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【海外発!Breaking News】「深いところでも泳げることを証明したい」と7歳男児 プールで溺れ、12歳と8歳の兄弟が救出(米)<動画あり>

TechinsightJapan 2023年7月17日 17時37分

米ミシガン州で先月20日、近くに大人がいたにもかかわらず、7歳男児がプールで溺死しかける事故が発生した。プールの底に足が届かない深い場所で泳ぎ始めた男児は、水面に顔を出せなくなり、様子がおかしいことに気付いた12歳と8歳の兄弟が男児を水面に引き上げた。男児は息をしていなかったが、その場で心肺蘇生を受けてすぐに息を吹き返したという。米ニュースメディア『The Arizona Republic』などが伝えた。

米ミシガン州フェントンに住むグリフィン・エマーソン君(Griffin Emerson、7)は先月20日、マンションに併設されたプールで遊んでいた。グリフィン君は両腕に腕用の浮き輪を装着し、子供向けの水深が浅い場所で泳いでいた。ところが「深いところでも泳げることを証明したい」と思いついたグリフィン君は、両腕の浮き輪を外すとプールの深い場所で泳ぎ始めた。

当時の様子は監視カメラが記録しており、プールサイドから手を離し、プールの中央に向かって泳ぐグリフィン君の姿が映っている。最初の方はかろうじて水面から頭を出し、息継ぎをしながら泳いでいたが、次第に水面に顔を出すことができなくなっていた。グリフィン君がいた場所は足が底に届かないほど深く、プールでは他の子どもたちが浮き輪を使って遊んでいたが、グリフィン君の異常事態に誰も気付くことはなかった。

しかしプールサイドにいたノア・ロッシュ君(Noah Roche、12)が、水の中に沈むグリフィン君に気付いた。「グリフィン君がプールの底にいるのが見えて、ただ潜って遊んでいるだけなのかよく分からなかったけど、良くない状況だと思ったんです。だから弟のウェストン(Weston、8)に『潜って彼の様子を見てきて』と言いました」とノア君は当時の様子を振り返る。

プールで浮き輪に乗って浮かんでいたウェストン君は「グリフィン君の頭が上がったり下がったりしていて、これはまずいと思ったんだ」と異常な様子を察知し、急いでプールに潜ってグリフィン君を水面まで引っ張り上げた。

近くにいた大人と協力してプールサイドにグリフィン君を引き上げると、グリフィン君の母親が走り寄り、息をせずぐったりしている息子に心肺蘇生を行った。ノア君とウェストン君の母親であるサリース・ロッシュさん(Sylese Roche)は、すぐに緊急通報用電話番号「911」に連絡した。

母親の心肺蘇生を受けたグリフィン君はすぐに息を吹き返し、咳き込みながらプールの水を吐き出した。プールに沈んでからそれほど時間が経っていなかったことや、すぐに心肺蘇生を行ったことが幸いしたのか、グリフィン君は3日後に回復したそうだ。元気になったグリフィン君は「溺れそうで怖かった。少し変な感じだったよ。水を吐き出して、それでおしまい!」と当時を振り返っている。

グリフィン君の命を救ったノア君とウェストン君だが、その素早く勇敢な行動は高く評価され、2人は同州ジェネシー郡の保安官事務所から表彰されることになった。クリストファー・R・スワンソン保安官(Christopher R. Swanson)は「あれだけ早く自発呼吸を促すことができたのは、あの状況において最善の結果だったと思います。だからこそ、我々は今回の件を称賛するのです」と、ノア君とウェストン君の活躍を褒め称えた。

グリフィン君の祖父であるトム・キンツカウスキーさん(Tom Kinczkowski)は「グリフィンを救ってくれたノア君とウェストン君は、私にとって特別な存在です」と小さなヒーロー2人に賛辞を送った。

ちなみに2021年には中国で、浮き輪を付けて室内プールで遊んでいた4歳女児が溺死する事故が発生した。近くにいた大人は当時、全く気付かなかったそうだ。



画像は『The Arizona Republic 2023年7月10日付「After Michigan boy saved from drowning, rescuers featured on Good Morning America」(Ryan Ross, USA TODAY)(Provided By Sylese Roche)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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