このほどインドネシアで、高級リゾートホテルの屋外にある斜行エレベーターが突然落下し、麓の渓谷へ転落した。このエレベーターに乗っていたホテルの従業員、5人全員が死亡したという。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えている。
インドネシアのバリ島ウブド地区にある高級ホテル「アユテラ・リゾート(Ayuterra Resort)」は、アユン川の美しい渓谷が望める人気のプライベートヴィラである。この静かなリゾート地で現地時間1日、悲惨な事故が起きてしまった。
同日の午後12時55分頃、男性2人と女性3人のハウスキーピングを担当するホテル従業員が、屋外に設置された斜行エレベーターに乗って上階へ向かおうとした。エレベーターのかごは一旦上昇したものの、その数秒後に勢いよく300フィート(約91メートル)下の渓谷へと滑り落ちた。
当時の様子は監視カメラが記録しており、そこにはまるでレールを滑り落ちるジェットコースターのように渓谷へと落下していく様子が捉えられていた。このエレベーターに乗っていた19歳から24歳までのインドネシア出身の男女5人は、2人が現場で、3人が病院で死亡が確認された。
事故当時、全ての宿泊客は別のホテルへ移動することとなり、同ホテルは一時閉鎖された。
事故現場を調査したウブド警察のマデ・ウダー署長(Made Uder)は、現地時間4日の記者会見で次のように述べている。
「それなりの重量がかかったことにより、鋼鉄製のワイヤロープがエレベーターを上昇させるのに十分な強度がなかったようです。安全クサビ、またはブレーキが正常に機能しなかったためにエレベーターは高速で下に滑り落ちて、その結果5人の命が失われてしまったのです。」
またバリの副知事で、バリ島のホテル・レストラン協会の会長でもあるコック・エース氏(Cok Ace)も現場を確認して、切断された鋼鉄製のワイヤロープを目の当たりにするとともに、同ホテルの安全に関する書類を確認したという。さらにエース氏はこのように述べている。
「こんなことが起きたのは初めてで、書類をざっと確認したところ、エレベーターの動作確認や安全に関して問題はなく、使用許可が出ていました。」
「同ホテルのコンサルタント業務担当者の話では、2022年11月の定期検査では問題がなかったということですが、それからまだ8か月しか経っていないにもかかわらず、こんなことが起きているので当然、これも調査すべき事項となるでしょう。」
インドネシアのテレビニュースチャンネル『CNN Indonesia』によると、アユテラ・リゾートのオーナーであるリンガワティ・ウトモ氏(Linggawati Utomo)は、亡くなった5人の葬儀にかかる費用と遺族を支援するための補償として、犠牲者1人に対して4500万ルピア(約43万3200円)をホテル側から提供したという。
警察では現在、オーナーであるウトモ氏を含む経営陣や事故を知る従業員、エレベーターの技術者ら11人に調書を取り、引き続き捜査を続けている。また警察の捜査手続きが完了するまで、同ホテルは閉鎖されたままになるそうだ。
エレベーターによる事故は世界中で後を絶たないが、中国では先月26日にマンションのエレベーターが突然落下して乗っていた3人が病院に搬送される事故が発生した。監視カメラの映像には、乗客3人が宙に浮いて床に叩きつけられる様子が捉えられていた。
画像は『New York Post 2023年9月6日付「Elevator at Instagram-famous luxury Bali resort plummets into ravine, killing five」(Viral Press)(Ayuterra Resort)(Ayuterra Resort/Instagram)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)
インドネシアのバリ島ウブド地区にある高級ホテル「アユテラ・リゾート(Ayuterra Resort)」は、アユン川の美しい渓谷が望める人気のプライベートヴィラである。この静かなリゾート地で現地時間1日、悲惨な事故が起きてしまった。
同日の午後12時55分頃、男性2人と女性3人のハウスキーピングを担当するホテル従業員が、屋外に設置された斜行エレベーターに乗って上階へ向かおうとした。エレベーターのかごは一旦上昇したものの、その数秒後に勢いよく300フィート(約91メートル)下の渓谷へと滑り落ちた。
当時の様子は監視カメラが記録しており、そこにはまるでレールを滑り落ちるジェットコースターのように渓谷へと落下していく様子が捉えられていた。このエレベーターに乗っていた19歳から24歳までのインドネシア出身の男女5人は、2人が現場で、3人が病院で死亡が確認された。
事故当時、全ての宿泊客は別のホテルへ移動することとなり、同ホテルは一時閉鎖された。
事故現場を調査したウブド警察のマデ・ウダー署長(Made Uder)は、現地時間4日の記者会見で次のように述べている。
「それなりの重量がかかったことにより、鋼鉄製のワイヤロープがエレベーターを上昇させるのに十分な強度がなかったようです。安全クサビ、またはブレーキが正常に機能しなかったためにエレベーターは高速で下に滑り落ちて、その結果5人の命が失われてしまったのです。」
またバリの副知事で、バリ島のホテル・レストラン協会の会長でもあるコック・エース氏(Cok Ace)も現場を確認して、切断された鋼鉄製のワイヤロープを目の当たりにするとともに、同ホテルの安全に関する書類を確認したという。さらにエース氏はこのように述べている。
「こんなことが起きたのは初めてで、書類をざっと確認したところ、エレベーターの動作確認や安全に関して問題はなく、使用許可が出ていました。」
「同ホテルのコンサルタント業務担当者の話では、2022年11月の定期検査では問題がなかったということですが、それからまだ8か月しか経っていないにもかかわらず、こんなことが起きているので当然、これも調査すべき事項となるでしょう。」
インドネシアのテレビニュースチャンネル『CNN Indonesia』によると、アユテラ・リゾートのオーナーであるリンガワティ・ウトモ氏(Linggawati Utomo)は、亡くなった5人の葬儀にかかる費用と遺族を支援するための補償として、犠牲者1人に対して4500万ルピア(約43万3200円)をホテル側から提供したという。
警察では現在、オーナーであるウトモ氏を含む経営陣や事故を知る従業員、エレベーターの技術者ら11人に調書を取り、引き続き捜査を続けている。また警察の捜査手続きが完了するまで、同ホテルは閉鎖されたままになるそうだ。
エレベーターによる事故は世界中で後を絶たないが、中国では先月26日にマンションのエレベーターが突然落下して乗っていた3人が病院に搬送される事故が発生した。監視カメラの映像には、乗客3人が宙に浮いて床に叩きつけられる様子が捉えられていた。
画像は『New York Post 2023年9月6日付「Elevator at Instagram-famous luxury Bali resort plummets into ravine, killing five」(Viral Press)(Ayuterra Resort)(Ayuterra Resort/Instagram)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)