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【海外発!Breaking News】シャチが体長8メートル超のジンベエザメを攻撃、肝臓を食べる(メキシコ)<動画あり>

TechinsightJapan 2023年8月9日 18時55分

メキシコ最北のバハ・カリフォルニア州にあるカリフォルニア湾で、シャチがジンベエザメの下腹部を引き裂き、肝臓を食べるという衝撃的な映像が撮影された。映像を見た人からは「シャチが人間にも肝臓があることを知ったら大変だ」といったコメントがあがっている。科学ニュースのウェブサイト『Live Science』などが伝えた。

映像には、シャチがジンベエザメの下を逆さまに泳ぎ、ジンベエザメの下腹部にかじりつく様子が捉えられている。ジンベエザメの下腹部からは血が吹き出していることが確認でき、シャチが肝臓を食べ終えるとジンベエザメは海底に沈んでしまった。一方、シャチはジンベエザメの肝臓を食べて満足したのか、ジンベエザメに見向きもせず水面へと昇っていった。

この映像は、米カリフォルニアを拠点とする海洋ツアー運営会社「オーシャン・サファリ(Ocean Safaris)」の代表取締役であるジェームズ・モスキートさん(James Moskito、58)が、4月にカリフォルニア湾を探索した際に撮影したものだ。

ジンベエザメを発見したジェームズさんは、サメから1.8メートル離れた地点まで泳いでいくと、そこにシャチがやって来たという。ジェームズさんは「シャチがサメに食いついているのが分かりました。シャチは肝臓をすすり、ジンベエザメはそのまま動きもなく下降していきました。一連の出来事は、ものの数秒で終わってしまいました」と科学ニュースのウェブサイト『Live Science(ライブ・サイエンス』に語っている。

シャチがジンベエザメを襲った直後、ジェームズさんは他の乗組員と共に別のシャチが別のジンベエザメを襲って殺す場面を目撃したという。シャチに襲われたジンベエザメは、水面で暴れていたそうだ。

ジェームズさんの推測によると、今回の2頭の襲撃は“モンテスマ(Montezuma)”と呼ばれる大型のオスのシャチが関連しているという。「“モンテスマ”は有名なシャチで、今回は別の群れと一緒でした。映像では、オスではなくメスのシャチがジンベエザメに噛み付いていますが、“モンテスマ”が煽動したと思われます」とジェームズさんは説明した。

世界最大の魚類であるジンベエザメは、体長約18メートルにまで成長する。健康な成体には天敵がほとんどいないが、子ザメや負傷している場合にはイタチザメやシャチの餌食になることがある。これまでにシャチが子どものジンベエザメを襲う様子が撮影されていたが、今回の映像はシャチが体長約8.2メートルと推定されるジンベエザメの成体を襲う初のケースだった。

サメの肝臓だけを食べて、残りの部分には関心を示さなかったシャチの行動は残酷にも思えるが、サメの肝臓は栄養価が高く、脂肪分が豊富だ。また、南アフリカ国立公園の海洋生物学者アリソン・コック(Alison Kock)さんは、「シャチはサメの肝臓を食べることで、高いエネルギーと栄養が得られることを学んだのかもしれません。サメの肝臓は大きくて浮力があり、サメが殺されると水面に浮いてきます。そのため他の臓器が底に沈んだり、見つけにくかったりするのに比べ、シャチにとっては見つけやすいのです」と話している。

ちなみに、今回のニュースを見た人からは「シャチは凶暴な生き物だ」、「他の海洋動物たちにとって新たな脅威だ」といったコメントがあがっている。



画像は『Live Science 2023年7月28日付「Watch orca tear open whale shark and feast on its liver in extremely rare footage」(Image credit: James Moskito/Ocean Safaris)』『Business Insider 2023年8月2日付「Rare video shows an orca ripping open a 30-foot-long whale shark before feasting on its liver」(Compass Media/OceanSafaris.com/Insider)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)

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