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【海外発!Breaking News】行方不明の潜水艇「タイタン」は圧壊、5人全員が死亡 アメリカ沿岸警備隊発表

TechinsightJapan 2023年6月23日 11時34分

現地時間18日から行方が分からなくなっていた潜水艇「タイタン」の必死の捜索は、悲劇に終わった。沈没船タイタニック号の船首から約1600フィート(約490メートル)の海底でタイタンの船体の主要な部位の破片が発見されたことが明らかになり、乗員乗客5人全員の死亡が発表された。米ニュースメディア『CBS News』などが伝えた。

現地時間22日午前10時48分、遠隔操作の水中ビークルを投入して大規模な捜索を行っていたアメリカ沿岸警備隊は、タイタニック号付近の海底で潜水艇「タイタン」の破片が散らばっている場所を発見し、専門家による分析が行われていると発表した。また正午過ぎには、第1沿岸警備隊管区のジョン・モーガー少将(Rear Adm. John Mauger, the First Coast Guard District)が記者会見で、潜水艇の捜索中に発見された破片は「壊滅的な圧壊が起こった場合と一致する」と述べた。また数日間行方不明になっているタイタンの乗組員に生存の見込みはないとして、家族へ哀悼の意を表した。

破片の分析を担当した海底専門家のポール・ハンケン氏(Paul Hanken)は、5つの大きな破片がタイタンの残骸であると当局に伝えた。

「私たちが最初に見つけたのは、潜水艇の外側にあった部品でした。それは大惨事が起こったことを示す最初の兆候でした」とポール氏は語っている。

ダイビング専門家のデビッド・マーンズ氏(David Mearns)は英ニュースメディア『BBC』に対し、ダイビングコミュニティと関係のある探検クラブの会長が、残骸には「タイタンの着陸フレームと後部カバーが含まれている」と述べたことを明かしている。タイタン圧壊の犠牲者のうち2人は、この探検クラブの会員だった。

この潜水艇は、オーシャンゲート・エクスペディションズ社が実施するタイタニック号を探検する観光ツアーに使われて、パイロットであり同社CEOであるストックトン・ラッシュ氏(Stockton Rush)と10代の男性を含む計5人が乗り込んでいたが、探検に向かって潜水航行中、マサチューセッツ州ケープコッドの東約1670キロの地点で18日に消息を絶った。

20日と翌21日にカナダの航空機が「水中騒音」を探知したことから、その情報を手掛かりに捜索海域を絞り、アメリカ沿岸警備隊は米軍のほか、カナダやイギリス、フランス当局などの支援を受けながら、潜水艇内の酸素が尽きるとされる22日までの救助を目指していた。

画像は『OceanGate Expeditions 2023年6月1日付Twitter「Despite being in the middle of the North Atlantic」』『9News 2023年6月23日付「All five passengers on board missing Titanic submersible dead after ‘catastrophic implosion’」(9News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 秋本神奈)

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