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【海外発!Breaking News】通報を受けて駆けつけた救急隊員、患者の死後に現金を盗む(英)<動画あり>

TechinsightJapan 2023年4月13日 14時0分

迅速に現場へ駆けつけて傷病者へ応急処置を施し、また病院への搬送を行う救急隊員は、緊急時に全幅の信頼を寄せる存在だ。ところがイギリスのある救急隊員はその立場を利用し、亡くなった患者の家で盗みを働いていたことが発覚した。室内に設置していたカメラが犯行の瞬間を捉えており、この救急隊員は執行猶予付きで18週間の実刑判決を言い渡されたという。イギリスの公共放送『BBC』などが伝えた。

事件が起きたのは昨年6月29日、救急隊員のマーク・タイトリー(Mark Titley、58)は通報を受け、英ウェスト・ミッドランズのシュルーズベリーにあるバーバラ・ドラジェさん(Barbara Drage)の自宅へ急行した。バーバラさんは自宅の庭で倒れてしまったそうで、マークを含めた4人の救急隊員が現場に到着して救命処置を行った。20分ほど懸命に対応したが、残念ながらバーバラさんの死亡が確認された。

問題はその後にあった。バーバラさんの自宅の一室に設置されたカメラが、マークがひとりで部屋に入ってくる様子を捉えた。マークは正面にあったサイドテーブルに歩み寄ると、迷うことなくテーブルの上にあった小さな箱に入っていた現金を物色し始めた。そしてお札を数えて何枚かを箱に戻し、残りを折りたたんでポケットに入れてしまったのだ。

その後、室内を見渡したマークは、カメラが設置されていることに気付いた。犯行の一部始終が記録されていることを察したマークは、すぐさまポケットに入れた現金を取り出し、元の場所に戻した。亡くなったバーバラさんの息子であるマイク・ドラジェさん(Mike Drage)がカメラの映像を見てマークの犯行を知り、地元警察に通報したという。

マークは当初「蘇生不要の意思表示の書類を探そうとしていた」「ご家族のために現金を守ろうとした」などと話して犯行を否認したが、現地時間4月4日に行われた裁判で、現金を盗もうとしていたことを認めた。この結果、12か月の執行猶予付きで18週間の実刑判決が下された。さらにマークには120時間の無給労働と、合計717ポンド(約11万8千円)の支払いが命じられた。

この判決を聞いたマイクさんは「判決は甘すぎると思います。NHS(イギリスの国民保健サービス)は私たち国民が信頼している組織であり、そこで働く人が盗みをしたことに失望しています」と話している。マイクさんはマークの行動に嫌悪感を抱いたが、「悪いことをする人はどこにでもいますし、今回は彼がそうだっただけですよ」とコメントを残した。

なおマークは犯行の2日後に退職しており、現在は救急隊員ではないと報道されている。

救急隊副隊長を務めるネイサン・ハドソンさん(Nathan Hudson)は「スタッフらはかつての同僚が罪を犯したという事実にゾッとするでしょうね。私たちは誰かの家に入る時、信頼される立場にあります。マークの行為は私たちの評判に傷をつける非常に遺憾なものであり、今も働くスタッフたちはより困難な状況に立たされることになります。今回の事件が法廷に持ち込まれ、刑事司法制度によって処理されたことを喜ばしく思います」と述べた。

今回のニュースには、人々から「最低すぎる」「他の人の家でも盗んでいそうだ」「一番弱っている時に、信頼している人から盗まれるなんて悲しい」「この男はとんだ恥さらし」など怒りや悲しみの声が多数寄せられている。



画像は『Mike Drage 2023年4月6日付Facebook「Whilst my mother was being given CPR by the other Paramedics.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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