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【海外発!Breaking News】前の飼い主が忘れられなかった? 新しい飼い主のもとを飛び出した犬、自力で帰る(北アイルランド)

TechinsightJapan 2023年5月3日 17時45分

北アイルランドの保護施設にいた犬に新しい飼い主が決まったが、初めての散歩で突然逃げ出して、そのまま1か月も姿を消してしまった。新しい飼い主のもとで幸せに暮らすはずだった犬が、なぜそんな行動をとったのか。それは子犬の頃から一緒に過ごした前の飼い主への深い愛情に導かれた結果だった。離れ離れになった前の飼い主への強い思いが、この犬を60キロもの長い旅路を乗り越えさせたことを、英ニュースメディア『The Mirror』などが伝えている。

ゴールデンレトリバーの“クーパー(Cooper)”は、北アイルランド北西部ロンドンデリー州トバモアで、兄弟である“ジョージ(George)”と一緒に飼われていた。しかし飼い主は2匹を手放さなければならない状況となり、心苦しくも保護施設に2匹を引き渡した。後日、ティロン州ダンガノンに住む写真家のナイジェル・フレミングさん(Nigel Fleming)が、愛犬のゴールデンレトリバー“モーリー(Molly)”の同居犬を探すために保護施設を訪れた。そこでクーパーと出会ったナイジェルさんは、クーパーを新しい家族として迎えることを決めた。

4月1日にクーパーを家に連れて帰ったナイジェルさんは早速、クーパーとモーリーを散歩へ連れていくことにした。車に乗せて少し遠出をし、2匹を車から降ろそうと扉を開けた瞬間、クーパーが飛び出したかと思うと全速力でどこかへ駆けていってしまった。ナイジェルさんはすぐに周囲を捜索したが、クーパーの姿は見つからなかった。その後、迷子ペットの捜索を行う団体「Lost Paws NI」や他の飼い主の協力を得て、迷子犬ポスターを作成して昼夜問わず捜し続けたナイジェルさんだったが、クーパーの姿はどこにも見当たらなかった。

クーパーがいなくなってから25日が経過し、ナイジェルさんが諦めかけた頃、クーパーが前の飼い主の家で発見されたという朗報が届いた。クーパーは子犬の頃から一緒だった前の飼い主のことが忘れられなかったのか、行方不明になった場所から約64キロ(40マイル)もの大移動をして前の家に戻ったのだ。



Lost Paws NIのスタッフは「クーパーは賢い子ですよ。一体どのようにして成し遂げたのか、実際のところは知る由もありませんが、本能が慣れ親しんだ場所へと導き、前の家にたどり着いたのです」と話しており、クーパーが森や幹線道路沿いを、夜間を中心にひたすら歩いて前の飼い主のもとへ向かったのではないかと推測している。

約1か月間、クーパーはほとんど飲まず食わずの状態で過ごしていたとみられており、現在はナイジェルさんの自宅で少しずつ食事を摂りながら回復しているという。ナイジェルさんは「本当はクーパーと一緒にジョージも引き取りたかったのですが、ゴールデンレトリバーを3匹飼うのは難しかったのです。クーパーが前の家族に会いたかったのか、もしくはジョージが恋しかったのかは分かりませんが、クーパーが生きて戻ってきた事実には驚くばかりです」とコメントを残した。

ちなみに今年1月にも同様のケースが発生しており、新しい飼い主に引き取られた後に行方不明となった犬が、世話になった保護施設のドアベルを夜中に鳴らして帰ってきたというニュースが注目を集めていた。

画像は『The Mirror 2023年4月28日付「Rescue dog escapes new owners and walks 40 miles back to former home that got rid of him」(Image: Nigel Fleming)(Image: Lost Paws NI)(Image: Google)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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