米フロリダ州のビーチで今月22日、夫と一緒に午後のひとときを楽しんでいた女性が大型の有毒エイ(Stingray)に背中を刺され、病院に搬送されて治療を受けた。尾棘(毒針)は肺から3センチのところに刺さっていたそうで、女性は「このまま死んでしまうのでは」と恐怖に震えたという。フロリダ州マイアミのテレビ局『WSVN』などが伝えた。
フロリダ州タンパ出身のクリスティ・カタフォ=オブライエンさん(Kristie Cataffo-O’Brien)は22日、夫と一緒に同州ラスキンのバイーヤ・ビーチで食事をした後、海でリラックスした時間を過ごしていた。
ところが膝ほどの深さのところで腰を下ろし、上体を後ろに反らしたところ、背中を何かに刺されたような痛みに襲われた。
クリスティさんは「それは猛烈な痛みでね。クラゲか何かだと思ったの。でも立ち上がろうとした瞬間、夫に『動かないで。エイが君の背中に乗ったままだから』と言われたのよ」と当時のことを語っている。
なんとクリスティさんの背中には、エイの尾に付いているノコギリ状の硬くて太い尾棘が突き刺さり、背中からエイがぶら下がった状態だった。
クリスティさんは当時の気持ちを「人生の中であれほど恐怖に震えたことはなかったわ。実のところ、自分はこのまま死ぬのではないかと思っていたの」と明かし、このように続けた。
「夫はそんな私がパニックに陥らないようにそばにいて、背中で暴れるエイを押さえつけていた。ただエイは、波が打ち寄せるたび体をバタバタさせ、私は尾棘が背中に深く刺さっていくのを感じていたの。」
こうして家族は緊急通報したものの、救急隊が到着するまで45分を要し、現場で応急処置にあたった救急隊はまず、エイの尾の一部を大バサミを入れて切り離し、エイを海に放していた。そして尾棘が刺さった状態のまま、クリスティさんを病院に搬送した。
医師によると、エイの尾棘は肺から3センチと非常に危険な位置に刺さっていたそうで、毒針を取り除くための緊急手術が行われた。しかしながら、クリスティさんの体内には今もエイの毒が残っているため、最低でも1週間の入院が必要という。さらにクリスティさんは、患部の痛みを訴えており、感染症予防のための治療も行われている。
なお2006年には、クロコダイル・ハンターとして知られたスティーブ・アーウィン氏(Steve Irwin)が、オーストラリアのグレート・バリア・リーフで撮影中、アカエイに胸を刺されて死亡していた。刺された場所が悪かったことはもちろんだが、直後に自分でエイの尾棘を抜いていたことも死因の一つとされており、尾棘が肺を逸れ、救急隊が尾棘を引き抜かないまま搬送したクリスティさんは非常に幸運だったようだ。
クリスティさんは今回の事故を受け、「海洋生物は、私たちがコントロールできるものではないと思っているの。だって海は海洋生物の棲み処であって、私たちのものではないでしょう」と溜息交じりに語り、「私はフロリダ州に長い間住んでいるけど、こんなことが起きたのは初めて。今でもショックから立ち直れていないのよ!」と明かした。
ちなみにイスラエルでは今月初め、ヘビがヤマアラシを飲み込んで数日後に死亡した。ヤマアラシの針毛は一度刺さると抜けにくい“一方通行”の構造のため、ヘビは針毛が口に刺さったまま動けなくなってしまったという。
画像は『New York Post 2023年8月25日付「Florida woman impaled by ‘super painful’ venomous stingray, missing her lungs by an inch」』『FOX 13 Tampa Bay 2023年8月25日付「Venomous stingray impales Apollo Beach woman wading in water: ‘I was certain I was going to die’」(Image is courtesy of Kristie O’Brien)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
フロリダ州タンパ出身のクリスティ・カタフォ=オブライエンさん(Kristie Cataffo-O’Brien)は22日、夫と一緒に同州ラスキンのバイーヤ・ビーチで食事をした後、海でリラックスした時間を過ごしていた。
ところが膝ほどの深さのところで腰を下ろし、上体を後ろに反らしたところ、背中を何かに刺されたような痛みに襲われた。
クリスティさんは「それは猛烈な痛みでね。クラゲか何かだと思ったの。でも立ち上がろうとした瞬間、夫に『動かないで。エイが君の背中に乗ったままだから』と言われたのよ」と当時のことを語っている。
なんとクリスティさんの背中には、エイの尾に付いているノコギリ状の硬くて太い尾棘が突き刺さり、背中からエイがぶら下がった状態だった。
クリスティさんは当時の気持ちを「人生の中であれほど恐怖に震えたことはなかったわ。実のところ、自分はこのまま死ぬのではないかと思っていたの」と明かし、このように続けた。
「夫はそんな私がパニックに陥らないようにそばにいて、背中で暴れるエイを押さえつけていた。ただエイは、波が打ち寄せるたび体をバタバタさせ、私は尾棘が背中に深く刺さっていくのを感じていたの。」
こうして家族は緊急通報したものの、救急隊が到着するまで45分を要し、現場で応急処置にあたった救急隊はまず、エイの尾の一部を大バサミを入れて切り離し、エイを海に放していた。そして尾棘が刺さった状態のまま、クリスティさんを病院に搬送した。
医師によると、エイの尾棘は肺から3センチと非常に危険な位置に刺さっていたそうで、毒針を取り除くための緊急手術が行われた。しかしながら、クリスティさんの体内には今もエイの毒が残っているため、最低でも1週間の入院が必要という。さらにクリスティさんは、患部の痛みを訴えており、感染症予防のための治療も行われている。
なお2006年には、クロコダイル・ハンターとして知られたスティーブ・アーウィン氏(Steve Irwin)が、オーストラリアのグレート・バリア・リーフで撮影中、アカエイに胸を刺されて死亡していた。刺された場所が悪かったことはもちろんだが、直後に自分でエイの尾棘を抜いていたことも死因の一つとされており、尾棘が肺を逸れ、救急隊が尾棘を引き抜かないまま搬送したクリスティさんは非常に幸運だったようだ。
クリスティさんは今回の事故を受け、「海洋生物は、私たちがコントロールできるものではないと思っているの。だって海は海洋生物の棲み処であって、私たちのものではないでしょう」と溜息交じりに語り、「私はフロリダ州に長い間住んでいるけど、こんなことが起きたのは初めて。今でもショックから立ち直れていないのよ!」と明かした。
ちなみにイスラエルでは今月初め、ヘビがヤマアラシを飲み込んで数日後に死亡した。ヤマアラシの針毛は一度刺さると抜けにくい“一方通行”の構造のため、ヘビは針毛が口に刺さったまま動けなくなってしまったという。
画像は『New York Post 2023年8月25日付「Florida woman impaled by ‘super painful’ venomous stingray, missing her lungs by an inch」』『FOX 13 Tampa Bay 2023年8月25日付「Venomous stingray impales Apollo Beach woman wading in water: ‘I was certain I was going to die’」(Image is courtesy of Kristie O’Brien)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)