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【海外発!Breaking News】陣痛が始まり破水した妊婦、出産予定の病院で受け入れ拒否され自宅で出産(英)

TechinsightJapan 2022年10月12日 22時0分

先月20日、イギリス在住のある妊婦が自宅のソファーで男児を出産した。妊婦は当初、自宅から17キロほどの場所にある病院で出産する予定だったが、産科病棟が満床のため受け入れを断られたという。陣痛が押し寄せるなか、約56キロ離れた別の病院に行くよう告げられた妊婦は自宅で出産することを決意した。『BBC News』『The Mirror』などが伝えている。

英ノーサンプトンシャーのナッシントンに住むエイリッシュ・マッキニーさん(Eilish McKinney)は9月20日、自宅のソファーで息子パーシー君(Persy)を出産した。

エイリッシュさんは当初、自宅から10.7マイル(約17.2キロ)ほどの場所にあるピーターバラ市立病院(Peterborough City Hospital)で出産する予定だった。

しかし彼女のパートナーであるトム・ブラックマンさん(Tom Blackman)が同病院に連絡したところ、産科病棟が満床のため受け入れができないと告げられたそうだ。

エイリッシュさんは当時の状況をこのように振り返っている。

「すでに破水していたのですが、ピーターバラ市立病院のスタッフから『受け入れ先の病院が見つかり次第、連絡するから待ってて』と言われました。それから40分ほど待った後に電話があって、レスター病院(Leicester Hospital)に行くように言われたのです。それを聞いた時は冗談かと思いました。だって私はいきむのを我慢しているような状態なのに、35マイル(約56.3キロ)も離れたレスターに行くなんて…そこに行くまで1時間はかかるんです。」

その後、病院には向かわずに自宅で出産することを決意したエイリッシュさんは午後10時8分、トムさんの介助により体重7ポンド9オンス(3430グラム)のパーシー君が誕生した。

混乱のなかエイリッシュさんは生まれたばかりのパーシー君の呼吸の確認と気道確保を行い、トムさんは母体に大量出血がないことを確認したという。

そして約10分後に救急隊員が到着し、母子はヒンチングブルック病院(Hinchingbrooke Hospital)に搬送された。

エイリッシュさんは今回の経験について、のちにFacebookにこう綴っている。

「救急隊に連絡しましたが、結局自宅で出産することになりました。これまでの人生で病気をしたことのない私は一体どうしたらいいんだとパニックになったし、こんなにも気分が悪くなったことはありません。あの瞬間は悪夢でした。でもトムは私の助産師となって助けてくれました。支えてくれた他の家族にも感謝しています。」

一方のトムさんは「エイリッシュはたった2錠の鎮痛剤を飲んだだけで出産に挑みました。これは本当にすごいことです。でも今回のような事態に対応してもらえなかったことは非常に残念です」と病院を非難した。



これを受け、ピーターバラ市立病院を運営している「ノースウエストアングリアNHS財団トラスト(North West Anglia NHS Foundation Trust)」は予定通りの出産ができなかったことを謝罪し、ジョー・ベニス看護師長(Jo Bennis)は「赤ちゃんとご両親の安全は私たちにとって最優先事項です。そして当院が定員に達した場合、お母さんたちに別の産科病院に行くようにお願いしなければならないこともあります」と述べた。

ちなみに今回のニュースには、「自宅で出産するなんて不安だったことでしょう。母子ともに無事でよかった」「連絡を待たずに病院に行けばよかったのに。今にも出産しそうな妊婦を追い返すことはしないだろう」「病院に向かう途中で生まれるよりも、自宅にいる方が安全だと思います。無事に出産できてよかったですね」などといった声があがっている。

画像は『BBC News 2022年10月6日付「Northamptonshire mum describes home birth after Peterborough hospital full」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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