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【海外発!Breaking News】高速道路近くにオオカミの群れの目撃情報 調査すると意外な正体が判明し苦笑い(米)<動画あり>

TechinsightJapan 2022年5月11日 5時0分

先月25日、アメリカの保安官事務所に「近くにオオカミの群れがいるかもしれない」とその様子を撮影した動画とともに通報が入った。事実であれば地元住民が襲われる危険性があったため、保安官事務所はすぐさま調査を行った。しかし慎重に調査を進めた結果、オオカミの正体は全く無害の生き物であったことが判明した。今回の件を保安官事務所がSNSで報告すると、「どうやったら間違えるの?」といった声が届いたという。『UPI.com』などが伝えている。

米コロラド州のパーク郡保安官事務所に先月25日、「高速道路の近くにオオカミの群れがいるかもしれない」という通報が入った。通報者は当時の様子を撮影した動画も同保安官事務所に届け出ており、その動画には遠くに複数のオオカミらしき影が走り回っている様子が映っていた。近くには10頭以上のヘラジカの群れも確認でき、オオカミがヘラジカを狙って狩りをしようとする場面にも見える。

目撃者から提供された動画はかなり遠方から撮影されていたもので、オオカミの姿をはっきりと確認することができなかった。しかし目撃場所は山奥などではなく人間の生活地域に近い場所だったため、万が一オオカミだった場合には人が襲われてしまう危険性があった。そこで同保安官事務所は「コロラド州公園・野生生物局(Colorado Parks and Wildlife 以下、CPW)」に連絡して協力を仰ぎ、調査を行うことにした。

しかし調査を進めていくと目撃されたのはオオカミではないことが判明し、スタッフらはその正体に思わず苦笑いだったという。それもそのはず、オオカミだと思われていたのは大型犬である5頭のセント・バーナードだったのだ。

同保安官事務所のトム・マックグロウさん(Tom McGraw)は「この犬たちをオオカミと間違えてしまう気持ちはよく分かる」と通報者の勘違いを擁護した。トムさんによるとこのセント・バーナードたちは同地域に住む女性に飼われており、合計10頭の犬が飼育されているという。しかしこの犬たちには脱走癖があり、たびたびフェンスの下の地面を掘っては脱走して地域住民たちを困らせていた。

何度も脱走していたので今年3月に同保安官事務所は飼い主に対して警告文を出したが、4月23日にも脱走していたことで200ドル(約26000円)の罰金が科されていた。今回の通報が入ってからトムさんが女性に連絡すると、女性は飼い犬が再び脱走してしまったことを認めたという。

その後、念のためCPWのスタッフらが飛行機で上空から目撃場所を調査してみたが、オオカミの痕跡やヘラジカが負傷したり死亡したという形跡もなかった。つい先日に罰金を払ったばかりだったため女性は罰金の支払いをせずに済んだが、また脱走が続くようであれば再び罰金を科されることになる。

今回の件の顛末を同保安官事務所がFacebookに公表すると、「オオカミが撃たれる前に犬と分かって良かった」「動物にも人間にもケガがなかったのは幸い」など安堵の声のほか、「どうやったらセント・バーナードとオオカミを間違えるんだ?」「セント・バーナードとオオカミの違いも分からないなんて…」など呆れるコメントも見られた。



画像は『9News 2022年4月29日付「Pack of suspected wolves in Park County was actually group of St. Bernard escape artists」』『UPI.com 2022年4月28日付「Suspected wolf pack in Colorado turns out to be escaped St. Bernards」(Photo by drangeline/Pixabay.com)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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