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【海外発!Breaking News】息子が亡くなったことを忘れ、毎朝「あいつはどこだ?」と聞く認知症の父への娘の対応に涙(米)<動画あり>

TechinsightJapan 2023年9月28日 20時50分

息子が亡くなったことを忘れ、毎朝「あいつはどこだ?」と聞いてくる認知症の父スコットさん(Scott、59)と、父の質問に優しく答える娘ベイリーさん(Bailey、29)のやり取りを捉えた動画が多くの人の心を震わせている。ベイリーさんはTikTokを通じて、認知症の父とのやり取り、悩み、自身の思いなどを発信し続けており、温かくも切ない動画には多くのコメントが寄せられた。このたび、テックインサイト編集部がベイリーさんに直接話をうかがった。

米ノースカロライナ州に住むベイリーさんが先月29日、認知症の父スコットさんとの朝のやりとりをTikTokに投稿したところ、大きな反響があった。

動画では、一人掛けソファーに座ってくつろぐスコットさんが「デイヴィッド(David)はどこ?」と質問し、ベイリーさんが元気であることを伝えている。するとスコットさんは「それは良かった」と安心したように答え、ベイリーさんが「後で彼に電話するけど、何か伝えることはある?」と聞いている。

これに対しスコットさんは「『愛している』と伝えてくれる?」とお願いし、ベイリーさんは「そう伝えるわ。彼も父さんのことを愛しているわよ…」と答えると、こんな提案をした。

「そうだわ! デイヴィッドにビデオメッセージを送りましょう。そうすれば彼は、私たち2人の顔を見ることができるもの!」

こうしてカメラは満面の笑みの2人にズームイン。スコットさんがレンズ越しに投げキッスをし「愛しているよ!」と伝えると、ベイリーさんが「父さんのことをデイヴィッドも愛しているわよ」と呟き、こう続けた。

「デイヴィッド、私たちはあなたのことを愛しているわ!」

ベイリーさんによると、スコットさんは認知症のため、息子のデイヴィッドさんが3年前に33歳で亡くなったことを覚えていないという。そして毎朝、ベイリーさんに同じ質問をしてくるそうで、元気だと伝えると安心するとのことだ。

なお、ベイリーさんはもともと、パートナーや娘と3人で暮らしていたが、2021年に糖尿病の合併症を発症した母ロンダさん(Rhonda、56)を、昨年2月にはスコットさんを自宅に引き取り、現在は2人の介護をしながら暮らしている。



TikTokでは、自身が育った複雑な家庭環境も明かしており、それによるとロンダさんはスコットさんの2番目の妻で、2人は約17年前に離婚したそうだ。またデイヴィッドさんは、スコットさんと最初の妻との間にできた子で、アルコール依存症で苦しみ、2020年8月に肝硬変で亡くなったという。

ベイリーさんは「父の家系はお酒との縁が切れなくてね。父も40年以上アルコール依存症で、常に怒っていた。だから友人もいなかったし、母(ロンダさん)には常に暴力を振るっていたわ。そして離婚しても酒浸りの生活が続き、2022年の初めに自殺を図ったの。まだ息があった父を発見したのは私と妹で、父は病院で2か月を過ごし、断酒をすることができたのよ」と明かし、このように続けた。

「ところが父は、長年のアルコール依存が原因で認知症を発症し、それまでの記憶がなくなってしまった。私が何かを言っても、10分後には覚えていないのよ。それで昨年2月24日、退院した父を長女の私が引き取ったの。」

こうして全く新しい環境に身を置くことになったスコットさんは毎朝、困惑し怯えるそうで、寝室を燃やす事故を起こしたり、窓から逃げ出したこともあったそうだ。またこれまでで一度だけ、怒りをコントロールできずに暴れたことがあり、ベイリーさんはパートの仕事を辞めたという。

「父は今でも、昔住んでいたアリゾナ州にいると思っていて、慣れない場所を極端に恐がるの。ただそんな時は『大丈夫。何も問題はないからね』と声をかけることで落ち着きを取り戻すのよ」と語るベイリーさん。認知症を発症後の父については、このように語ってくれた。

「父はまるで別人だった。以前は自分の気持ちを表に出したり、『助けが必要な時は言って欲しい』なんて声をかけてくれることなんて全くなかったけど、まるで人が変わったように優しくて穏やかになったの。」

「ただ私が娘であることも忘れてしまうから、2人で鏡を見て『私はあなたにそっくりでしょう。私はあなたの娘なの。お父さん、大好きよ』と伝えるの。」



そしてスコットさんが「息子は今も生きている」と信じていることについては、こう述べている。

「実は昨年8月、ある医師に『デイヴィッドが亡くなったことを伝えるべきだ』と勧められ、父に話をしたの。でも父は取り乱してしまってね。私は『もう二度とこんな酷なことはしない』って思った。だって次の日にはもう、覚えていないのだから。今の私は、『たとえそれが嘘であっても、認知症の患者を傷つけるようなことは伝えるべきではない』と信じているわ。私の介護者としてのゴールは、両親が幸せで安心していられることなの!」



そんなベイリーさんがケアをするにあたって心掛けていることは、両親に対し「こうあって欲しい」と過度な期待をかけないことと明かす。また一番つらいことは、元気だった頃の両親を思い出す時で、特に昔、アルコールにおぼれていたスコットさんに対しては複雑な気持ちになるという。さらに「自分が介護者としてふさわしいのか」などと考え、精神的に追い詰められてしまうこともあると言い、そんな時には自分を大切にする時間を設けるようにしているそうだ。

それでも悪いことばかりではなく、愛しい両親2人と一緒にたくさんの時間を過ごすことができることを喜び、昔とは違った新しい関係を構築できていることを嬉しく思っているという。

一方でスコットさんも、娘のことを心から信頼しているようで、今月28日のTikTokでは泣くのをグッとこらえながら、ベイリーさんにこう語りかけていた。

「アイ・ラブ・ユー。君は私にとてもよくしてくれる。君は私の心に響くことをしてくれるんだ。君が私に『生きていたい』『笑顔でいたい』と思わせてくれるんだよ。君がいるから…。それが全てだよ。」

なおベイリーさんは最後に、TikTokで認知症の父とのやり取りを発信し続ける理由について、このように話してくれた。

「TikTokを続けるのは、同じような立場に置かれている人たちに『あなたは一人ではないんだよ』ということを伝えたいから。それにTikTokを通して『認知症は怖い』という考え方を払拭したいと思っているの。だってこれからは、私たちのほとんどが認知症に関わる可能性があるし、怖がる必要はないはずだから!」

そしてTikTokに59万人を超えるフォロワーがいるベイリーさんには、次のようなコメントが届いている。

「あなたの動画を見ていると心が痛む。でも同時に心が温かくなるんだ。だからいつもここに戻ってくる。シェアしてくれてありがとう。」
「あなたはこの父親にとって最高の娘だと思う。」
「以前の父を許し、こうやってケアできるあなたは素晴らしい。」
「動画では見せることができないほど、つらいこともたくさんあるでしょう。私の母も認知症で、静かな時もあれば、怒りで満ちている時も、泣くのを止めないこともある。私は一人でケアしていて、ストレスが溜まってしまうの。あなたの強さを誇りに思う。」
「認知症の介護ほど大変な仕事はないと思う。だけど、あなたの仕事ぶりは素晴らしいよ。」
「私の母が認知症でね。この病気は母にとっても、父にとっても、私にとっても怖くて、悲しいこと。あなたの動画が助けになっているの。ありがとう。」
「あなたたちのやり取りは、涙なしでは見られない。」
「あなたにはインスパイアされる! 両親は、あなたのような娘を持って本当にラッキーだと思う。」



画像は『Bailey Rose 2023年8月29日付TikTok「My dad doesnt remember my brother passed away in 2020 due to his dementia」、2023年6月1日付TikTok「Love spending nights with my mama」、2022年8月21日付TikTok「Just showing dad how we look alike so maybe he’ll remember me」、2023年8月27日付TikTok「#onthisday despite my dads doctors telling me to remind my dad his son passed away in 2020」、2023年9月26日付TikTok「Bailey & @Bloom Nutrition really just make dad’s day.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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