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【海外発!Breaking News】ゾウの死骸に群がるライオン、隙を見てゾウの足をかっさらうハイエナ(南ア)<動画あり>

TechinsightJapan 2022年8月4日 4時0分

南アフリカの動物保護区で今年6月、ゾウの死骸に群がるライオンの隙を見て、自分の頭よりも大きな“ゾウの足”をかっさらうハイエナの姿がカメラに収められ「非常に珍しい」と話題になっている。保護区のツアーガイドが捉えた光景を『Latest Sightings』が伝えた。

クルーガー国立公園に隣接するサビ・サンド動物保護区で6月10日、1頭の雄のゾウが老衰死しライオンの群れが死骸にむさぼりつく様子が確認された。

そんななか、同保護区のチトワチトワ・ゲーム・リザーブでツアーガイドのリーダーとして働くディオン・ウェッセルズさん(Deon Wessels)は「一生に一度あるかないか」という非常に珍しい光景に出くわし息を呑んだ。

ディオンさんの目に飛び込んできたのは死骸にこっそりと忍び寄る1頭のハイエナで、頭よりも大きなゾウの足をくわえると足早にその場を去っていったという。

ディオンさんは、当時のことをゲーム・リザーブのブログのなかでこう説明した。

「ライオンの群れは少なくとも3日、ゾウの死骸を食べ続けていました。遠巻きにはおこぼれのチャンスを狙うハイエナの群れがいて、隙があれば一斉に死骸にたかり、腐肉をあさっていました。そしてすぐそばのマルーラの木の上にはハゲタカがいるのが分かりました。」

「そんなある日のこと、1頭のハイエナがライオンの隙を見て忍び寄り、ゾウの足をかっさらっていったのです。ゾウの足はきれいに噛みちぎられており、まるで誰かがチェーンソーで切り落としたかのようにも見えました。」

「ここでは毎日のように信じられない場面に出くわしますが、あれは最も忘れられない光景の一つでしょうね。」



ちなみにハイエナはハゲワシ同様、死肉を食べる“スカベンジャー”として知られ、隙あらば獲物を横取りするネガティブなイメージが付きまとうが、ディオンさんは「ハイエナは熟練したハンターです。それに“サバンナの掃除屋”として自然界の中ではとても重要な役割を果たしているのです」と述べると、このように続けた。

「ハイエナは食べるのがとても速く、かなり強い胃酸を持っていて消化機能が優れています。このため細菌が付いた腐肉を食べ、強靭な歯で砕いた骨を消化することが可能なのです。」

「ハイエナの食事の後に残るのは頭蓋骨と角だけで、あとは自然に戻ります。こうしたことからハイエナは、サバンナで病気の拡散を防止する役割も果たしているのです。」



またディオンさんは「母なる自然には大いに驚かされる」と明かし、このたび老衰で死んだゾウについて次のように語った。

「動物が老いて死ぬのを見るのは決して気持ちのいいものではありませんが、息絶えた雄のゾウはあの土地で生まれ、人生を全うし、故郷の土に還っていたのです。あれこそサークル・オブ・ライフ(命の環)というものですね。私たちが目撃しようがしまいが、全てにおいて命は巡り、動物は死に、それによって他の動物が生きていくことができるのです。」



そしてクルーガー国立公園については「アフリカで最も素晴らしい野生動物のサンクチュアリー」と称賛し、「私たちは時に、目を背けたくなるような場面に出くわしたり、自然の残酷な現実に向き合わなくてはならないこともあります。でもクルーガー国立公園をドライブする時は、『こうなるだろう』という思い込みをせず『どんなことでも起こり得る』と期待をしてもらいたいですね!」と述べて笑顔を見せた。

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画像は『Latest Sightings 2022年7月28日付「Hyena Gets Away With Elephant’s Giant Foot」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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