このほど、顔の皮膚が垂れ下がって目を覆い、視界を奪われてしまった犬がフェイスリフト手術を受けた。犬はバセット・ハウンドという、顔の皮膚がたるみやすい犬種であったが、通常よりも皮膚が大きく垂れていた。5時間にもわたった大手術は成功し、犬の可愛らしい瞳がしっかりと確認できるようになったと、英ニュースメディア『Metro』などが伝えている。
アイルランド東部ウィックロー県に住むトレイシー・マクダーモットさん(Tracey McDermott、40)は、バセット・ハウンドである“チーフ(Chief、3)”を飼っている。チーフが子犬の頃、トレイシーさんはチーフの顔の皮膚が大きく垂れていることに気がついた。
トレイシーさんは、「チーフの目は通常より垂れていました。成長するにつれて視界に問題が出てきたので、ますます心配になってきたのです。名前を呼ぶとチーフは頭を上げて私たちの方を見ようとするのですが、私たちの姿を見つけるのに苦労していました」と当時を振り返る。
アメリカ動物虐待防止協会「The American Society for the Prevention of Cruelty to Animals」によると、通常のバセット・ハウンドは他の犬と比較して、顔の皮膚がたるんでいるのが特徴の一つであるという。しかしチーフの姿を捉えた写真を見てみると、まぶたの上や額の皮膚が大きく垂れ下がっているのが分かる。チーフはほとんど何も見えない状態で、皮膚のたるみが度を越えていることは明らかだった。
何か解決方法はないかと、トレイシーさんは首都ダブリン、サリーノギンにある動物病院「Primrose Hill Veterinary Hospital」へチーフを連れて行った。担当獣医のマイク・ウッズ氏(Mike Woods)はチーフを診察し、手術で皮膚の一部を切除することを決めた。
ウッズ医師は「チーフの骨格は通常のバセット・ハウンドと変わりありませんでしたが、重度の上眼瞼下垂症(上まぶたが垂れ下がる)と下眼瞼外反症(下まぶたが外側に反り、眼球や結膜などが乾燥する)を起こしていたせいで瞬きができず、まともに物を見ることができなくなっていました。」
「そこで、耳に近い頸部エリア(首)から多くの皮膚を取り除き、頭蓋骨全体にウォーキング縫合を施してまぶたの後ろの皮膚のハリを高める、フェイスリフトを行いました」と、5時間も掛かった手術について説明した。
「非常に長く、難しい手術でしたが、すべて上手くいきました」とウッズ医師はコメントしており、術後3週間が経過した際の検診では、チーフは順調に回復しているという。術後の写真では顔のしわはほぼ無くなり、今まで見えなかった可愛らしいチーフの目が確認できる。
術後は回復のため動物病院へ短期間入院していたチーフだが、今は自宅に戻りトレイシーさんと一緒に過ごしている。トレイシーさんは「最初にウッズ医師に相談したときは、フェイスリフトによる治療が効果的だと言われましたが、チーフがまだ成長期で皮膚が増えてくる可能性があるので、成長が終わるまで待ってからの手術を勧められました。ようやくチーフが3歳になって成長しきったので、手術をお願いしたのです。術後最初の1週間は、予想通りチーフに付きっ切りで世話をしていましたが、手術は大成功で、チーフは順調に回復しています。」
「チーフは視界の問題を抱えながらもハッピーに過ごしていましたが、視界を取り戻したチーフの姿を見ることができて、とても嬉しいです。もちろん、チーフが私たちの姿を見ることができるのも嬉しいことです」と喜びのコメントを残した。
テックインサイト編集部では、チーフの難しい手術を見事に成功させた動物病院「Primrose Hill Veterinary Hospital」から直接話を聞くべく取材を申し込んでいるが、現時点で回答は得られていない。
なお、犬がフェイスリフトを受けたケースは過去にも発生しており、皮膚がたるんで目が開かなくなった犬が、フェイスリフト手術でつぶらな瞳を取り戻したケースが話題を呼んでいた。
画像は『New York Post 2023年9月10日付「My basset hound was having trouble seeing — I took him to get a facelift」(SWNS)』『ASPCA Pet Insurance 「All About Basset Hounds」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)
アイルランド東部ウィックロー県に住むトレイシー・マクダーモットさん(Tracey McDermott、40)は、バセット・ハウンドである“チーフ(Chief、3)”を飼っている。チーフが子犬の頃、トレイシーさんはチーフの顔の皮膚が大きく垂れていることに気がついた。
トレイシーさんは、「チーフの目は通常より垂れていました。成長するにつれて視界に問題が出てきたので、ますます心配になってきたのです。名前を呼ぶとチーフは頭を上げて私たちの方を見ようとするのですが、私たちの姿を見つけるのに苦労していました」と当時を振り返る。
アメリカ動物虐待防止協会「The American Society for the Prevention of Cruelty to Animals」によると、通常のバセット・ハウンドは他の犬と比較して、顔の皮膚がたるんでいるのが特徴の一つであるという。しかしチーフの姿を捉えた写真を見てみると、まぶたの上や額の皮膚が大きく垂れ下がっているのが分かる。チーフはほとんど何も見えない状態で、皮膚のたるみが度を越えていることは明らかだった。
何か解決方法はないかと、トレイシーさんは首都ダブリン、サリーノギンにある動物病院「Primrose Hill Veterinary Hospital」へチーフを連れて行った。担当獣医のマイク・ウッズ氏(Mike Woods)はチーフを診察し、手術で皮膚の一部を切除することを決めた。
ウッズ医師は「チーフの骨格は通常のバセット・ハウンドと変わりありませんでしたが、重度の上眼瞼下垂症(上まぶたが垂れ下がる)と下眼瞼外反症(下まぶたが外側に反り、眼球や結膜などが乾燥する)を起こしていたせいで瞬きができず、まともに物を見ることができなくなっていました。」
「そこで、耳に近い頸部エリア(首)から多くの皮膚を取り除き、頭蓋骨全体にウォーキング縫合を施してまぶたの後ろの皮膚のハリを高める、フェイスリフトを行いました」と、5時間も掛かった手術について説明した。
「非常に長く、難しい手術でしたが、すべて上手くいきました」とウッズ医師はコメントしており、術後3週間が経過した際の検診では、チーフは順調に回復しているという。術後の写真では顔のしわはほぼ無くなり、今まで見えなかった可愛らしいチーフの目が確認できる。
術後は回復のため動物病院へ短期間入院していたチーフだが、今は自宅に戻りトレイシーさんと一緒に過ごしている。トレイシーさんは「最初にウッズ医師に相談したときは、フェイスリフトによる治療が効果的だと言われましたが、チーフがまだ成長期で皮膚が増えてくる可能性があるので、成長が終わるまで待ってからの手術を勧められました。ようやくチーフが3歳になって成長しきったので、手術をお願いしたのです。術後最初の1週間は、予想通りチーフに付きっ切りで世話をしていましたが、手術は大成功で、チーフは順調に回復しています。」
「チーフは視界の問題を抱えながらもハッピーに過ごしていましたが、視界を取り戻したチーフの姿を見ることができて、とても嬉しいです。もちろん、チーフが私たちの姿を見ることができるのも嬉しいことです」と喜びのコメントを残した。
テックインサイト編集部では、チーフの難しい手術を見事に成功させた動物病院「Primrose Hill Veterinary Hospital」から直接話を聞くべく取材を申し込んでいるが、現時点で回答は得られていない。
なお、犬がフェイスリフトを受けたケースは過去にも発生しており、皮膚がたるんで目が開かなくなった犬が、フェイスリフト手術でつぶらな瞳を取り戻したケースが話題を呼んでいた。
画像は『New York Post 2023年9月10日付「My basset hound was having trouble seeing — I took him to get a facelift」(SWNS)』『ASPCA Pet Insurance 「All About Basset Hounds」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)