イギリスのフリーマーケットで、約2万3900円で販売されていた2体のテディベアのぬいぐるみのひとつに100万円超の価値があることが判明した。オークション会社によると、ドイツの最高級ぬいぐるみブランド「シュタイフ(Steiff)」が1905年に制作したもので、非常に希少で入手困難なものだという。イギリスの公共放送『BBC』などが伝えている。
英ウェールズ南部トルファエン郡のクンブラン近郊で暮らすジャネット・デイヴィスさん(Jeanette Davies、60)と息子カイル・ジョーンズさん(Kyle Johns、29)は今年6月、モンマスで開催されたフリーマーケット(car boot sale、車のトランクなどに商品を並べて販売する蚤の市)で2体のテディベアのぬいぐるみを130ポンド(約2万3900円)で購入した。
そのうちの1体がドイツのシュタイフ社(Steiff)で1905年に制作されたものだと判明し、今月に開催予定のオークションで4000ポンド(約73万4000円)から6000ポンド(約110万1000円)の値がつくと予想されている。
ジャネットさんは、テディベアを購入した理由についてこう振り返った。
「見つけた瞬間、何となくピンときたんです。シュタイフ社のテディベアに似ていたので、きっと価値があるものだと思いました。」
一方、カイルさんは当時の状況について「モンマスのフリーマーケットにはもう何年も通っていますが、これほど貴重なものに出会ったのは初めてです。母は直感的にこのテディベアが特別なものだと確信していました。私は毎週フリーマーケットに出店する母を手伝っていますが、アンティークの専門家ではありません。だから最初は130ポンドの支払いに戸惑いを覚えました」と明かしている。
このテディベアはオーストラリアへの引っ越しを控えている70代の女性から購入したそうで、彼女の祖父が60年間所有していたものだった。
そして、カイルさんがFacebookにその写真を公開したところ、「きっと特別なものでしょう」というメッセージが届き始めたそうだ。
「私の祖母はオークション会社『Hansons Auctioneers』を経営するチャールズ・ハンソンさん(Charles Hanson)の大ファンで、彼に連絡を取るよう勧めてくれたんです。それでTwitterを通じてチャールズさんにメッセージを送ったところ、あっという間に話が進みました。その後、私と母は査定額を聞いて本当に驚きました。購入金額の倍の250ポンド(約4万5900円)くらいになったら嬉しいと思っていたので…こんなに価値があるものだなんて思ってもみませんでした。」
このテディベアは今月16日にオークションにかけられる予定で、同社のテディベア・コンサルタントであるジャネット・ローンズリー氏(Janet Rawnsley)は次のように述べている。
「シナモン色の毛は珍しく、私たちはこのテディベアをミスター・シナモン(Mr Cinnamon)と呼んでいます。ハンサムな顔立ちと鼻と口の部分の短い毛が特徴で、オリジナルのブーツボタンの目もついています。片方の耳が若干違う方向に縫い直されていたり、肉球が交換されたりと小さな補修はあるものの、オリジナルの美しさが非常に良い状態で保たれています。そしてドイツ製のものはプレミアがつく傾向があります。また藁のような感触を持つウッドウールが詰められていることから、かなり初期のものであると考えられます。このテディベアは1905年から1908年頃まで生産数が少なく、とても高価なものでした。本格的なコレクターにとっては非常に珍しく素晴らしいものです。」
ちなみにジェネットさん親子が購入したもう1体のテディベアは、第二次世界大戦前に作られた英国のチャド・バレー社(Chad Valley)のもので、80ポンド(約1万4700円)から120ポンド(約2万2000円)の値がつくと予想されている。
オークション開催当日はジャネットさんとカイルさんも見学に行くそうで、「このテディベアを愛してくれる熱心なコレクターに落札されることを願っています」と話している。
画像は『Metro 2023年8月9日付「Rare 118-year-old teddy found at a car boot sale could sell for £6,000」(Picture: Hansons/SWNS)』『BBC 2023年8月10日付「Monmouth: Teddy bear found at car boot sale could sell for £6,000」(HANSONS AUCTIONEERS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)
英ウェールズ南部トルファエン郡のクンブラン近郊で暮らすジャネット・デイヴィスさん(Jeanette Davies、60)と息子カイル・ジョーンズさん(Kyle Johns、29)は今年6月、モンマスで開催されたフリーマーケット(car boot sale、車のトランクなどに商品を並べて販売する蚤の市)で2体のテディベアのぬいぐるみを130ポンド(約2万3900円)で購入した。
そのうちの1体がドイツのシュタイフ社(Steiff)で1905年に制作されたものだと判明し、今月に開催予定のオークションで4000ポンド(約73万4000円)から6000ポンド(約110万1000円)の値がつくと予想されている。
ジャネットさんは、テディベアを購入した理由についてこう振り返った。
「見つけた瞬間、何となくピンときたんです。シュタイフ社のテディベアに似ていたので、きっと価値があるものだと思いました。」
一方、カイルさんは当時の状況について「モンマスのフリーマーケットにはもう何年も通っていますが、これほど貴重なものに出会ったのは初めてです。母は直感的にこのテディベアが特別なものだと確信していました。私は毎週フリーマーケットに出店する母を手伝っていますが、アンティークの専門家ではありません。だから最初は130ポンドの支払いに戸惑いを覚えました」と明かしている。
このテディベアはオーストラリアへの引っ越しを控えている70代の女性から購入したそうで、彼女の祖父が60年間所有していたものだった。
そして、カイルさんがFacebookにその写真を公開したところ、「きっと特別なものでしょう」というメッセージが届き始めたそうだ。
「私の祖母はオークション会社『Hansons Auctioneers』を経営するチャールズ・ハンソンさん(Charles Hanson)の大ファンで、彼に連絡を取るよう勧めてくれたんです。それでTwitterを通じてチャールズさんにメッセージを送ったところ、あっという間に話が進みました。その後、私と母は査定額を聞いて本当に驚きました。購入金額の倍の250ポンド(約4万5900円)くらいになったら嬉しいと思っていたので…こんなに価値があるものだなんて思ってもみませんでした。」
このテディベアは今月16日にオークションにかけられる予定で、同社のテディベア・コンサルタントであるジャネット・ローンズリー氏(Janet Rawnsley)は次のように述べている。
「シナモン色の毛は珍しく、私たちはこのテディベアをミスター・シナモン(Mr Cinnamon)と呼んでいます。ハンサムな顔立ちと鼻と口の部分の短い毛が特徴で、オリジナルのブーツボタンの目もついています。片方の耳が若干違う方向に縫い直されていたり、肉球が交換されたりと小さな補修はあるものの、オリジナルの美しさが非常に良い状態で保たれています。そしてドイツ製のものはプレミアがつく傾向があります。また藁のような感触を持つウッドウールが詰められていることから、かなり初期のものであると考えられます。このテディベアは1905年から1908年頃まで生産数が少なく、とても高価なものでした。本格的なコレクターにとっては非常に珍しく素晴らしいものです。」
ちなみにジェネットさん親子が購入したもう1体のテディベアは、第二次世界大戦前に作られた英国のチャド・バレー社(Chad Valley)のもので、80ポンド(約1万4700円)から120ポンド(約2万2000円)の値がつくと予想されている。
オークション開催当日はジャネットさんとカイルさんも見学に行くそうで、「このテディベアを愛してくれる熱心なコレクターに落札されることを願っています」と話している。
画像は『Metro 2023年8月9日付「Rare 118-year-old teddy found at a car boot sale could sell for £6,000」(Picture: Hansons/SWNS)』『BBC 2023年8月10日付「Monmouth: Teddy bear found at car boot sale could sell for £6,000」(HANSONS AUCTIONEERS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)