家を売る家主から委託され、物件の内覧の案内を担当した不動産会社に勤める男性が、勝手に冷蔵庫を開けて容器から直接牛乳を飲んでいたことが発覚した。この件で男性は200万円を超える罰金が科され、仕事も解雇された。自宅に設置していたカメラでこの行為を確認した家主は、「ゾッとしましたよ」と嫌悪感をあらわにしている。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えた。
カナダ西部ブリティッシュコロンビア州カムループス在住のリスカ・フラートンさん(Lyska Fullerton)は、不動産会社「Royal LePage Kamloops Realty Agency」を介して自宅の売却を検討していた。昨年7月16日、購入希望者が現れて物件の内覧に訪れることになったが、リスカさんは立ち会わず、同社のスタッフであるマイケル(マイク)・ローズさん(Michele (Mike) Rose)が代理人として案内した。
この日、内覧に訪れるのは一組だけだとリスカさんは聞いていたが、後になってもう一組の購入希望者が内覧に訪れたと説明を受けた。不自然に感じたリスカさんは、子ども達を見守るために設置していた監視カメラを確認した。すると、カメラが衝撃の映像を捉えていた。
カメラはキッチン全体が映るように設置されており、キッチンカウンターや冷蔵庫が確認できる。マイクさんは当時、約束の時間の30分ほど前にリスカさんの自宅を訪れ、購入希望者の到着を待っているところだった。マイクさんはキッチンにあった窓のブラインドを開け、画面中央に位置する銀色の冷蔵庫の前へ向かった。そして冷蔵庫を開けると、ドアポケットにあったプラスチックの容器に入った牛乳を取り出し、なんと直接口を付けて飲み始めたのだ。
牛乳を飲んだマイクさんは容器の蓋を閉め、ためらうことなくドアポケットに戻した。ドアを閉める前に冷蔵庫の中身をチェックするような素振りを見せたが、何もせずにドアを閉めたところで映像は終わっている。公開された動画には映っていないが、購入希望者に物件を案内中のマイクさんがソファーに座った際、ソファーの肘置きを壊した瞬間も映っていたとリスカさんは説明した。
映像を見て、ショックで言葉を失ったというリスカさんは「これはいろいろな意味で、プロとして相応しい行動ではありません。すべての行動がプライバシーおよび我が家に対する侵害ですよ。こんなことをしてもいいなんて、いったいどこの世界の話ですか? 私は自分の家族の家でさえそんなことはしませんよ」と怒りをあらわにした。
リスカさんはすぐにこの牛乳を廃棄したそうで、「私がたくさん残っている牛乳を捨てているところを目にした夫が、『いったい何をしているんだ?』と言っていて、私の頭がおかしくなったと思ったようです。『知りたくもないと思うよ』と答えましたね」と当時を振り返った。
この映像を発見した2日後にも内覧が行われることになり、マイクさんと対面したリスカさんは「何か言いたいことはありませんか?」と尋ねたところ、彼は「牛乳ですか?」と素っ気なく返答したという。
その後、リスカさんは同州で金融機関の監督および規制を行う政府機関「ブリティッシュコロンビア州金融サービス局(British Columbia Financial Services Authority、以下BCFSA)」に映像を提出した。「胃の調子が良くなかったのかもしれませんし、牛乳を飲んだこと自体はそれほど気になりません。しかし彼はそれに関してメモを残すことなく、牛乳を飲んだ事実を私たちに伝えなかったので、カメラで発見することになったんです。気持ち悪いですし、シンプルに間違っていると思います。自宅を訪問する人を信頼できなくなってしまいます」と、リスカさんは誰にも伝えずに隠し通そうとしたマイクさんの行動に納得がいかない様子だ。
この件に関して調査を行ったBCFSAは、マイクさんの行為は不動産業界の社会的信用を損ない評判を落とす可能性があると判断し、先月18日に2万カナダドル(約213万円)の罰金をマイクさんに科した。またこの罰金とは別に、執行費用として2500カナダドル(約26万6000円)の支払いが命じられた。
マイクさんは動画が撮影された数日後、地元のテレビ局『CFJC-TV』に対し「私はこれまで今回のような行動をしたことはありませんし、今後もこのようなことをすることはないでしょう。家主(リスカさん)には直接謝罪をしましたが、このような行為はすぐに許されるものでも、簡単に忘れられるようなものではありません。今後数週間、自身の行動を顧みて、なぜこのようなことをしてしまったのかよく理解し、二度と同じことが起こらないように努力します」とコメントしていた。このような行為に及んだ理由について、マイクさんは当日の朝、新しい薬を飲んだ後に激しい脱水状態に陥り、冷蔵庫で水を探したが見つからず、代わりに牛乳を飲んだという。また当時、相当なストレスとなる個人的な問題を抱えていたことも影響したそうだ。
ちなみにトラブルがありながらも売却手続きはスムーズに進み、リスカさんはその月の月末には自宅を売却して新しい家に引っ越したという。
画像は『New York Post 2023年8月1日付「Realtor accused of sipping milk from seller’s fridge fined over $15K and suspended from job」(Facebook/Mike Rose)(CFJC)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)
カナダ西部ブリティッシュコロンビア州カムループス在住のリスカ・フラートンさん(Lyska Fullerton)は、不動産会社「Royal LePage Kamloops Realty Agency」を介して自宅の売却を検討していた。昨年7月16日、購入希望者が現れて物件の内覧に訪れることになったが、リスカさんは立ち会わず、同社のスタッフであるマイケル(マイク)・ローズさん(Michele (Mike) Rose)が代理人として案内した。
この日、内覧に訪れるのは一組だけだとリスカさんは聞いていたが、後になってもう一組の購入希望者が内覧に訪れたと説明を受けた。不自然に感じたリスカさんは、子ども達を見守るために設置していた監視カメラを確認した。すると、カメラが衝撃の映像を捉えていた。
カメラはキッチン全体が映るように設置されており、キッチンカウンターや冷蔵庫が確認できる。マイクさんは当時、約束の時間の30分ほど前にリスカさんの自宅を訪れ、購入希望者の到着を待っているところだった。マイクさんはキッチンにあった窓のブラインドを開け、画面中央に位置する銀色の冷蔵庫の前へ向かった。そして冷蔵庫を開けると、ドアポケットにあったプラスチックの容器に入った牛乳を取り出し、なんと直接口を付けて飲み始めたのだ。
牛乳を飲んだマイクさんは容器の蓋を閉め、ためらうことなくドアポケットに戻した。ドアを閉める前に冷蔵庫の中身をチェックするような素振りを見せたが、何もせずにドアを閉めたところで映像は終わっている。公開された動画には映っていないが、購入希望者に物件を案内中のマイクさんがソファーに座った際、ソファーの肘置きを壊した瞬間も映っていたとリスカさんは説明した。
映像を見て、ショックで言葉を失ったというリスカさんは「これはいろいろな意味で、プロとして相応しい行動ではありません。すべての行動がプライバシーおよび我が家に対する侵害ですよ。こんなことをしてもいいなんて、いったいどこの世界の話ですか? 私は自分の家族の家でさえそんなことはしませんよ」と怒りをあらわにした。
リスカさんはすぐにこの牛乳を廃棄したそうで、「私がたくさん残っている牛乳を捨てているところを目にした夫が、『いったい何をしているんだ?』と言っていて、私の頭がおかしくなったと思ったようです。『知りたくもないと思うよ』と答えましたね」と当時を振り返った。
この映像を発見した2日後にも内覧が行われることになり、マイクさんと対面したリスカさんは「何か言いたいことはありませんか?」と尋ねたところ、彼は「牛乳ですか?」と素っ気なく返答したという。
その後、リスカさんは同州で金融機関の監督および規制を行う政府機関「ブリティッシュコロンビア州金融サービス局(British Columbia Financial Services Authority、以下BCFSA)」に映像を提出した。「胃の調子が良くなかったのかもしれませんし、牛乳を飲んだこと自体はそれほど気になりません。しかし彼はそれに関してメモを残すことなく、牛乳を飲んだ事実を私たちに伝えなかったので、カメラで発見することになったんです。気持ち悪いですし、シンプルに間違っていると思います。自宅を訪問する人を信頼できなくなってしまいます」と、リスカさんは誰にも伝えずに隠し通そうとしたマイクさんの行動に納得がいかない様子だ。
この件に関して調査を行ったBCFSAは、マイクさんの行為は不動産業界の社会的信用を損ない評判を落とす可能性があると判断し、先月18日に2万カナダドル(約213万円)の罰金をマイクさんに科した。またこの罰金とは別に、執行費用として2500カナダドル(約26万6000円)の支払いが命じられた。
マイクさんは動画が撮影された数日後、地元のテレビ局『CFJC-TV』に対し「私はこれまで今回のような行動をしたことはありませんし、今後もこのようなことをすることはないでしょう。家主(リスカさん)には直接謝罪をしましたが、このような行為はすぐに許されるものでも、簡単に忘れられるようなものではありません。今後数週間、自身の行動を顧みて、なぜこのようなことをしてしまったのかよく理解し、二度と同じことが起こらないように努力します」とコメントしていた。このような行為に及んだ理由について、マイクさんは当日の朝、新しい薬を飲んだ後に激しい脱水状態に陥り、冷蔵庫で水を探したが見つからず、代わりに牛乳を飲んだという。また当時、相当なストレスとなる個人的な問題を抱えていたことも影響したそうだ。
ちなみにトラブルがありながらも売却手続きはスムーズに進み、リスカさんはその月の月末には自宅を売却して新しい家に引っ越したという。
画像は『New York Post 2023年8月1日付「Realtor accused of sipping milk from seller’s fridge fined over $15K and suspended from job」(Facebook/Mike Rose)(CFJC)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)