メキシコで先月25日、ピクニックで食事を楽しむ親子の前に突然、野生のクマが現れた。テーブルの上に飛び乗り、次々に食べ物を漁るクマのすぐそばで、勇敢にも息子を守った母親に称賛の声が多数あがっている。米ニュースメディア『ABC News』『New York Post』などが伝えた。
メキシコの首都メキシコシティ在住のシルビア・マシアスさん(Silvia Macías)は9月25日、息子サンティアゴ君(Santiago、15)や友人のアンジェラ・チャパさん(Angela Chapa)と共に北部の都市モンテレイ郊外にあるチピンケ自然公園に出かけた。
この日はサンティアゴ君の15歳の誕生日で、シルビアさんはフライドポテトやエンチラーダ(トルティーヤで肉や野菜などの具を包み、トマトソースをかけたメキシコ料理)、タコスなどを持参していた。そしてそれらを食べようとピクニックテーブルに広げたところ、突然、野生のクマが現れたという。
その瞬間を撮影したアンジェラさんの動画には、テーブルの上に飛び乗ったクマが食べ物を次々と頬張る様子と、クマの口まで数十センチというところに座っているシルビアさん親子が映っていた。
シルビアさんは当時の状況について、このように振り返った。
「クマは私たちのすぐ近くにいて、うなり声や食べ物を貪る音が聞こえたし、クマのニオイも感じるほどでした。そのような状況で私が最も恐れていたことは、サンティアゴがクマを怖がることでした。息子は猫でも犬でも、どんな動物でも怖がります。なのでクマを見て悲鳴をあげたり、走って逃げたりすると大変なことになるのではないかと心配で…私はクマへの挑発を避けるために息子の目を覆ったのです。」
その後、アンジェラさんはクマが手をつけていないエンチラーダがあることに気づき、それを遠くへ投げた。そしてクマが食べ物を追いかけていった隙に、3人はその場を離れたという。
この公園でクマの出没は珍しいことではなく、シルビアさんは以前からクマと遭遇した時の対処法を考えていたと明かしている。
「通常は夜明けや夕暮れ時に現れることが多いクマですが、もし遭遇した時にはサンティアゴの目を覆って、彫像のようにじっと動かないゲームをしようとシミュレーションしていました。そしてまさにその通りになったのです。」
今回のニュースには、「勇敢な母親」「素晴らしい判断力」などシルビアさんを称賛する声が多数あがっているが、彼女は「私は自分がヒーローだとは思っていません。母親として、ただ自分の子供を守っただけです」と話している。
なおテックインサイト編集部ではアンジェラさんに、もしクマが食べ物を追いかけなかった場合はどのように対処しようと思ったか、またこの時にとったシルビアさんの行動についてなど話をうかがうべく取材を申し入れている。
画像は『New York Post 2023年9月27日付「Mother bravely shields her son as bear leaps on picnic table to devour tacos and enchiladas」(ANGELA CHAPA via REUTERS)、2023年6月17日付「Massive bear breaks into Colorado home, devours pork chops: video」』『CT Insider 2022年9月10日付「Bear crashes child’s birthday party in West Hartford」(Contributed by Rauf Majidian)』『ABC7 2021年11月1日付「Caught on video: Bear breaks into Sierra Madre home, eats KFC on kitchen counter」(JOHN HOLDEN)』『Angie Disa 2021年10月22日付TikTok「He just wanted some food」』『Sean Reddy 2021年10月5日付Facebook「Fun times living in the woods of Northern Alberta!」』『CNN 2023年6月3日付「Bear destroys 60 cupcakes after breaking into Connecticut bakery」(Courtesy Taste by Spellbound)』『David Oppenheimer 2023年4月11日付Facebook「Chillaxing at the end of the day, didn’t expect to make eye contact so close.」』『Tyler Dashukewich 2023年1月12日付TikTok「Marty is chillin」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)
メキシコの首都メキシコシティ在住のシルビア・マシアスさん(Silvia Macías)は9月25日、息子サンティアゴ君(Santiago、15)や友人のアンジェラ・チャパさん(Angela Chapa)と共に北部の都市モンテレイ郊外にあるチピンケ自然公園に出かけた。
この日はサンティアゴ君の15歳の誕生日で、シルビアさんはフライドポテトやエンチラーダ(トルティーヤで肉や野菜などの具を包み、トマトソースをかけたメキシコ料理)、タコスなどを持参していた。そしてそれらを食べようとピクニックテーブルに広げたところ、突然、野生のクマが現れたという。
その瞬間を撮影したアンジェラさんの動画には、テーブルの上に飛び乗ったクマが食べ物を次々と頬張る様子と、クマの口まで数十センチというところに座っているシルビアさん親子が映っていた。
シルビアさんは当時の状況について、このように振り返った。
「クマは私たちのすぐ近くにいて、うなり声や食べ物を貪る音が聞こえたし、クマのニオイも感じるほどでした。そのような状況で私が最も恐れていたことは、サンティアゴがクマを怖がることでした。息子は猫でも犬でも、どんな動物でも怖がります。なのでクマを見て悲鳴をあげたり、走って逃げたりすると大変なことになるのではないかと心配で…私はクマへの挑発を避けるために息子の目を覆ったのです。」
その後、アンジェラさんはクマが手をつけていないエンチラーダがあることに気づき、それを遠くへ投げた。そしてクマが食べ物を追いかけていった隙に、3人はその場を離れたという。
この公園でクマの出没は珍しいことではなく、シルビアさんは以前からクマと遭遇した時の対処法を考えていたと明かしている。
「通常は夜明けや夕暮れ時に現れることが多いクマですが、もし遭遇した時にはサンティアゴの目を覆って、彫像のようにじっと動かないゲームをしようとシミュレーションしていました。そしてまさにその通りになったのです。」
今回のニュースには、「勇敢な母親」「素晴らしい判断力」などシルビアさんを称賛する声が多数あがっているが、彼女は「私は自分がヒーローだとは思っていません。母親として、ただ自分の子供を守っただけです」と話している。
なおテックインサイト編集部ではアンジェラさんに、もしクマが食べ物を追いかけなかった場合はどのように対処しようと思ったか、またこの時にとったシルビアさんの行動についてなど話をうかがうべく取材を申し入れている。
画像は『New York Post 2023年9月27日付「Mother bravely shields her son as bear leaps on picnic table to devour tacos and enchiladas」(ANGELA CHAPA via REUTERS)、2023年6月17日付「Massive bear breaks into Colorado home, devours pork chops: video」』『CT Insider 2022年9月10日付「Bear crashes child’s birthday party in West Hartford」(Contributed by Rauf Majidian)』『ABC7 2021年11月1日付「Caught on video: Bear breaks into Sierra Madre home, eats KFC on kitchen counter」(JOHN HOLDEN)』『Angie Disa 2021年10月22日付TikTok「He just wanted some food」』『Sean Reddy 2021年10月5日付Facebook「Fun times living in the woods of Northern Alberta!」』『CNN 2023年6月3日付「Bear destroys 60 cupcakes after breaking into Connecticut bakery」(Courtesy Taste by Spellbound)』『David Oppenheimer 2023年4月11日付Facebook「Chillaxing at the end of the day, didn’t expect to make eye contact so close.」』『Tyler Dashukewich 2023年1月12日付TikTok「Marty is chillin」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)