米テキサス州南東部に位置する州立公園内の湖で現地時間9日、水遊びをしていた少女たちを狙って静かに忍び寄るアリゲーターの姿が撮影された。現場はパニック映画さながらに一時騒然となったが、保護者らが直ちに救助にあたって少女らは全員無事だった。米ニュースメディア『KHOU』『FOX 26 Houston』などが伝えている。
米テキサス州ハンツビル州立公園にあるレイヴン湖の遊泳指定区域で、水遊びをしていたガールスカウトの少女たちを狙い、全長3メートル超(10フィート)ほどのアリゲーターが水面を移動するシーンが撮影された。
動画には、大きなアリゲーターが浅瀬で遊ぶ少女たちに向かってスピードを上げて一直線に近づいていく様子が捉えられていた。撮影したデヴィッド・シルジェグさん(David Siljeg)の「これは緊急事態だ」「見て、なんて大きさだ!」という声の後ろでは、逃げ惑う子供たちの絶叫が飛び交っている。
水の中には少なくとも4人の少女の姿が確認でき、アリゲーターに気付いた保護者が水中に駆け寄って子供たちを避難させている。すると、桟橋にいた少女が「(アリゲーターに気付いておらず)みんなに置いていかれるかと思った」と、逃げる少女らの後を追って水に飛び込んでしまった。
アリゲーターは徐々に少女たちとの距離を縮めていくが、保護者のノエル・ガルシアさん(Noel Garcia)が少女らとアリゲーターの間を隔てるように張られていたロープを使って、アリゲーターにロープが絡まるようにして行く手を遮った。
この機転によって、ノエルさんはアリゲーターの気を逸らすことに成功し、その間に少女らは全員無事に避難した。
アリゲーターが近づいてきたときの様子について、ノエルさんは「(アリゲーターは)ひっそりと忍び寄っていました。間違いない」と断言しており、当時の心境をこう語っている。
「アリゲーターが軽くロープに絡まったことが、子供たちを救出する助けとなりました。気分は良くありませんが、アリゲーターの注意を逸らすためのロープがそこにあったのが幸いでした。」
また騒動の一部始終を記録したデヴィッドさんは、アリゲーターの急襲を「まるでパニック映画のワンシーンのようでした」と述べ、当時の緊迫した様子を次のように明かした。
「アリゲーターは間違いなく少女を狙っていました。映画『ジョーズ(Jaws)』を何度も観ていますが、まるで同じような光景でした。」
アリゲーターは少女らが岸に退避した後も浅瀬に留まり続け、通報を受けて到着した保安官によって遊泳区域にはテープが張られ、閉鎖された。
このハンツビル州立公園の遊泳区域付近には、アリゲーターの出没を警告する標識がいくつかあり、この夏の初めにも、同じ遊泳区域にアリゲーターが現れ、岸に戻れなくなった遊泳者らが桟橋から救助されている。
ヒューストン動物園で爬虫類のシニア飼育員として働くエディー・サニラさん(Eddie Sunila)は、撮影された動画を見て、このアリゲーターについて以下のように語っている。
「動画に映っているのは、(以前に目撃されたものより)より大きなオスのアリゲーターかもしれません。おそらく体格の小さな子供たちを獲物として見ているのでしょう。撮影されたアリゲーターは、豚やシカのような大型の動物を食べている可能性が高いですね。アリゲーターはヒューストンの至るところにいて、かなり遠いテキサス州の州境のほうにまで行くこともあります。」
今回を含め、レイヴン湖で目撃されたアリゲーターによる負傷者は現在までに報告されていないが、来園者が餌を与えることによって、アリゲーターが人間と餌を関連付けてしまう危険があるそうだ。
エディーさんは「アリゲーターを含む野生動物には餌をあげないで。もしアリゲーターが人に近づいていたら、必ず通報してください」と、人々に注意喚起している。
なおテックインサイト編集部では、ハンツビル州立公園へ標識以外に何か事故を防ぐ対策をとっているのか、またガールスカウトの団長にも話を聞くべく取材を申し込んでいるが、現時点で回答は得られていない。
画像は『KHOU 2023年9月16日付「Popular swimming spots at Huntsville State Park closed to the public after alligator sightings」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)
米テキサス州ハンツビル州立公園にあるレイヴン湖の遊泳指定区域で、水遊びをしていたガールスカウトの少女たちを狙い、全長3メートル超(10フィート)ほどのアリゲーターが水面を移動するシーンが撮影された。
動画には、大きなアリゲーターが浅瀬で遊ぶ少女たちに向かってスピードを上げて一直線に近づいていく様子が捉えられていた。撮影したデヴィッド・シルジェグさん(David Siljeg)の「これは緊急事態だ」「見て、なんて大きさだ!」という声の後ろでは、逃げ惑う子供たちの絶叫が飛び交っている。
水の中には少なくとも4人の少女の姿が確認でき、アリゲーターに気付いた保護者が水中に駆け寄って子供たちを避難させている。すると、桟橋にいた少女が「(アリゲーターに気付いておらず)みんなに置いていかれるかと思った」と、逃げる少女らの後を追って水に飛び込んでしまった。
アリゲーターは徐々に少女たちとの距離を縮めていくが、保護者のノエル・ガルシアさん(Noel Garcia)が少女らとアリゲーターの間を隔てるように張られていたロープを使って、アリゲーターにロープが絡まるようにして行く手を遮った。
この機転によって、ノエルさんはアリゲーターの気を逸らすことに成功し、その間に少女らは全員無事に避難した。
アリゲーターが近づいてきたときの様子について、ノエルさんは「(アリゲーターは)ひっそりと忍び寄っていました。間違いない」と断言しており、当時の心境をこう語っている。
「アリゲーターが軽くロープに絡まったことが、子供たちを救出する助けとなりました。気分は良くありませんが、アリゲーターの注意を逸らすためのロープがそこにあったのが幸いでした。」
また騒動の一部始終を記録したデヴィッドさんは、アリゲーターの急襲を「まるでパニック映画のワンシーンのようでした」と述べ、当時の緊迫した様子を次のように明かした。
「アリゲーターは間違いなく少女を狙っていました。映画『ジョーズ(Jaws)』を何度も観ていますが、まるで同じような光景でした。」
アリゲーターは少女らが岸に退避した後も浅瀬に留まり続け、通報を受けて到着した保安官によって遊泳区域にはテープが張られ、閉鎖された。
このハンツビル州立公園の遊泳区域付近には、アリゲーターの出没を警告する標識がいくつかあり、この夏の初めにも、同じ遊泳区域にアリゲーターが現れ、岸に戻れなくなった遊泳者らが桟橋から救助されている。
ヒューストン動物園で爬虫類のシニア飼育員として働くエディー・サニラさん(Eddie Sunila)は、撮影された動画を見て、このアリゲーターについて以下のように語っている。
「動画に映っているのは、(以前に目撃されたものより)より大きなオスのアリゲーターかもしれません。おそらく体格の小さな子供たちを獲物として見ているのでしょう。撮影されたアリゲーターは、豚やシカのような大型の動物を食べている可能性が高いですね。アリゲーターはヒューストンの至るところにいて、かなり遠いテキサス州の州境のほうにまで行くこともあります。」
今回を含め、レイヴン湖で目撃されたアリゲーターによる負傷者は現在までに報告されていないが、来園者が餌を与えることによって、アリゲーターが人間と餌を関連付けてしまう危険があるそうだ。
エディーさんは「アリゲーターを含む野生動物には餌をあげないで。もしアリゲーターが人に近づいていたら、必ず通報してください」と、人々に注意喚起している。
なおテックインサイト編集部では、ハンツビル州立公園へ標識以外に何か事故を防ぐ対策をとっているのか、またガールスカウトの団長にも話を聞くべく取材を申し込んでいるが、現時点で回答は得られていない。
画像は『KHOU 2023年9月16日付「Popular swimming spots at Huntsville State Park closed to the public after alligator sightings」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)