Infoseek 楽天

【イタすぎるセレブ達】カトリーヌ・ドヌーヴ(79) 「ブルドーザー」に振り回された元仏大統領シラク夫人を演じる

TechinsightJapan 2023年9月16日 17時10分

フランスが誇る大女優カトリーヌ・ドヌーヴ(79)の最新作は、元仏大統領シラク夫人を描くコメディー『Bernadette(邦題未定。ベルナデットはシラク夫人のファーストネーム)』だ。フランスでは、10月4日から公開が予定されている。映画予告編によると、「気難しく冷たい大統領夫人」と言われたベルナデットが、ドゥニ・ポダリデス(60)演じるアシスタントの助けを借りて、そのイメージから脱却しようと奮闘する様子が描かれている。

「古風」、「渋い」、「冷たい」、「気難しい」と世間から揶揄されたベルナデット・シラクは、夫であるジャック・シラク大統領の陰に隠れることをやめようと、コミュニケーション・キャンペーンに乗り出す。「これからはエリゼ宮に直行よ」と赤いプジョー205に乗るシラク夫人の姿は、90年代の雰囲気を漂わせている。

カトリーヌ・ドヌーヴは、2019年に映画『De son vivant』(日本未公開。「生前に」の意味)の撮影中に脳卒中に見舞われた。比較的早期に回復はしたものの、その後、新型コロナウイルスの流行のため撮影が再び延期となり、『De son vivant』がやっと公開にこぎつけたのは2021年のことであった。最新作『Bernadette』は、カトリーヌ・ドヌーヴにとって2年ぶりの映画出演作品となる。ちなみに『De son vivant』は、第47回セザール映画祭に出品され最優秀監督賞を受賞している。



10代の頃から女優のキャリアをスタートさせ、『シェルブールの雨傘』(原題:Les Parapluies de Cherbourg、1963年公開)、『昼顔』(原題:Belle de jour、1967年公開)の実写版フランス人形のような時代から、『インドシナ』(原題:Indechine、1992年公開)、『8人の女たち』(原題:Huit Femmes 2002年公開)といった美魔女時代にもヒット作を持ち、79歳になった今日でも精力的に衰えることなく活動を続けているカトリーヌのような俳優はそういないであろう。

「カルティエ(Cartier)」の時計タンクフランセーズの最新CMでは、カトリーヌの若かりし頃から今に至るまでの魅力を満喫できる。このCMはイギリス人監督ガイ・リッチー(55)が担当し、クイーンのフレディ・マーキュリーを演じて有名になったラミ・マレック(42)も共演している。

カトリーヌは最新作『Bernadette』について、脚本を読むまではこの企画に懐疑的だったと明かした。しかしこの作品は「型にはまったものから抜け出し、時間をかけて強さと自由を獲得していく女性の物語」だという。カトリーヌは昨年、フランス紙『Libération』に「彼女を真似るということではなく、彼女からインスピレーションを得るようにだけしました」と語っている。



日本が好きすぎて自分の犬に「スモウ」という名前をつけ、在日フランス大使館は相撲速報をエリゼ宮(大統領公邸)へ送るのに大忙しだったという、なかなか風変わりな逸話を持つジャック・シラク元大統領。彼の妻ベルナデットもまたその言動がそれまでのファーストレディと異なったことから、多くのフランス人の脳裏に強い印象を残した。そんな彼女の人生が映画化され、カトリーヌ・ドヌーヴが演じることに疑問を感じるフランス人はおそらくいないであろう。



しかしこの作品に関して、当のシラク家は快く思っていないようだ。2022年6月のフランスの写真週刊誌『Paris Match』で、この映画の制作について本人やその家族に対して何の相談もなかったと嘆いている。シラク元大統領とベルナデットの娘でやはり政治家でもあるクロード・シラク(60)は「(彼らは)おそらく、ベルナデット(今年90歳)がまだ生きていることを知らないのだろう」と皮肉交じりにコメントを残した。

前述の通り、親日家であったことに加え、エリートながら飾らない庶民派政治家として国民に愛され、ポンピドゥー元大統領から「ブルドーザー」とあだ名を付けられるほどの行動力があったシラク元大統領。本来であればそのブルドーザーを制御し操作すべく、抜群の社交性と積極性を発揮する立場にもかかわらず、華やかな場が苦手でパーティー会場では誰にも話しかけることができず、人混みに揉まれただオロオロするだけのベルナデット。操作するどころかブルドーザーに振り回され、そこからの脱却を試みるべく奮闘するその姿は、日本人であれば悲哀さえ感じるが、当時を知るフランス人にとっては大爆笑ものだという。これぞフランス流シニカルコメディの真骨頂というわけか。とはいえ、さすがの本家シラク家も一言物申せずにはいられなかった『Bernadette』の中で描かれるベルナデット・シラクを、仏映画界の大御所カトリーヌ・ドヌーヴがどう演じるのか、フランス人ならずとも大いに興味関心が持たれるところである。



画像2、4枚目は『Karé Productions 2023年7月3日付Instagram「BERNADETTE Un film de Léa Domenach」』『Royal Jewels of Norway 2022年9月23日付Instagram「Queen Sonja and the then First Lady of France, Bernadette Chirac. Year 2000.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 リエコ)

この記事の関連ニュース