会の審査員経験もあるバカリズムは「ちゃんと自分のなかに基準を持ってないと」とその難しさを語っていた。

一方で、塙から「R-1グランプリで決勝行ったメンバーが全く出てないわけじゃないですか」と人気を維持する難しさについて尋ねられると「それは単純にレベルの差じゃないの」と厳しい一言も。「人数も少ないから当然戦力も下がる」とし、1人だからこそ個人のレベルアップが必要だと説明していた。

随所にピン芸人ならではの厳しさをうかがわせたバカリズムのトークであったが、終盤には「ピン芸の人の方がかっこいいじゃん」「孤高感がある」とその魅力を語る一幕も。コンビ解散直後からストイックに笑いに向き合い、表現者としてもクリエーターとしてもさまざまな引き出しも持つバカリズムにとっては、“ピン”という活動方法はうってつけなのかもしれない。

画像2枚目は『ナイツ塙 2022年4月19日付Twitter「バカリズムさんと「ピン」について語りました」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 根岸奈央)

この記事の関連ニュース