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【海外発!Breaking News】4歳の時に旅行者に連れ去られた女性、53年ぶりに家族と再会「奇跡は起きるということを伝えたい」(英)

TechinsightJapan 2022年10月15日 21時0分

53年前に旅行者に連れ去られた少女が、このほど実の家族と再会したというニュースがイギリスから届いた。当時4歳だった少女は、自宅近くのキャンピングカーが乗り入れ可能なキャンプ場で出会い仲良くなった夫妻と一緒に旅に出ることになった。夫妻は少女の母親に2週間後に自宅に送り届けることを約束していたが、その後も自分たちの娘として育てていたという。『Metro』『The Sun』などが伝えた。

英ウェスト・ヨークシャー州ポンテフラクト出身のスーザン・ジェルヴェーズさん(Susan Gervaise、57)は1969年、キャンピングカーが乗り入れ可能なキャンプ場で出会った夫妻と一緒に旅に出たまま行方が分からなくなった。

夫妻はスーザンさんの母親に「2週間の旅を終えたらスーザンを連れて帰ってくる」と約束したが、彼女が家族のもとに戻ることはなかった。

スーザンさんは当時のことをこのように振り返っている。

「子供の頃、6人きょうだいだった私はキャンプ場内の教会施設に住んでいました。母は1人で私たちを育てていたため、周りの人にお世話をしてもらうことがありました。そこでスコットランド出身の夫婦と仲良くなり、私は女性のほうをママと呼ぶようになったんです。彼女はある日、私に『ディズニーランドに連れて行ってあげる』と言いました。そしてホストファミリーとして私を旅行に連れて行ってもいいか母に尋ね、承諾した母は私の出生証明書を彼女に渡して私の名前を夫妻のパスポートに載せられるようにしたんです。当時は出生証明書と親の許可があれば子供は海外に連れて行くことができたのです。」

「夫妻は私をカナダ、オーストラリア、そしてニュージーランドに連れて行ったのち、自分たちの娘として育てました。彼らには2人の息子がいましたが、女の子が欲しかったのかもしれません。これは彼らの計画だったのでしょう。その後、育ての母は私が10歳の時に多発性硬化症で亡くなりました。」

そんなスーザンさんが、自分が誘拐されたことを知ったのは16歳の時だったという。

「両親と自分には血縁関係がないことは知っていて、私は実の家族から勘当されて養子に出されたと聞かされていました。16歳の時にニュージーランドからオーストラリアに行くためにパスポートを申請した時、親の署名が必要だったので父親にお願いしたんです。その時、私は養子に出されたのではなく『自分たちが連れ去った』と告白されたのです。そんな父も私が21歳の時に亡くなりました。」

19歳でオーストラリアに渡ったのち、夫のハミルトンさん(Hamilton)と出会い3人の子供と4人の孫に恵まれ幸せに暮らしていたというスーザンさん。

そんな彼女はある日、養子縁組をしている女性と話をする機会があり「実の家族の気持ちを知りたいと思いませんか?」と聞かれたそうだ。そのことがきっかけとなり、イギリスの家族を捜すことを決意したという。

今年6月、ハミルトンさんがFacebookグループ「The Official Knottingley and Ferrybridge Community Forum」でスーザンさんの家族について情報を求めたところ、すぐにきょうだい全員の所在が明らかになった。

そして9月15日、スーザンさんは53年ぶりに実の家族との再会を果たした。

残念なことに実の母親は8年前に亡くなったそうだが、スーザンさんの姪であるエマ・マクフェイデンさん(Emma McFayden)によると、彼女は長年にわたり行方不明になった娘の身を案じていたという。

エマさんは家族の再会について「祖母は何年もの間スーザンを捜していて、以前暮らしていたキャンプ場に何度も足を運んだそうです。当時は書類もなければ警察の報告書もない状況でした。なので祖母の死後も多くの疑問が残ったままだったんです。それなのにこんなことが起こるなんて思ってもいませんでした。特に私の母はパーキンソン病と認知症を患っているので、悪化する前に実の妹と再会できて本当によかったです」と語った。



スーザンさんはこれまでの人生を振り返り、こう述べている。

「私は自分に起こったことの重大さに気づかず、ただ自分の人生を歩んできました。当時、なぜ警察が関与しなかったのかは今も分かりませんが、私を旅行に連れて行くことを母親が許可したことと、私たちがいろいろな人にお世話になっていたことが原因だろうと思っています。私は旅行者だったホストファミリーとともに世界中を旅しながら生活し、素敵な人生を送ることができました。旅先のコミュニティの中で育った私はとても愛されていて、幸せに育ってきたのです。」

「私はイギリスに自分のことを必死で捜す家族がいることを知りませんでした。でもようやく実の家族を安心させることができたし、自分が愛されて幸せな人生を送ってきたことを伝えることができたのです。私は行方不明の家族がいる人々に希望があるということ、奇跡は起きるということを伝えたいです。」

画像は『Hamilton Gervaise 2022年9月17日付Facebook「Happy birthday Susan we have had lots of birthdays together」、2022年9月15日付Facebook「Well today is a very exciting day for Susan」、2022年9月21日付Facebook「First time I have been next to my mother in law.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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