イギリスで交通事故に遭うも、瀕死の状態から見事に生還した犬が話題となっている。犬は顔面の損傷が酷く、命が尽きたかと思われたが、飼い主の勤務する動物病院に搬送された直後、突然起き上がったという。英ニュースメディア『The Mirror』などが伝えている。
英ブリストルを拠点にしてヨーロッパ全土に動物専門医を紹介する「IVC Evidensia Referrals」のウェブサイトが今月4日、交通事故で重傷を負ったコッカー・スパニエルの“ベティ(Betty)”について紹介したところ、注目を集めた。
ベティは、英ノース・ヨークシャーにある動物病院「Ryedale Vets」で働く動物看護師のハンナ・フィリプソンさん(Hannah Philipson)が飼っている犬で、そのベティが昨年10月に車に轢かれて瀕死の状態に陥った。ベティの顔面ははねられた衝撃で皮膚がめくれて激しく出血し、そのままピクリとも動かなかったそうだ。
当時、勤務中だったハンナさんは、電話で「ベティが交通事故に遭い、病院に向かっている」と義母から連絡を受け、さらに「ベティはもう生きていない」と告げられた。深い絶望感に襲われたハンナさんだったが、ピックアップトラックの荷台に乗せられたベティは病院に到着すると突然、起き上がったという。
ベティが生きていることに信じられない思いだったハンナさんだが、すぐに病院の医療スタッフがベティを院内へと運んだ。ベティは頸静脈を切断していたため、運び出す際に辺り一面に血液が飛び散ったという。ハンナさんは「ベティの顔は犬と判別できないほどひどい傷でした。こんな状態は見たことがありません」と当時を振り返った。
その後、ベティは顔の傷の処置と検査を受けたが、複数の外傷に加えて足など複数箇所を骨折していた。ベティは動物専門医の治療を受けるために「IVC Evidensia Referrals」の傘下にある動物病院「Swift Referrals」に搬送された。
そこでは48時間にも及ぶ治療が行われ、当時治療にあたった小動物外科の専門獣医であるジョナサン・ベル氏(Jonathan Bell)はベティについてこのように語っている。
「CTスキャンによって複数の骨折が見つかりました。しかもかなりの出血があり、顔面の傷口が大きく開いていて軟部組織が広範囲に損傷していました。傷口を何度も洗浄して包帯を取り替えるなど、徹底的な管理が必要でした。また傷口を完全に塞ぐために、いくつかの手術も必要だったのです。」
ベティはその後、手術や治療の甲斐あって数か月間で目覚しいほどの回復を見せた。ハンナさんはそんなベティについて、このように語っている。
「当時、ベティはもう生きられないと思い『この後どうするか』について考えていたのです。ベティが闘い抜いたことに誰もが驚いていました。私は生きることに対してとても強い意志を持っていたベティのことを『小さな奇跡』だと思っています。」
「今の元気なベティを見れば、何が起こったのか全く分からないと思うんです。ベティを救ってくれた獣医チームとSwift Referralsの皆さんには感謝してもしきれません。」
なお現在のベティは、顔の右側に少し傷が残っているものの、骨折による後遺症もなく元気に過ごしているそうだ。
画像は『The Mirror 2023年8月3日付「Vet nurse astounded as ‘dead’ dog suddenly sits up following horrendous car accident」(Image: Swift Referrals/ Supplied)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)
英ブリストルを拠点にしてヨーロッパ全土に動物専門医を紹介する「IVC Evidensia Referrals」のウェブサイトが今月4日、交通事故で重傷を負ったコッカー・スパニエルの“ベティ(Betty)”について紹介したところ、注目を集めた。
ベティは、英ノース・ヨークシャーにある動物病院「Ryedale Vets」で働く動物看護師のハンナ・フィリプソンさん(Hannah Philipson)が飼っている犬で、そのベティが昨年10月に車に轢かれて瀕死の状態に陥った。ベティの顔面ははねられた衝撃で皮膚がめくれて激しく出血し、そのままピクリとも動かなかったそうだ。
当時、勤務中だったハンナさんは、電話で「ベティが交通事故に遭い、病院に向かっている」と義母から連絡を受け、さらに「ベティはもう生きていない」と告げられた。深い絶望感に襲われたハンナさんだったが、ピックアップトラックの荷台に乗せられたベティは病院に到着すると突然、起き上がったという。
ベティが生きていることに信じられない思いだったハンナさんだが、すぐに病院の医療スタッフがベティを院内へと運んだ。ベティは頸静脈を切断していたため、運び出す際に辺り一面に血液が飛び散ったという。ハンナさんは「ベティの顔は犬と判別できないほどひどい傷でした。こんな状態は見たことがありません」と当時を振り返った。
その後、ベティは顔の傷の処置と検査を受けたが、複数の外傷に加えて足など複数箇所を骨折していた。ベティは動物専門医の治療を受けるために「IVC Evidensia Referrals」の傘下にある動物病院「Swift Referrals」に搬送された。
そこでは48時間にも及ぶ治療が行われ、当時治療にあたった小動物外科の専門獣医であるジョナサン・ベル氏(Jonathan Bell)はベティについてこのように語っている。
「CTスキャンによって複数の骨折が見つかりました。しかもかなりの出血があり、顔面の傷口が大きく開いていて軟部組織が広範囲に損傷していました。傷口を何度も洗浄して包帯を取り替えるなど、徹底的な管理が必要でした。また傷口を完全に塞ぐために、いくつかの手術も必要だったのです。」
ベティはその後、手術や治療の甲斐あって数か月間で目覚しいほどの回復を見せた。ハンナさんはそんなベティについて、このように語っている。
「当時、ベティはもう生きられないと思い『この後どうするか』について考えていたのです。ベティが闘い抜いたことに誰もが驚いていました。私は生きることに対してとても強い意志を持っていたベティのことを『小さな奇跡』だと思っています。」
「今の元気なベティを見れば、何が起こったのか全く分からないと思うんです。ベティを救ってくれた獣医チームとSwift Referralsの皆さんには感謝してもしきれません。」
なお現在のベティは、顔の右側に少し傷が残っているものの、骨折による後遺症もなく元気に過ごしているそうだ。
画像は『The Mirror 2023年8月3日付「Vet nurse astounded as ‘dead’ dog suddenly sits up following horrendous car accident」(Image: Swift Referrals/ Supplied)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)