メキシコ北部に位置するコアウイラ州のモンクローバ警察は現地時間9月11日、通行人を脅迫した疑いでカルロス・ダニエル（Carlos Daniel）と名乗る男を逮捕した。ところが、警察が男を署に連行してマグショットを撮るまでの一連の様子を捉えた動画がSNSで出回ると、カルロスと一緒に捕まえられた共犯者を見てネットユーザーは驚愕した。なんと誰もが知る凶悪殺人鬼「チャッキー人形」だったのだ。現地ニュースメディア『Mexico News Daily』、米ニュースメディア『New York Post』などが伝えた。
凶悪犯罪者の魂が憑依した人形「チャッキー」はホラー映画『チャイルド ・プレイ』（1988年米公開）でスクリーンに登場して以来、アメリカのハロウィンシーズンの定番ホラーアイコンになったが、このほど現実世界で逮捕されたとして話題になっている。
現地メディアによると、カルロスは本物の大きなナイフをチャッキーのオーバーオールの内側に差し込んで路上で人々を脅し、金銭を要求していた。カルロスとチャッキーは、現場に到着した警察官によって、治安を乱し公衆を危険にさらした罪で逮捕され、手錠をかけられた。
映画同様に乱れた赤毛の髪にデニムのオーバーオール姿で、手錠をかけられたチャッキーの画像や動画は、SNSであっという間に拡散された。マグショットを担当警察官が撮影しているシーンもある。このチャッキー人形は、男の犯罪の証拠品になるわけだが、警察官らは冗談で“チャッキーと一緒に遊ぶ”つもりで、手錠をかけたりしたのだろう。
しかしモンクローバ警察は、「逮捕を実行した警察官が適切な方法で職務を遂行しなかったため、制裁を受けた」と発表した。これについて警察官は、地元メディアの要請により人形に手錠をかけたと主張している。
モンクローバ警察の元署長フアン・ラウル・アルコセル氏（Juan Raúl Alcocer）がメキシコのニュースサイト『Fuerza Informativa Azteca』に語ったところによると、カルロスは“違法薬物の影響下で市街の中央広場を歩いていた”という。
その後、カルロスはその日遅くに釈放された。さらにメキシコのメディア『NRT México』が彼を取材したところ、これまでの報道とは異なる証言を得ることができた。
「9月11日のあの日、プロレスファンの僕は40歳の誕生日を祝うため、冗談でチャッキーを連れてプロレスを観戦しに行くところでした。」
カルロスが、本物のナイフを服の間に差し込んだ状態のチャッキー人形を抱いて中央広場を歩いたところ、ある少女が彼に写真を撮ってほしいと頼んできたという。そのときに彼が「（チャッキーは）本物のナイフを持っているから気をつけるように」と少女に注意したことから、警察に通報されてしまったようだ。
さらにカルロスは、当時酒に酔っていたものの、アルコール飲料や麻薬を常習的に摂取しないとし、どんな薬物の検査にも応じると述べている。また彼は、記者らがチャッキーに手錠をかけるように頼んでいたと証言した。
このニュースは、メキシコ国内だけでなくフランスやインドなど海を越えて様々な国でもSNSを通じて話題になり、「マジか!?」「こんなに馬鹿げたことが起きるのはメキシコだけだ」などと面白がられている。
なおテックサイト編集部では、チャッキーを所有した経緯やチャッキーが逮捕された時の詳しい話をうかがうべく、カルロス本人に取材を申し入れている。
ちなみに2021年には、米テキサス州の誘拐事件速報ページ「AMBER Alert」上に、誘拐事件の容疑者してチャッキーの顔写真が掲載された。これはテスト用に作成したページが、手違いで公開されてしまったことによるものだった。
画像は『Carlos y el chuky de monclova oficial 2023年9月27日付Facebook「Una con mi copare Ricky ShowMen」』『El Universal 2023年9月21日付「Detienen a “Chucky” en Coahuila: Policías de Monclova arrestaron al muñeco por esta razón」（Foto: Especial）』『TN（Todo Noticias） 2023年9月25日付「“Detuvieron” y esposaron a “Chucky” en México: acusan a un hombre de usar un muñeco para amenazar y robar」（Foto: NA）』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部 秋本神奈）
凶悪犯罪者の魂が憑依した人形「チャッキー」はホラー映画『チャイルド ・プレイ』（1988年米公開）でスクリーンに登場して以来、アメリカのハロウィンシーズンの定番ホラーアイコンになったが、このほど現実世界で逮捕されたとして話題になっている。
現地メディアによると、カルロスは本物の大きなナイフをチャッキーのオーバーオールの内側に差し込んで路上で人々を脅し、金銭を要求していた。カルロスとチャッキーは、現場に到着した警察官によって、治安を乱し公衆を危険にさらした罪で逮捕され、手錠をかけられた。
映画同様に乱れた赤毛の髪にデニムのオーバーオール姿で、手錠をかけられたチャッキーの画像や動画は、SNSであっという間に拡散された。マグショットを担当警察官が撮影しているシーンもある。このチャッキー人形は、男の犯罪の証拠品になるわけだが、警察官らは冗談で“チャッキーと一緒に遊ぶ”つもりで、手錠をかけたりしたのだろう。
しかしモンクローバ警察は、「逮捕を実行した警察官が適切な方法で職務を遂行しなかったため、制裁を受けた」と発表した。これについて警察官は、地元メディアの要請により人形に手錠をかけたと主張している。
モンクローバ警察の元署長フアン・ラウル・アルコセル氏（Juan Raúl Alcocer）がメキシコのニュースサイト『Fuerza Informativa Azteca』に語ったところによると、カルロスは“違法薬物の影響下で市街の中央広場を歩いていた”という。
その後、カルロスはその日遅くに釈放された。さらにメキシコのメディア『NRT México』が彼を取材したところ、これまでの報道とは異なる証言を得ることができた。
「9月11日のあの日、プロレスファンの僕は40歳の誕生日を祝うため、冗談でチャッキーを連れてプロレスを観戦しに行くところでした。」
カルロスが、本物のナイフを服の間に差し込んだ状態のチャッキー人形を抱いて中央広場を歩いたところ、ある少女が彼に写真を撮ってほしいと頼んできたという。そのときに彼が「（チャッキーは）本物のナイフを持っているから気をつけるように」と少女に注意したことから、警察に通報されてしまったようだ。
さらにカルロスは、当時酒に酔っていたものの、アルコール飲料や麻薬を常習的に摂取しないとし、どんな薬物の検査にも応じると述べている。また彼は、記者らがチャッキーに手錠をかけるように頼んでいたと証言した。
このニュースは、メキシコ国内だけでなくフランスやインドなど海を越えて様々な国でもSNSを通じて話題になり、「マジか!?」「こんなに馬鹿げたことが起きるのはメキシコだけだ」などと面白がられている。
なおテックサイト編集部では、チャッキーを所有した経緯やチャッキーが逮捕された時の詳しい話をうかがうべく、カルロス本人に取材を申し入れている。
ちなみに2021年には、米テキサス州の誘拐事件速報ページ「AMBER Alert」上に、誘拐事件の容疑者してチャッキーの顔写真が掲載された。これはテスト用に作成したページが、手違いで公開されてしまったことによるものだった。
画像は『Carlos y el chuky de monclova oficial 2023年9月27日付Facebook「Una con mi copare Ricky ShowMen」』『El Universal 2023年9月21日付「Detienen a “Chucky” en Coahuila: Policías de Monclova arrestaron al muñeco por esta razón」（Foto: Especial）』『TN（Todo Noticias） 2023年9月25日付「“Detuvieron” y esposaron a “Chucky” en México: acusan a un hombre de usar un muñeco para amenazar y robar」（Foto: NA）』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部 秋本神奈）